平松洋子のレビュー一覧
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子育て中は目の前のことで必死で、このイバラを抜けたら自分の前に立ちはだかっているのは、自分自身だった。
っていう。著者の言葉。
こわっ。自分の前に立ちはだかる自分自身。
ただ、薄々感じてはいる。20代の頃のようにはいかない体と、写真に写れば写るほど老いる自分。笑
わかってはいるけどここまでか!!!!って思うのは毎年更新記録達成。笑笑
そんなふうに思いつつ読むと、あーなんかわかる時がきそうだし、すでにわかる気もするものも。
そして、この方の描き方がなんだかスッキリとしいて、困ったことや、立ち止まったこと、ちょっぴりだけ寂しくなったり、悲しかったことが、ラムネの瓶越しに見てるような、薄いブル -
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最近、平松さんのエッセイにはまっている。
週刊誌の連載だとのことで、一つ一つは短い。
そのため、取り上げる食材、料理、食文化の幅が広く、読み進めてもちっとも退屈しない。
京都の炒り番茶。
ほうじ茶とは違う。
独特の「煙臭い」お茶だとのこと。
山形の冷たい肉そば。
鶏肉が入った日本そばで、見た目は非常に地味。
でも美味。
名古屋めし、帯広の豚丼、中津川の栗おこげ、根室のさんま…各地のおいしいもの、気になる食材の話は、とにかく読んで楽しい。
まねして作ってみたいレシピもある。
肉団子。
合鴨と鶏肉の合挽は手に入らないけれど、トライしてみたい。
それから、トマト寒天。
もっとも、これは「あさイ -
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「サンドイッチは銀座で」のシリーズでも熊を食べに行く話があったので、そんなには愕きはしない。だけど、普段の軽妙さは影を潜め、文章にずっしりした重さがある。
羊、猪、鹿、鳩、鴨、牛、内臓、馬、すっぽん、鯨の10章。
ルポだけど、着飾った奇麗ごとの無い文章。育てて、その命をいただく生業への共感が身に迫ってくる。
だから、その後の文がより際立ってくる。
(引用)
気が逸るのを抑えながら、透明な黄金色の熱いスープをれんげに満たし、啜った。すーっと口のなかに滑り込む清澄な汁。醤油のひのかな香ばしさ。焼きねぎの甘み、つつましやかなふりをして、しかし、奥まったところから、あの﨟長たけたうまみが頭をもたげて -
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平松洋子『肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行』文春文庫。
『人はなぜ肉を食べるのか』をテーマに平松洋子が日本全国を巡り、10種類の肉と人との関わりを取材したルポルタージュ。
何時もは食の割合が多いが、本作では取り分け食肉の文化や歴史、食肉に関わる人の仕事が多く描かれている。
『第1章 羊』。北海道白糠町の羊牧場で羊の飼育、羊肉についての話。羊料理の代表格はジンギスカンで、勿論のことながら北海道が有名なのだが、東北地方、岩手県遠野市、福島県平田村など山間の地域でもよく食べられている。また、福島県ではアサヒビールの直営のジンギスカン店もあり、手軽にジンギスカンが楽しめる。遠野市では美味しいジ -
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「サンドウィッチは銀座で」など、これを食べにあそこへ、というタイトルでずっときたシリーズ。新刊は「いわしバターを自分で」。このタイトルだけで、コロナ禍の日々のことだ、と気付く。
あのなんとも息苦しかった日々、毎日怯えたように、萎縮して暮らすしかなかった期間。
2020年5月半ばだったろうか、スーパーでカゴを持ったまま、売り場に立ち尽くしたことがあった。なんにも思い浮かばない。何を食べたいのかわからない。何を作ればいいのか、何を買えばいいのか、皆目見当がつかない。外食がほぼ不可能で、ちょっとした息抜きもできないから心に余裕が生まれない。
あの絶望感は忘れられない。
平松さんも同じように迫り来る -
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この人の文章力や取材力に魅せられて、最近時々読んでいる。
本書はコロナ禍の、特に最初の緊急事態宣言の頃に書かれた文章を多く載せる。
鰯バターや、パセリカレーのレシピも魅力的だが。
きゅうりが干せるということも目からうろこだが。
やはりあの頃の閉塞感がよみがえって、ちょっとつらくなった。
いや、自分など、失職の心配もなく、今思えばのんきな身分だったと思う。
本書で取り上げられている生産者や町の食堂の経営者をはじめとする食に関わる職業の人たちが、その間どんな苦労をしていたか、どんな知恵を巡らせていたか。
そのことに思い至って、改めてため息が出た。
本書で紹介されている枝元なほみさんの「夜のパ -
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先にレビューした『サンドウィッチは銀座で』と同時購入した一冊。
前著と同じ、『オール読物』の連載で、谷口ジローさんの漫画が入るのも同じ。
この巻では、まず豚丼から始まる。
鹿児島の黒豚尽くしの会席、弘前の「藩士のコーヒー」にイカメンチ。
東向島の「駄敏丁カットステーキ」はグラス・フェッド(草で肥育した)で、「ごくごく」のどに入ってくる肉だという。
沖縄の大衆食堂。
餃子の王将の支店による個性の違い。
根室のさんま祭りに津軽のアンコウ、岩手久慈駅の「ウニ弁」、東京駅のエキナカグルメ…。
この人の本を読むと、食の世界って広いなあ、と感じる。
私自身は食には関心はあるけれど、それほどの執着はない -
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会社の先輩が、「この人の文章が好きなの」と言っていたので読んでみた。
エッセイは、苦手意識があった。
でも、日常の出来事に対する心の動きに「わかるー!」ってなったり、「そんな視点があるんだ!」と発見したりできて、なんか楽しかった。
同じ出来事でも自分はどう感じるんだろうとかを想像しながら読んだ。
日々、自分が見逃してたことにも楽しい要素があるんじゃないかなとワクワクした。
あとなぜか今まで興味なかった枕草子を読んでみたいと思った。(実際に枕草子出てきてたし)
拡大鏡の話が印象的で、お風呂に入るときに自分の肌をまじまじと確認してしまった。なぜか念入りに歯も磨いたw
3章の下着の捨てどきの章