野口卓のレビュー一覧
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軍鶏侍シリーズ第五弾。あまり時代小説を読むことのない自分だが、このシリーズだけは毎回、楽しみに読んでいる。軍鶏侍と呼ばれる剣豪・岩倉源太夫を主人公にした連作短編集である。
今回は『新しい風』『ふたたびの園瀬』『黄金丸』の三編を収録。
『新しい風』と表題作の『ふたたびの園瀬』は、若者の成長を描いた清々しい作品である。『新しい風』では、岩倉道場の権助が亀吉という弟子をとる。『ふたたびの園瀬』では、岩倉道場の若き師範代・東野二次郎が江戸で出会った園という女性と…
『黄金丸』は、軍鶏を巡る話なのだが、久しぶりに岩倉源太夫の剣豪振りが堪能出来る。
喜怒哀楽が散りばめられ、まるで諭すような文体で綴 -
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目次
・命あっての
・話して楽し
・鬼の目にも
・夢のままには
動物と会話ができ、商家の倅なのに護衛術をきわめている信吾の、よろず相談やシリーズ第2弾。
なのだけど、今回は動物と会話ができるという特技が活きる話は一編のみ。
時々記憶がすっぽり抜けるというのも全然出てこなくて、まだまだ設定が活きていない。
四編中、よろず相談屋の話が二編、将棋会所の話が二編。
徐々によろず相談所にも客は来ているようなのだけど、どうも将棋会所の方がメインのような感じがする。
それというのも、日常の些細な悩みを解決したいという信吾の願いに沿っているのが、将棋会所のほうだからだ。
思わぬ相談ごとで大金が入ったよろ -
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目次
・人は見掛けに
・渡らぬ狸の
・あれも人の子
・船は波間に
・騙し騙され
タイトルの「なんてやつだ」を見て、武者小路実篤の詩『うんどうぐつ』を思い出した。
3歳の孫と散歩に行こうと靴を履かせようとするのだが、靴が硬くてなかなか履かせられない。
「なんてくつだ!」と怒ると孫が「うんどうぐつ」という。
私は負けたと思った、という内容の詩。
今となってはネットでも探しきれないけれど、確かに中学校の頃国語で習った。
閑話休題。
主人公の信吾は、老舗料理屋の跡取り息子なのだが、3歳の時高熱が3日続いた後奇跡的に回復したのだが、そのために人には言えないが動物と話ができるようになった。
頭がよく、 -
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めおと相談屋奮闘記シリーズも、早7巻目。
夫婦としての二人も、息がますますあってきた。
初めは箸にも棒にもかからなかったただの子供の、常吉も、今では奉公人としても、将棋が強くなりたいという気持ちも、自分から工夫を重ね、精進ができ、それに伴うように商人としての心構えができてきた。
今回は、常吉が初めての藪入りで、実家に帰る話。
不思議な風鈴が鳴る話。
立派な志を持ちながら真面目さゆえに頑なになっている医者の話。
そして最後は、将棋の上達本を依頼される話。
それぞれの逸話の中にも、考えさせられる言葉があって、毎回必ず心に響く言葉になるシリーズ。