平松洋子のレビュー一覧
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読んでいる間中、自分の故郷、両親、祖父母のことなどが次々思い浮かんできた。最後の「場所」「父のビスコ」では涙があふれてきた。
今年の春、母が逝き、父が施設で暮らすという状況の中で読んだものだから、このように振り返ってくれる娘がいて、なんとお幸せなご両親だろうと思った。平松さんと自分を比べても仕方がないのだが、東京にお住まいなのに岡山のご両親のお世話を十分にされて、自分のことを「ダメな娘」と反省する。お元気そうだったお母様もお亡くなりになったと最後に知り、私と父の時間もそんなにはないと、当たり前なことに改めて気付いた。
文庫の最後の木内昇さんの解説以上のことは何も書けそうにない(当たり前か)。 -
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平松さんのお父さんは 昭和3年生まれ
うちの母も 昭和3年生まれ
平松さんは 私より4才若いけど
子供の頃の話しを読むと
あ、そうそう!
という気分になりました。
アミの塩辛
そういえば 最近食べてないなあ!
アミの塩辛が歯にあたる感じを読んで
今 食べた感じがしました。
わたなべのジュースのもと
もう口の中で蘇りました。
あれは色つきチクロだったのか!
チクロっていっても 今のひとは知らないでしょうね。
祖父の水筒 という章読んで
寺の僧侶にも赤紙がきたんだ!
その頃の人は 驚かなかったんでしょうが
なんか ビックリします。
じゃあ 亡くなった人 誰が弔うんだ!
ぶじ帰ってきたお祖 -
Posted by ブクログ
油揚げにまつわる思い出や逸話に、今すぐ作りたくなるレシピの数々まで加わった贅沢な一冊。
若い頃は気にも留めなかったけれど、自分で日々の食事を作るようになって、そのおいしさ、万能さに気づき、冷凍もできることから常備している「おあげさん」の本が出たと知り、いつもは新刊は買わないのですが、飛びついてしまいました。
沢村貞子さんの献立日記を読んだ時、すっかり影響されて昭和のお惣菜を一つ、また一つと作り、しばらくして気が済んで作らなくなると、またこういう本が出るんですね〜うまくできているな〜(笑)
油揚げに興味がない方も、これを読んだら食べたくなること必至!おすすめです♪ -
Posted by ブクログ
平松洋子さんと小川洋子さん、2人の洋子さんが、各章のテーマに沿った心に残っている本を挙げて対談する対話集。本の紹介のようにもなっていて、読みたい本リストがまた増えました。
特に心に残っているのは、「人生のあめ玉」の章。親と子どもとの関係で、子どものかわいらしさの記憶、そう言うものが5つでもあれば、記憶のあめ玉のように何百回とむいてなめる、というくだり。小川さんは、「叶姉妹よりママの方がかわいいよ」と言ってくれた息子さん。平松さんは、娘さんのおやつに置いておいたパンを、おいしいからお母さんにも食べてもらいたくて、ほんの少しパンを残して覚えたてのひらがなで「たべてね」と書いてくれた娘さん。その -
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(抜粋)
安心するのです。胸もとをはだけた三角座布団。ぴんっと突き出た尻尾も、お約束。いつの時代も底値安定価格。冷めたら冷めたで、身がきゅっと締まっておつな味。予想を裏切ることのない、揚げ物界のご隠居さん風情がすてきだ。定食屋でも居酒屋でも、「あじフライ」の五文字を確認すると、品書きに安泰感が漂いますね。ほっとする。
(「あじフライ」を有楽町で)
分かる!分かる!分かるぅ!
あじフライって何で時々食べたくなるんだろう?もっとも私は自分で作るには「めんどくさ」さのほうが優って、スーパーのお惣菜で冷めたあじフライのお世話になっている程度で、母にあまり作ってもらった記憶もなく、定食屋や居酒屋で食