武内涼のレビュー一覧

  • 謀聖 尼子経久伝 青雲の章

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    初めて読む作家。月山富田城について調べるついでに読んでみたら、これが面白い。予想外。
    と言っても作家のか力だけでなく、主人公尼子経久の持つ力によるところが大きいのかもしれない。
    文明六年(1474)京都での人質生活、17歳からの十二年、富田城奪回までを描く。全4巻のうちの第1巻。本巻は大半が虚構と思われるのだが、経久が守護代になってから、富田城を奪われるというのはどうなのか。これもそうだと考えたいところなのだが。
    奪回についてはこれはもうほとんど史実であろう。さすがに謀聖と呼ばれるだけのことはある。続けて残り三牧読んで行きたい。

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    2025年11月13日
  • 厳島(新潮文庫)

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    陶方の武将弘中隆兼から見た、厳島の戦い。謀多ければ勝つ、とは言うものの、負けた側から見た歴史が語られる。重い

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    2025年11月10日
  • 謀聖 尼子経久伝 青雲の章

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    山中鹿之助が好きなので、尼子家の本を読みました。戦国時代初期の話で、その時代知識は持っていなかったが、十分に楽しめた。

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    2024年01月16日
  • 駒姫―三条河原異聞―(新潮文庫)

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    三条河原異聞というタイトル。であるならば、駒姫とおこちゃの運命が変わるのであろう、と思い読み進めていきました。
    豊臣秀次に連座して刑死した39人。その悲劇から、少しでも悲しみを救おうという物語であるはずと思っていました。

    救いはなかった。

    歴史上の事実を知っている自分と、それを覆してくれるであろうという希望を持ってしまった自分。悲劇を知っているからこその覚悟と、それゆえに希望の先にあるであろう歓喜を待ち望んでしまう。この二つの感情に振り回され、最終盤まで悲劇も奇跡も、どちらかが待ち構えているという見通せない展開にページをめくる手が止まらない。

    異聞とつけたのであれば、悲劇から解放してあげ

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    2023年10月10日
  • 謀聖 尼子経久伝 雷雲の章

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    人間の性?

    巻が進むに従って、おもしろさが増したように思う。その中でも、経久の気高さ、有能さに対し眩しさを感じ、また自信や信頼を持てない人々が経久の思いとは逆に動いていく姿は、人間の難しい性が出ているようで印象深い。

    #切ない #カッコいい

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    2023年07月22日
  • 謀聖 尼子経久伝 雷雲の章

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    老年に差し掛かるも勢力を拡大し十一国の太守と呼ばれるようになる。有能な長男政久を桜井宗的の矢で失い、三男塩治興治の乱により有望な家臣を多く失い尼子家に暗雲が立ちこめる。盟友武田元繁の戦死と安芸における毛利元就の台頭、家督を詮久に譲った後の大内氏への大敗、尼子家のその後など物語はクライマックス。

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    2023年05月26日
  • 謀聖 尼子経久伝 雷雲の章

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    戦国時代と言えば、織田信長、武田信玄、そして今回の大河ドラマの主人公徳川家康など数多くの著名な武将がしのぎを削った時代である。
    この物語の主人公である尼子経久は歴史マニアなら間違いなく知っている全国区の人物であり、武将として、また領主として評価も大変高い傑物とも言える人物であるが、一般的にはマイナーな部類に入るかも知れない。
    この物語ではその尼子経久の人物像が温もりを感じさせるほどに生き生きと描かれており、歴史好きでなくても楽しめるかもしれない。登場する人物にもそれぞれ個性があり、物語に彩りを与えている。人物を追いながらもストーリーの随所に表されている山陰地方の風物や暮らしぶりにも興味をもった

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    2023年04月07日
  • 謀聖 尼子経久伝 雷雲の章

    ネタバレ 購入済み

    地方の戦国武将でありながら月山富田城という名山城を持っていることに違和感を感じ続いていた。しかし、この大作を読み切って合点した。しかも、中国地方での領土争いだけでなく、室町幕府内の確執にまで関与していたとは。
     波瀾万丈の人生を不屈の精神で生き抜き、世の中を改革し、多くの人材を育成しながらも、次世代への橋渡しは思うようにいかない。非常な戦国時代にあってカリスマが率いる組織はなおさらで、切なく歯がゆい。

    数多くの人物は登場するが、分かりやすい文章で続巻が出るたびにほぼ一気読み。最終巻は物語の内容が濃すぎて事実の羅列に傾くように感じるのは私のわがままか。それでも経久の死後についてまで筆を進

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    2023年03月27日
  • 謀聖 尼子経久伝 瑞雲の章

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    出雲を手中に納めた経久は隠岐を手に入れる。勢力の拡大を目指し伯耆に狙いを定める。流れて公方足利義材との出会い、嫡男政久の嫁取り、塩治家を手に入れる為の三男彦四郎の養子政策など経久の謀略が進む。山中官兵衛、忍び香阿弥の死と陶興房との因縁など内容が詰まった作品。今回も読み応えがあり面白い。

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    2022年11月18日
  • 謀聖 尼子経久伝 瑞雲の章

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    戦の無い世の中にするためには、力で切り従えならないと言う思想は、秦の始皇帝と同じだと思う。でも、いつの時代にも上には上がいるものだし、力は、いつか衰える。尼子のその後がわかっているので、この後物語がどう進んで行くのか興味がある。

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    2022年10月08日
  • 謀聖 尼子経久伝 瑞雲の章

