藤原伊織のレビュー一覧

  • ひまわりの祝祭
    絵が好きで、美術大学で学んでいたものとして、
    ストーリーだけでない感覚・感情の部分でわかることが多くあった。

    英子さんの言葉、あんな言葉を投げ掛けられるなんて、
    主人公は幸せものだったと思う。
    相変わらず脇役が魅力的だったし、ものすごい調査量だったと思うが、
    ラストがちょっと腑に落ちないので★4
  • 雪が降る
    短編集。
    一つ一つがほろりと来る話で、、、
    ハードボイルドなんだけど、切なくて。
    こういうかっこいいオトコになりたいなあ、と。
  • ひまわりの祝祭
    ファン・ゴッホが描いた名作「ひまわり」。
    生涯で7枚作成されたとされている「ひまわり」には実は8枚目が存在した…、というお話。

    いろんな話が混ざってて複雑ですが、歴史も取り入れたスケールの大きい話に満足。
  • 雪が降る
    短編集。
    長編の醍醐味はないものの伊織節は健在。
    この人の描く男性像は同性からみてもホントに格好良い。
    ないものねだりですが憧れます。
    この人の新作を、もう読めないと思うと残念でならない。
  • ダナエ
    宝石のようなきらめきの、美しい一冊。

    死を意識した作品ともいわれているが、
    なんとも言葉にできないような、はかなく美しい作品に仕上がっている。

    テーマが特にファンタジックなわけでもなく、
    しっかりと日常が描かれているのに、
    ここまで透明感のある文体はどうしてなんだろう?

    この人の作品がもう読め...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    ちょっと難しくて分かりにくかったけれど
    おもしろかった

    相変わらずひと癖ある賢い人がかっこいい
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(上)
    表題から少し敬遠しましてましたが、やはり、この人の作品は、深くて面白い。コミカルでありながら、蚊トンボと主人公やり取りが絶妙です。
  • ひまわりの祝祭
    著者の乱歩賞&直木賞ダブル受賞の代表作「テロリストのパラソル」を読んだのは10数年前のことです、当時は志水辰夫、原寮、船戸与一などハードボイルド&冒険&アクションを好んで読んでました。その中でもテロリスト~はキャラクター、ストーリー、ミステリ要素全てが一体となって、正に白眉の出来と認識してました。残...続きを読む
  • ダナエ
    藤原さんの小説は、男のロマンが感じられるハードボイルドで、それが鼻につかず心地好い
    きっと文章が美しいのでしょうね そして登場人物に好感が持てる
    今回は短編だったので、あっという間に読んでしまう読みやすさ
    ダナエというのはエルミタージュ美術館にあった破壊された絵のことで
    その絵のもつ物語と関連しなが...続きを読む
  • ダナエ
    やっぱり藤原伊織は面白い。

    みんな仕事とかで抜群の力を発揮してた過去をもちつつ、何かのきっかけで斜にかまえるようなスタンスの生き方になって、今は世の中を達観しつつハードボイルドに暮らしてるっていう主人公だよなあ


    厨二病かもしれんが皆かっこいいんだよな
  • 名残り火
    てのひらの闇を読んでから読んだほうが良い作品。
    犯人の犯罪に至る心境の描写が少ないので、なんで?と首をかしげてしまう。

    アル中ハードボイルドの作品をもっと読みたかったのに、残念。
  • 雪が降る
    藤原伊織が描くかっこいい男の話が集められた短編。無駄な表現のないストイックな感じの文章が心地よい。ハードボイルドなものから、ヒユーマンドラマ系もあり、作家の姿が向こうに見える。
  • 遊戯
    連作短編集ですが第5編で未完となっています
    続きが読めないのはとても残念ですが藤原作品は大好きなので
    とても満足です。

    やっぱり主人公の男性に何故か心惹かれてしまいます
    クールだけど優しくどこか翳りがあるところ

    後、遺作となった「オルゴール」、、切ない物語です
    こちらは完結しています





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  • ダナエ
    大好きな作家です。
    本当に惜しいことに、2007年に既にお亡くなりになられております。
    この作品は、亡くなられる直前に出版された短編(中編)集です。
    解説を、これも好きな小池真理子氏が書かれております。
    この解説もまた良い。
    これだけで一編の小説というか、弔辞というか、そんなかんじになっております。...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    らしい作品。作者がよく書く暴力的シーンによる肉体的強さより、今回は意志の強さが描かれていて好感の持てる。
  • 雪が降る
    『雪は降る。あなたは来ないって・・・。』

    ”素敵”という裸の形容がよく似合う、ハードボイルド短篇集。とにかく隠喩の使い方が巧妙。嵐と雨、雪と光、樹と炎。二段階の心象表現がここまで上手く決まるとは。しかも短篇集。まさに珠玉という言葉がよく似合う一冊。
  • 遊戯
    中島らもに続きまたも遺作
    短編集?の遊戯はこれから中盤どっかん!ってかんじやったからすごく残念
    もうひとつの中編はいまひとつおもしろみというか濃さがたりなかったかな
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(下)
    まさにハードボイルド・ファンタジーな展開と結末。
    シラヒゲとの共生、<恋と冒険>の行方にハラハラドキドキした。
    達夫かっこよかったな◎
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(上)
    頭の中に蚊トンボが侵入し超人的能力を得た達夫が、厄介なことに巻き込まれて…
    こんな設定他の作家さんで読んだっけなぁと思いつつ読み始めたら、テンポの良さと達夫のかっこよさに惹かれて一気読み。
    下巻が楽しみ。
  • ひまわりの祝祭
    第41回江戸川乱歩賞、第114回直木賞を受賞した『テロリストのパラソル』の著者・藤原伊織の受賞後初作品。
    かつては優秀なデザイナーだった秋山は、妻を亡くして以降仕事もせず変化の乏しい「つるつるのプラスチックみたいに平板な生活」を送っていた。そこへ現れるかつての上司。彼は500万円を一晩で捨てる手助け...続きを読む