平松洋子のレビュー一覧

  • 洋子さんの本棚
    作家が好きな本について話すというのが好きだし、すごく気になる本も何冊も出てきたけれど、そんなことより何より母と娘の関係や子育てのはなしが印象的。

    「死なないと手渡してあげられないものがある。死ぬことで、遺された人たちは新たな地平に行くことができる。だとすれば、自分にも生きて死ぬ意味がある。」

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  • あじフライを有楽町で
    平松洋子の食べ物読み物に間違いはないけれど、この確固さたるや。
    解説にあるが「食うという行為は、味うんぬん以前に、楽しい行為なのだということを知る。つまらなさそうに食べたら、すべてが台無し、楽しく食うことが一番なのだ」とあるが、それに尽きる。

    どんな些細な料理や材料にもストーリーがある。それを丁寧...続きを読む
  • 下着の捨てどき
    私は、平松ようこさんより、少しだけ若い中年女だ。日々、身体の劣化を感じながらも、楽しく可笑しく暮らしている。 そうそう!と共感できるお話しもたくさんあった。 塩豆腐、明日作ろうとワクワクしている。 一番心にささったのは、文庫版あとがきだ。実家の売却は、施設にいる父が亡くなってからと先送りにしている私...続きを読む
  • 野蛮な読書
    10年前のエッセイだけど、とても共感出き、引用されている本や写真集などにも興味津々。古い映画などは見るのが難しそうですが。
    特に池部良さんのエッセイは私も昔から大好きで嬉しかった。佐野洋子さん、山田風太郎さんに触れた「すがれる」の章、我が意を得たりという感じでした。
  • 下着の捨てどき
    私も50代に入り、こんなはずじゃなかった、と思うことが多くなってきた。
    若い頃は目を背けて済ませられたことも、中年ともなると否応なしに前面に出てきて、啞然とさせられることしばしば。
    平松洋子さんの所謂”しょっぱい現実”を読みながら、自分の”しょっぱい現実”と比べてみる。私から見れば平松さんには気持ち...続きを読む
  • 洋子さんの本棚
    二人の洋子さんが、人生に影響を与えた本について対談。 教養と感性が豊かな人はこうやって文学を愉しむのか。物語の背景と自身の経験を重ね合わせながら昇華させてる。 飴玉を嘗めるように幸せな記憶を思い出して乗り切るって素敵。
  • 洋子さんの本棚
    2人の洋子さんの対談集です。

    平松洋子氏はさぞかし多くの食にまつわる
    本を読んでいるのでは、と思いましたが、
    ここで語られているのは文学作品ばかりで
    した。

    そうだろうなあ。

    文章が上手いのは、やはり幼少の頃から
    多くの良書に触れていたからなのだな、と
    納得しました。

    小説家である小川洋子氏...続きを読む
  • すき焼きを浅草で
    平松さんの料理エッセイ。

    やってみようと思ったのは、塩卵とレモンサワー。
    中でもレモンサワーがすごい。

    ドライ人にレモンを漬け込み、スパイスは唐辛子、コリアンダーシード、クローブ、カルダモン。キビ砂糖を加え、ガラスの保存瓶でじっくり寝かせる。注文があると、氷を入れたグラスに注いでウイルキンソンの...続きを読む
  • 下着の捨てどき
     平松洋子「下着の捨てどき」、2021.2発行。彼女の家出、夜中の腕まくり、下着の捨てどき の3つの章に分けられたエッセイ集。2016.7刊行の「彼女の家出」を改題・加筆・文庫化したものです。
     一日に一度、床の拭き掃除をする。雑巾をベランダに干すし終える。清々しいことでしょうw。平松洋子「下着の捨...続きを読む
  • 下着の捨てどき
    タイトルはあくまでも掲載エッセイのタイトルの1つに過ぎない(インパクトあったから??)

