野口卓のレビュー一覧

  • 軍鶏侍

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    面白かった。

    早めに隠居して、軍鶏を飼い、剣術を教えながら、悠々自適な老後を送るという目論見は、色々有って、崩れてしまった。若くて隠居出来たものの、藩内の政争に巻き込まれ、刺客として現れた昔の友を斬ることになり、藩士達を鍛える道場の道場主として、引っ張り戻され、再婚して、楽隠居は、何処へ行ったやら。ただ、軍鶏だけは、ずっと、側に居たけど……

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    2021年08月01日
  • 友の友は友だ めおと相談屋奮闘記

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    このシリーズは面白い、文句なしに勧めることができる。次から次へと新しい人物・動物が出てきて、しかも個性豊かに描かれている。信吾と波乃のめおとも楽しい。いい人過ぎるけどね。最初の短編の川獺が信吾の友の危機を教える話には、たちまち惹きつけられるし、将棋の話も興味深い。最後の将棋の大橋家の若侍もいい。また出てきてほしい。

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    2021年03月04日
  • なんてやつだ よろず相談屋繁盛記

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    野口卓の小説は、薫風堂ですっかり虜になりました。その後、軍鶏侍、新軍鶏侍を読み、「よろず相談繁盛記」を読み始めました。
    とても軽快ですが、それなりに考えさせられる内容もあり、楽しめそうです。
    加えて、蘊蓄が興味深いですね。

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    2021年01月24日
  • 承継のとき 新・軍鶏侍

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    岩倉源太夫の軍鶏侍シリーズは、源太夫が、若くに隠居願いをし、道場を開く夢を描き、その腕を買われて、藩のために上誅することになり、その遺児を我が子に。
    剣豪が剣豪樽にその道のりと悩み、出来事を追っている物語。

    これはその新シリーズで、源太夫の夢が時間はかかったが、藩士の剣の腕上達のための道場として開くことができてからのお話。

    道場にやってくる少年、青年の悩みや事情に、寄り添い力になってゆくのだが、前シリーズに軍鶏が必須なキーワードとして重要な時に必ずヒントを与える。
    軍鶏の戦いから秘剣を編み出した源太夫。

    軍鶏を育てる知恵を技を持つ、下男の権助。
    そのミステリアスなほどの知識の豊富さで、源太夫すら学ぶことが多かった。
    そんな知恵者を脇役とし、魅力たっぷりの脇役を豊富に揃えたこのシリーズは、読んでいて、毎回学ぶことが多い。

    今回は実子である次男の幸司(元服して、三太夫)が成長をする物語になっている。

    何度も読みたい数少ないシリーズ。

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    2020年11月29日
  • あっけらかん よろず相談屋繁盛記

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    よろず相談屋繁盛記の第5巻。武勇伝を瓦版に載せられたため、信吾にはいろいろなことが舞い込むようになる。大名の江戸御留守居役たちとの会食があったり、武家3人組に襲われたりするが、みんな上手いこと捌いてしまう。若いのに不思議な人物と言わざる得ないだろう。この信吾にとうとう妻になる女性が現れる。もちろん通り一編の人物じゃ信吾には釣り合わない。この波乃がとんでもなく面白い。巌哲和尚と対等に張り合うぐらいだから。次巻からどうなるか楽しみだ。

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    2020年09月11日
  • なんて嫁だ めおと相談屋奮闘記

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    ネタバレ

    「なんてやつだ よろず相談屋繁盛記」シリーズに続く、「めおと相談や奮闘記」シリーズの開幕。

    3歳で生きるか死ぬかの重病を経て、動物と話ができたり、記憶が飛んでしまうという症状が出たりという信吾。

    子供の頃から好きで、強くもあった将棋指南所と相談屋を始めたのだが、悪党を懲らしめたことが瓦版で話題になり、嫁取り騒動が起こる。

    似た物夫婦と、称される様ないいコンビの夫婦。

    二人の間には何も隠し事がない。
    鬼瓦と影で呼ばれる岡っ引きの権三親分、才能ある女将だった慎吾の祖母からも同じ様なアドバイスがあり、めおと相談屋を始めることに。


    奇妙なファンタジーかと、勘ぐりたくなるお話だったが、
    前回シリーズも回を重ね読み込んでいくと、人として社会の中で生きるとは?
    苦境に陥った時にこそ、知恵を働かせ、より良い選択を、とか、人生の指南書としても読めそうなシリーズ。
    今回は、より幅が広くなって、男目線だけでなく女目線からも、人生、生き方を観察できそうなシリーズに。

