野口卓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
軍鶏侍シリーズ第五弾。あまり時代小説を読むことのない自分だが、このシリーズだけは毎回、楽しみに読んでいる。軍鶏侍と呼ばれる剣豪・岩倉源太夫を主人公にした連作短編集である。
今回は『新しい風』『ふたたびの園瀬』『黄金丸』の三編を収録。
『新しい風』と表題作の『ふたたびの園瀬』は、若者の成長を描いた清々しい作品である。『新しい風』では、岩倉道場の権助が亀吉という弟子をとる。『ふたたびの園瀬』では、岩倉道場の若き師範代・東野二次郎が江戸で出会った園という女性と…
『黄金丸』は、軍鶏を巡る話なのだが、久しぶりに岩倉源太夫の剣豪振りが堪能出来る。
喜怒哀楽が散りばめられ、まるで諭すような文体で綴 -
Posted by ブクログ
めおと相談屋奮闘記シリーズも、早7巻目。
夫婦としての二人も、息がますますあってきた。
初めは箸にも棒にもかからなかったただの子供の、常吉も、今では奉公人としても、将棋が強くなりたいという気持ちも、自分から工夫を重ね、精進ができ、それに伴うように商人としての心構えができてきた。
今回は、常吉が初めての藪入りで、実家に帰る話。
不思議な風鈴が鳴る話。
立派な志を持ちながら真面目さゆえに頑なになっている医者の話。
そして最後は、将棋の上達本を依頼される話。
それぞれの逸話の中にも、考えさせられる言葉があって、毎回必ず心に響く言葉になるシリーズ。 -
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鏡の不思議
今回のお話は、鏡が持っている不思議さ、みたいな物が、多かったな。しかし、梟助さんは、物知りだなぁ。という事は、作者が、物知りという事なんだけれど(笑)
あっという間に、読んでしまった。続きは、でないのかな?まだまだ、読んでみたい。 -
ネタバレ 購入済み
ふふふっ
じーんと心を打つ話、ふふっと笑える話、色々有ったけれど、最後の出来心が、一番良かったかな。落語を通しての愚翁と梟助の掛け合い が面白い。笑いの余韻が、いつまでも、お腹の中に残って、ふふふっと、出てくる。