    購入済み

    尼子氏を知る入門書

    播磨、備前あたりの山城跡を訪れると何度も尼子氏の足跡を見て、かっての偉大な影響力を感じていた。また、月山富田城を見てものすごい城だと実感した。しかし、なかなか尼子氏の体系的な情報を得られずにいたところで本書にめぐり合った。
     簡潔な文章で関連する史実も丁寧に書き込まれているようで尼子氏を知る入門書として最適ではなかろうか。また、時に登場人物の心のひだまで迫っていて、まるで大河ドラマを見ているような感すらある。続編が楽しみ。
     なお、引用した当時の資料を随所に書きはさんでいるのは、作者の創作と史実をにおわせているようでありがたい。

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    2022年09月27日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    「13人」の小説家が「鎌倉」時代について書いた作品集。どの作品も面白いし、最新研究や資料を読み込まれている感じがして、興味もそそられる。
    この本片手に鎌倉を歩きたい。

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    2022年04月09日
  • 読んで旅する鎌倉時代

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    ネタバレ

     歴史小説が苦手な人にも読みやすいと思います。
     
     様々な思惑がうごめく武家のはじまりの時代。その時代背景がよくわかりますし、素敵な話もたくさん。

     そして、何より出かけたくなる。あー、修善寺の温泉でゆったりしたい~。

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    2022年02月17日
  • 駒姫―三条河原異聞―(新潮文庫)

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    三条河原異聞という副題なのと、このラストの怒濤の展開に、もしかしたら新説があり、駒姫たちは助かったのかなんて期待しちゃったりするのですが、やはり事実は曲げられない。やはり、悲劇は悲劇のまま、これで、おこちゃだけ助かるとか、姫様が助かるでは、話しの趣旨が違ってしまいます。戦国悲劇の物語の中でも、悲惨極まる出来事ですので、ハンカチを用意してお読みください。秀吉の理不尽に、むかつくこと確実です。とにかく凄かった。おすすめの時代小説なのであります。

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    2019年10月25日
  • 忍びの森

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    とても、おもろかった!!
    キャラクターもいいし、話も飽きない気がする。妖怪等出てくるこういう作品というのは、現実味をもたせるのが、難しい気がするのだが、この作品では、細かい風景の描写とかで、そういうことに成功している気がする。現実的に迫力があってとても楽しかった。

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    2011年06月11日
  • 忍びの森

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    ネタバレ

    つい先日読み終えた、和田竜さんの「忍びの国」の記憶も新しい中、同じ天正伊賀の乱を背景にした本作を読んで、全く異なるこの二作が実は繋がっているような錯覚を覚えた。
    というのは、全くの私見かつ余談。
    本作の話をすると、荒れ寺での精鋭の忍び達と妖達との凄絶な戦いは、確かに凄まじく、どうなるのかとドキドキしながらページをめくる手が止まらなかった。
    しかし、ラストまで読み終えたとき、その死闘すら、伊賀忍びたちにとって、真の使命を果たすまでに立ちはだかった障害の一つに過ぎなかったんだと実感した。
    かと言って、妖との死闘がつまらないという意味ではない。
    忍びたちの己の使命への思いの強烈さが、そう感じさせたと

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    2011年05月10日
  • 謀聖 尼子経久伝 雷雲の章

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    1508年から1541年、経久84歳で死ぬまでを描く。
    1508年、経久は大内につくことにして、京都へ攻め上る。この時代、すぐに合従連衡が変わる。凄まじい変化だ。
    尼子の最盛期は経久の死ぬ直前から、孫の晴久が受け継いだすぐまで。
    経久の教えを無視して、大内攻めを敢行しようとするも、その前の毛利に敗戦。一気に月山富田城まで攻められる。この辺りの国人たちの寝返りの凄まじさ。最大11カ国遠納めたと言っても心からの服属ではない。
    経久の内政によって人々は尼子への忠誠を持つと言っても、それは出雲を中心とした数カ国に過ぎないのだ。
    それにしても84歳まで生きた。しかし残せたのは名前だけか。

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    2025年12月02日
  • 謀聖 尼子経久伝 風雲の章

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    文明元年(1486)元旦、月山富田城を取り戻したあと、北の松田を数日で従える。そして次は強大な南の三沢。知謀の限りを尽くし二年をかける。そして勝負は一瞬で決まる。謀略は尽くすが、卑怯な戦いはしない。
    謀聖とはよく言ったものだ。しかし目的は凄い。人々に豊かな暮らしをさせるためなのだ。こんな武将が日本にいたのか。知らなかった。

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    2025年11月18日
  • 厳島(新潮文庫)

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     27000の陶軍を、4000の毛利軍が奇襲により討ち果たした戦い。元就の周到な謀略が凄い。一方、陶軍にも元就に引けを取らない知者がいたのに、冷静で慎重な声は、愚かで勇猛な声にかき消されていく。まるで、現代日本を見ているような恐ろしさを感じる。

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    2025年12月07日
  • 厳島(新潮文庫)

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    毛利元就が大きく飛躍するきっかけとなった奇襲の戦いである厳島の戦いを描く。
    当時西日本最大の勢力をもつ大内家を取り仕切る陶晴賢がひきいる二万八千もの軍勢をわすが四千もの毛利軍でいかに撃破したのか。
    陶晴賢の智将弘中隆兼が魅力的であり、やはり毛利元就については好きになれない。

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    2025年10月13日