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    2020年08月13日
  • やってみなきゃ よろず相談屋繁盛記

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    よろず相談屋繁盛記の第4弾。まあ、ちっとも繁盛していないけどね。同時に始めた将棋会所の方は順調な具合で、開所一周年記念に将棋大会を開こうということになる。そのためにいろいろやり方を考えるのだが、結構これが柔軟な思考で修正しつつやっていくのだ。このあたりの慎吾や周りの人間や大会参加者の動き・思いの描写が面白い。さて、将棋大会にいちゃもんを着けて金をふんだくろうとしたならず者を鮮やかに撃退した慎吾は、それをたくさんの人々に目撃されたことから窮地に陥るが、ここからの展開も見ものだ。よろず相談屋にやってきた狸の子がかわいいね。

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    2020年06月18日
  • そりゃないよ よろず相談屋繁盛記

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    「よろず相談屋繁盛記」の第3弾。慎吾の実家の老舗料理屋宮戸屋で大変なことが起こる。それは、慎吾がよろず相談屋で築いてきたもののおかげでで解決したと言っていいだろう。将棋会所は軌道に乗っており、よろず相談屋のほうでも様々な人物と知り合うことになっていく。第4話の「隣はなにを」はしみじみとする話だ。慎吾の人当たりの良さが光っている。それにしても、こんなに若いのによくできた人物なので、まいっちゃうね。でも嫌味はないのはさすが、作者の上手さかな。

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    2020年06月04日
  • まさかまさか よろず相談屋繁盛記

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    「なんてやつだ」に続く「よろず相談屋繁盛記」第2弾。4つの話はどれも工夫されていて面白い。よくいろいろ考えるものだ。野口卓は上手い。
    「命あっての」は、瓜二つの若殿様を巡っての騒動。主人公の得意な鎖双棍を使う場面もある。
    「話して楽し」間男について将棋会所で話が盛り上がる。
    「鬼の目にも」まさしく、まさかまさかの展開。将棋会所が発展していくきっかけとなる。
    「夢のままには」10歳の女の子がやってきて、会所も若返っていく。慎吾に仕えている小僧の常吉が目覚めていくのがいい。それと同時に慎吾も成長していく。

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    2020年06月03日
  • なんてやつだ よろず相談屋繁盛記

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    「なんてやつだ」という題なので、軽妙痛快物だと思ったが、意外と読み応えのある時代小説だった。主人公の設定がいい。老舗料理店の長男なのだが、3歳の時に大病をしてから、生き物の声が聞こえ、話もできるようになる。いざというときは、その声が危機を警告してくれる。鎖双棍(ヌンチャク)の使い手でもある。その主人公の慎吾が店を弟に継がせることにして、「よろず相談屋」「将棋会所」の二枚看板を開く。そうすると、いりいろな事件が起こって…。主人公の思っていることを結構丁寧に描いていて臨場感がある。主人公の慎吾は20歳と若いが、思慮深く落ち着いている。動物の声にも助けられ、事件を解決していく。面白い。これは拾い物だった。

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    2020年06月03日
  • 木鶏 新・軍鶏侍

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    源太夫の息子、幸司は道場を継ぎたいと切磋琢磨している。家老の息子、鶴松とその取り巻きたちも順調にやる気を見せて成長している。
    その幸司を中心に据えた少年たちの成長の物語になっている。

    軍鶏侍、新・軍鶏侍シリーズは、読むたびに感銘を受ける言葉が多く、素敵なシリーズだ。

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    2020年05月21日
  • 羽化 新・軍鶏侍

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    素晴らしい!
    今回も素敵なお話だった。

    新・軍鶏侍シリーズ第3巻となるこの作品。
    源太夫の息子、幸司の成長ぶりが前半で描かれる。
    後半は、長く源太夫の父親の代から、岩倉家の下男として奉公し主に軍鶏の世話を一手に引き受けていた権助。
    天寿を全うして眠るように亡くなった。

    陰になり、弟子たちに心に響く言葉で導いた、あらゆる生き物に知識が深く時に源太夫も舌に巻くほどの知恵者でもあった。その権助は次の世代に引き継ぐように、その生命を終えた。

    人の成長、人として大切なことは何か?
    この物語は読むたびに、感銘させられる。

    文句なしの五つ星!

