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小池文造が両国で目撃された、という。藤原道場で共に汗を流した仲ではあるが、もとより傲岸(ごうがん)きわまりない男だった。私闘に敗れ逐電した後、どのように命を繋いできたのだろうか。やがて、定町廻り同心・朽木勘三郎は宿命の対決へ歩みを進めてゆく(表題作)。勘三郎とその配下朽木組の痛快無比な活躍を描く全四篇。「時代小説に野口卓あり」と高らかに告げる、捕物帳の新たなる定番。
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Posted by ブクログ
朽木勘三郎がメインに伸六、安吉、弥太、和助、喜一が巧みな働きをして事件を解決する短編が4つ.表題作も良かったが「門前捕り」が面白かった.ここで出てくる北村太一郎の働きが素晴らしい.彼は表題作の「隠れ蓑」にも登場する.密度の濃い話しばかりで非常に楽しめる.
遠山左衛門尉景元が北町奉行であった時代。 定町廻り同心、朽木勘三郎は, その名前から『口きかん』のあだ名がある。 長男、葉之助は13歳で定橋掛同心の見習いをしている。 34歳の朽木の父親の代から岡っ引きをしていた父親に ついて出入りしていた同い年の伸六。 下っ引きの安吉と弥太、見習いの和吉と喜一。...続きを読む 面倒見がいい伸六のもと、真面目に仕事に取り組み メキメキ腕をあげるこの組は他所からも 『朽木組』と言われる結束も固く実績もあげている。 そんな朽木組。難事件をチームワークで解決してゆく。 丹念に取材し、記録を集めて作り上げた世界観は 読んでいて,実に読み応えもあり、 何と言っても野口卓の人の描き方が良い。 中身は途中で休んでも,読みやすい短編を集合させたやり方で 事件の内容も,解き明かすやり方も読み応えがあり 読んでいて,読後感に充実感が残る。 このシリーズ今は二冊だが,これからも続けて描いて欲しい。
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