藤原伊織のレビュー一覧

  • 雪が降る
    どんな人生にもドラマがある。ささやかな事件の裏にある機微。素敵な作品でした。
    あらすじ(背表紙より)
    母を殺したのは、志村さん、あなたですね。少年から届いた短いメールが男の封印された記憶をよみがえらせた。苦い青春の日々と灰色の現在が交錯するとき放たれた一瞬の光芒をとらえた表題作をはじめ、取りかえよう...続きを読む
  • ダナエ
    大きな余韻。謎多き終わり方が何とも言えず心地良い。以前一度だけ浅田作品で似たような作品があった。その時は読者への挑戦状に思えたが、本作は読者に委ねられているといった優しい雰囲気を感じた。初読みの作家さんでしたが、すでに他界されているようで新刊が出ないのはとても残念。刊行済の他作品も読んでみたいと思う...続きを読む
  • 雪が降る
    「一瞬の光芒」と裏表紙に書いてあったが、確かにその「一瞬の光芒」をうまく描き出している。
    特に表題の『雪が降る』は切なく、後を引く。
  • ダナエ
    藤原伊織の遺作となった短編集です。あまり短編は読まないので放置していましたが、早く読めばよかった。非常によかったです。
    シリアスな空気の中で不思議な優しさというか優しさがあります。これは彼の本に通底している特徴です。
  • てのひらの闇
    この人の各小説はハードボイルドなのかな?
    主人公がアウトローなのが多い気がする。
    今回は元ヤクザ組長の息子、現大企業の課長(リストラ間近)が主人公で、入社するきっかけにもなった勤め先の会長の自殺を、退職までの個人的興味。で調べ始める。
    という話。40すぎのオジサンなのにめっぽう強い。ヤクザ数人とやり...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    この人の書くものはハードボイルドなんだろうけど、一応一般人が主人公。
    内容はあんまり明るくないのばっかな気がするけど、するすると読めてしまう。
  • てのひらの闇
    昔でいうと硬派な主人公というセッティングが多い伊織氏の作品。文学小説とハードボイルドという両極端な性質を合わせ持つ作品。社会派のノンフィクション風でもある。

    美しい作品だな、と思いましたが、解説の逢坂さんの言葉にある「高潔」に納得。高潔な作品でした。

    任侠の世界、ビジネス的組織やサラリーマンの悲...続きを読む
  • 雪が降る
    いおりんエッセンスを小皿で食れるイオリン
    懐石です。懐石きらい?じゃああのサーティ
    ワンのアイスいっぱい入ってる奴あるだろ
  • ダナエ
    藤原伊織の作品は全部読んでたと勝手に思ってたのだけど。すっきりと自暴自棄なオヤジと、すっきりと陰のある女性たちが出てくる中編集。本筋からしたらたぶん要らない要素がかなり印象的で、特に「まぼろしの虹」で出てくるおでんの描写は、梅雨時だけど本当に食べたくなる出来。傑作「テロリストのパラソル」のホットドッ...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    テロバラ、手のひらの闇、んでこのシリ道の
    三つはいおりんの最高傑作三部作だとおもう
    いちばん静謐で切ないのがこれかなあ。
  • 名残り火
    素晴らしかった。やべえ。続編無いとか残念でな
    らない。これで予定調和とか登場人物が格好よす
    ぎてリアリティが無いとか言う奴はアホだと思う
  • ひまわりの祝祭
    藤原伊織を読んだのはは「テロリストのパラソル」に続き2作目。ハードボイルドという括りで扱われる彼の作品はそうなのかしら?と疑問に思ってしまう。
    今回のひまわりの祝祭は、静謐で美しい。確かにハードボイルド的な要素があるにはある。ハードボイルドといえば、酒はバーボン、汗臭い男、肉質な美女。マグナム系の銃...続きを読む
  • てのひらの闇
    時間さえ潤沢にあれば、多分一気読みしていたであろうくらいストーリーに引き込まれる。
    主人公の堀江が飲んだくれて、雨のなか路上で寝ているところから始まる物語。
    というわけで、作中ほとんどずっと堀江は風邪をひき、高熱で朦朧としたまま謎を解き、大立ち回りをやってのけるのである。
    なんで解熱剤を呑まないんだ...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    以外とおもしろかった。
    偶然が重なり過ぎている感じは否めないが、過去から現在に繋がる話と、それとは別の現在の戦いがうまく絡んでいて、後半は一気に読んでしまった。
  • 名残り火
    「人気出ちゃったから」の続編じゃないの?前回よりは期待できないなーと思いながら手に取るが、ストーリー性もさることなら、このハードボイルドな文章がいいんだよなと、話に引き込まれる。

    前作から数年後の主人公、一人で会社を立ち上げ過ごしていたが、友人の死を知り背景を独自調査する。

    フランチャイズの経営...続きを読む
  • てのひらの闇
    面白かった。ハードボイルドという類の小説。主人公もその周辺の人もみんな共感できるいい感じ。ひとりぼっちのようで、実はみんなから愛されてる。
    続編の名残り火もいつか読みたい。
  • てのひらの闇
    ・会社を辞める事にして、ほぼ有給消化のような期間での話で、辞める前に話が終る
    ・話の始めに風邪を引き、話が終る前にようやく快方
    と言うまぁ変わったシュチエーションが面白い。しかも話もしっかり面白い。ハードボイルド系サスペンスかな。

    今はサラリーマン、元ヤクザの息子という主人公が、会長に最後に頼まれ...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    上巻で引き込まれたまま下巻も一気に読んだ。
    面白いだけでなく、ところどころ格言のようなためになる言葉もあって、思わずメモを取りたくなった。
    2014/10/19
  • シリウスの道(上)
    専門的な話が当然のように語られていて、最初の方は読みづらさを感じた。それでも進めていったら、どんどん引き込まれて続きが気になって仕方がなくなった。
    仕事を頑張ろうと思った。
    2014/10/17
  • ダナエ
    会話で物語を作る作家さんなんですかね、伊織さんは。

    初めてだったので、他の作品はわからないんですが。


    短編集ですが「孤独だけどいいオトコ」が、全てに出てきます。

    そんな感じの本。

    あとがきが良かったっす。