野口卓のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
面白かった。
早めに隠居して、軍鶏を飼い、剣術を教えながら、悠々自適な老後を送るという目論見は、色々有って、崩れてしまった。若くて隠居出来たものの、藩内の政争に巻き込まれ、刺客として現れた昔の友を斬ることになり、藩士達を鍛える道場の道場主として、引っ張り戻され、再婚して、楽隠居は、何処へ行ったやら。ただ、軍鶏だけは、ずっと、側に居たけど……
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岩倉源太夫の軍鶏侍シリーズは、源太夫が、若くに隠居願いをし、道場を開く夢を描き、その腕を買われて、藩のために上誅することになり、その遺児を我が子に。
剣豪が剣豪樽にその道のりと悩み、出来事を追っている物語。
これはその新シリーズで、源太夫の夢が時間はかかったが、藩士の剣の腕上達のための道場として開くことができてからのお話。
道場にやってくる少年、青年の悩みや事情に、寄り添い力になってゆくのだが、前シリーズに軍鶏が必須なキーワードとして重要な時に必ずヒントを与える。
軍鶏の戦いから秘剣を編み出した源太夫。
軍鶏を育てる知恵を技を持つ、下男の権助。
そのミステリアスなほどの知識の豊富さで、源 -
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ネタバレ「なんてやつだ よろず相談屋繁盛記」シリーズに続く、「めおと相談や奮闘記」シリーズの開幕。
3歳で生きるか死ぬかの重病を経て、動物と話ができたり、記憶が飛んでしまうという症状が出たりという信吾。
子供の頃から好きで、強くもあった将棋指南所と相談屋を始めたのだが、悪党を懲らしめたことが瓦版で話題になり、嫁取り騒動が起こる。
似た物夫婦と、称される様ないいコンビの夫婦。
二人の間には何も隠し事がない。
鬼瓦と影で呼ばれる岡っ引きの権三親分、才能ある女将だった慎吾の祖母からも同じ様なアドバイスがあり、めおと相談屋を始めることに。
奇妙なファンタジーかと、勘ぐりたくなるお話だったが、
前回 -
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前巻でお見合いをした信吾と波乃。押しの強い波乃に引っ張られるようにアレヨアレヨと話が進む。しかし、信吾の昔の大病の後遺症やら波乃の姉の婚姻のからみやら、問題が起こる。さらに前回、騒動を巻き起こした瓦版が元で訪ねて来るお武家様たちの相手で大忙しの信吾。
まだ信吾には女っ気ない方が楽しいのに…なんて思ってたけど、この波乃、この時代には型破りな茶目っ気たっぷり、ユーモアも根性もありそうで信吾のお相手にピッタリ!!そして、最後にはアノ我儘なももお嬢さまの再登場で迷惑を被ったり。ハツの淡い恋心も良かった。
今回は相談屋や将棋会所はあまり関わりなく、いつもと違う楽しみがありました。
祝言の日で終わったので -
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「なんてやつだ」という題なので、軽妙痛快物だと思ったが、意外と読み応えのある時代小説だった。主人公の設定がいい。老舗料理店の長男なのだが、3歳の時に大病をしてから、生き物の声が聞こえ、話もできるようになる。いざというときは、その声が危機を警告してくれる。鎖双棍(ヌンチャク)の使い手でもある。その主人公の慎吾が店を弟に継がせることにして、「よろず相談屋」「将棋会所」の二枚看板を開く。そうすると、いりいろな事件が起こって…。主人公の思っていることを結構丁寧に描いていて臨場感がある。主人公の慎吾は20歳と若いが、思慮深く落ち着いている。動物の声にも助けられ、事件を解決していく。面白い。これは拾い物だ
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シリーズ3冊目。【人を呪わば】実家の宮戸屋で食中毒!?その真相は…権六親分、大活躍!
【縁かいな】「他人には話さないので、相談された面白い話を教えて欲しい」と謎の人物に頼まれて、捻り出した解決策。私だったらブチ切れる。
【常に初心に】礼がてら、厳哲和尚を訪ねた信吾。つらつらと語り合ううち、今までもらった数々の教えを思い出す。この2人の間柄がとても良い。【隣はなにを】1度も話した事のない、気難しそうなお隣の老人が、将棋会所の子供がうるさいと苦情を言いに来たキッカケに交流が始まろうとした矢先に…ちょっとホロ苦い話だった。
あの常吉が急速にデキル子になっていくなが少し寂しかったりして。 -
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シリーズ2冊目。【命あっての】たまたま将棋会所を訪れた侍から受けた相談屋への依頼。ある人物に成りすまし、百物語の会に出席するが…そして驚愕の相談料が!【話して楽し】客が間男の話題で盛り上がる。まだまだ若い信吾は…ちょっと異色な展開の話。【鬼の目にも】信吾の前に現れた白い犬。「自分は幇間。ある日突然、犬の姿になってしまった」と言う。動物と話せる信吾の本領発揮か?【夢のままには】将棋会所を訪れた、かなりの腕前の10歳の少女。その影響で少年の客も増え、そしてあの、常吉に変化が…
まだ若い20歳の信吾。相談屋はまだまだ軌道に乗らないが、相手の思いを受け止め、思慮深く解決へ導く姿勢がより頼もしくなってい