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    2019年11月02日
  • 闇の黒猫―北町奉行所朽木組―

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    朽木勘三郎率いる北町奉行所定町廻り同心が事件を解決する物語が3つ.どれも面白かったが、表題作の「闇の黒猫」が秀逸だ.絵師 歌川吉富を仲間に入れて探りを入れるが、留吉という意外な人物を引っ張りこんで、推理を進める手順が素晴らしい.

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    2015年08月30日
  • 軍鶏侍

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    短編が5つ.武士の矜恃を雑事との折り合いで、しぶしぶながらその剣を使う羽目になる岩倉源太夫の話だが、「夏の終わり」の大村圭二郎が権助と一緒になって挑む大きな鯉との戦いが面白かった.架空の園瀬藩を見事に描写する筆力は素晴らしい.しっかり楽しめる好著だ.

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    2015年08月06日
  • 隠れ蓑―北町奉行所朽木組―

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    朽木勘三郎がメインに伸六、安吉、弥太、和助、喜一が巧みな働きをして事件を解決する短編が4つ.表題作も良かったが「門前捕り」が面白かった.ここで出てくる北村太一郎の働きが素晴らしい.彼は表題作の「隠れ蓑」にも登場する.密度の濃い話しばかりで非常に楽しめる.

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    2015年07月21日
  • 水を出る―軍鶏侍

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    あまりに待ち遠しかったシリーズ4作目。
    面白い、としか言いようがない。
    表題作『水を出る』は、安易な落涙を許さない深淵な感動をもたらせてくれる。

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    2014年07月31日
  • 闇の黒猫―北町奉行所朽木組―

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    まさに痛感捕物帳。
    一冊に三部作みたいな形になってるけど、実は続いてるのね。
    という感じでしょうか。
    読んでいくと淡々としていて最初は、おや??と思ってたけど
    急にビックウェーブ来た!
    終わり方が実に綺麗で清々しい気分になれる。
    主人公は北町奉行所の朽木組の面々。
    朽木の旦那=口きかん
    とか、各登場人物が個性的なものはもちろんのこと
    途中でクスッと笑える、まるで落語の世界みたいになるのも不思議。

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    2014年05月27日
  • 獺祭―軍鶏侍

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    面白さ前作より加速!
    自らが編み出した秘剣「蹴殺し」を断腸の思いで弟子の前で繰り出し、
    「秘剣唾棄すべき」
    と言い放つ軍鶏侍、岩倉源太夫。
    再度、泣ける。

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    2013年01月09日
  • 軍鶏侍 (1)

    無料版購入済み

    なかなかの良作

    この手の時代劇ものとしては、なかなかの良作。

    まず絵。
    劇画タッチで古いと言えば古いが、時代劇にはよくあっている。
    顔つきなどは現代的な面もあり、悪くない。
    「鉄人ガンマ」の人が描いているというのを後から知って驚いた。

    次いで内容。
    これもまたいい感じ。
    一度隠居したおじさん(と言ってもまだ40歳)という事で、適度に力が抜けているのが良い。
    本人の意思と関係なく、藩の都合で争いごとに巻き込まれるのも、社命に左右される中年サラリーマンっぽくていい。

    また、各エピソードがなかなか心があたたまる内容であり、これもいい。

    シリーズで単行本が置いてあったら、読みふけるだろうなと思わせる作品。

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    2026年10月15日
  • まさかまさか よろず相談屋繁盛記

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    目次
    ・命あっての
    ・話して楽し
    ・鬼の目にも
    ・夢のままには

    動物と会話ができ、商家の倅なのに護衛術をきわめている信吾の、よろず相談やシリーズ第2弾。
    なのだけど、今回は動物と会話ができるという特技が活きる話は一編のみ。
    時々記憶がすっぽり抜けるというのも全然出てこなくて、まだまだ設定が活きていない。

    四編中、よろず相談屋の話が二編、将棋会所の話が二編。
    徐々によろず相談所にも客は来ているようなのだけど、どうも将棋会所の方がメインのような感じがする。

    それというのも、日常の些細な悩みを解決したいという信吾の願いに沿っているのが、将棋会所のほうだからだ。
    思わぬ相談ごとで大金が入ったよろず相談所だけど、そんなうまい話などしょっちゅうあるわけないのだから、もっと地に足のついた、そして信吾の個性(設定)を活かした話を読みたいのです。

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    2026年05月22日