    年を重ねた人の生活をちょっと拝見したイメージでした。
    食のイメージが強い筆者ですが、それだけではなく散歩、お気に入りの場所、日々感じたこと色々な話があり、内容も飽きることなく読み終えました。
    元気ばかりをいただ...続きを読む
  • すき焼きを浅草で
    安定して読ませる文章だなあ。
    いつもながらおいしそうだし。
    食べたいもの、飲みたいもの、行ってみたい店、見てみたい映画や映像、また増えた。
    レモンサワー(大岩食堂)、映画『焼肉ドラゴン』、映画『日々是好日』、いなり寿司(伊東駅)、中華そば(福壽)、セリそば(泰明庵)、とんそく(かどや)、中華そば(嘉...続きを読む
  • あじフライを有楽町で
    食のエッセイ。
    文章から、食べる喜び、幸せが溢れてくる。鯨めし、そんなに美味しいの??鯨雑炊、どんだけ美味しいの???あじフライにはタルタルソースとレモンだなぁ~とか、お腹が減ってたまりません。いつも何気なく食べてる食材たちに改めて感謝したくなる、良本です。
  • すき焼きを浅草で
    久しぶりに東京に出て美術館に行く。
    その時間だけでも至福な時間で、
    「あぁ、私、この時間を求めていたんだ。」と、自分の心がひたひたと水が注がれていくみたいに満たされていくのが分かった。

    完全予約制の展覧会だったので、待ち時間の間最寄りの本屋に寄り、ぼーっと本を眺める。地方の本屋は満遍なく色んなもの...続きを読む
  • 野蛮な読書
    野蛮な読書とは何か。
    丁寧に作られた食事を楽しんだ後、頂きものの「カステイラ」の包みを開けて、箸でそのまま食べるような読書だそうです。

    ”野蛮を許しあえる関係は、余裕のないガチンコ勝負とはちがう。もちろん、ただの粗野ともちがう。いってみれば、おたがいを知ったうえでの懐のふかさの競い合い(化かし合い...続きを読む
  • すき焼きを浅草で
    食欲を刺激する文章がずらりでした。まだ体験したことのない味がいっぱいあっていつか体験してみたいです。
  • 泥酔懺悔
    総勢11名の情勢が、酒にまつわる、まあ総じてどうしようもない、どうかしている経験とその反省と言うか自らを省みて飲酒の鋼材と何故に人は記憶を失うまで泥酔しなければならないのかをシリアスに語るエッセイ集。非常に秀逸。

    なかでも山崎オナコーラさんの「ひとりでお酒を飲む理由」には身につまされてなるほどなる...続きを読む
  • すき焼きを浅草で
    東京に住んでいる間に一度、浅草で、浅草の今半ですき焼き食べた~い!と騒いでおりましたが、叶わぬ夢でした。
    が、この本で夢は叶いました。
    やっぱり素敵だ、今半ですき焼き。

    著者の平松洋子。
    最初に彼女を知ったのは読書エッセイだった。読んでないけど。
    しかし気がつくと、彼女は食べ物系エッセイの一人者...続きを読む
  • かきバターを神田で
    読み終わったあと
    「あ~食べたい!」と猛烈に思ってしまった。
    おでん
    カリーブルスト
    奥渋の台湾料理「麗郷」
    トマトの手ちぎり
    なすそうめん
    さんまのコンフィ
    きのこ鍋
    田部井さんの干し柿


    そして、アボカド円月殺法に驚かされ!
    (今晩やってみよう~)
    さらにさらにとん蝶まで登場するとは!!びっ...続きを読む
  • 泥酔懺悔
    泥酔の失態を開き直るんじゃねぇ、と下戸の私は常々。んでも、人の泥酔を楽しむってのは面白い視点かもしんない。そんな余裕があればなぁ。
    総じて若い年代の著者のほうが面白かったかな。
  • 洋子さんの本棚
    どちらも好きな作家さんなので、読んでいて楽しかった。
    ふたりの対談が全部素敵な言葉ばかりで、言葉を楽しんだ感じ。
    アンネの日記はもう一度読み返したいな。