藤原伊織のレビュー一覧

  • シリウスの道(上)
    ストーリーとしては、最後息切れ感が否めないですが、ひとつひとつの文や台詞がきれいです。
    他の作品も読んでみたいです。
    あのバーを探しにいきたいです。(^^)
  • てのひらの闇
    今回呼んだのは二回目。
    あらためて感じたこと。
    文章に無駄が無く綺麗。よみやすい。
    キャラクターがみんな魅力的。
    続編も続けて読んでみよう。

    伊織さんの純文学系の作品が大好きですが、硬派なこの手の作品もやっぱり素敵。一人の作家とは思えないバラエティーさがすごい。
    もう新作がでないことだけが残念。
  • シリウスの道(下)
    小説としては面白いものの、上巻が企業小説とミステリー部分がうまくマッチした感じだったのが、ミステリー部分はやや腰砕け。企業小説部分も新入社員の成長譚みたいになってしまった。やや残念。
  • シリウスの道(上)
    新規クライアントの広告コンペに向け、辰村や戸塚はらは全力を傾注する。そんな中、3通目の脅迫状が明子の夫の元に届いた。そして勝哉らしき人物が上野周辺にいることを突き止めた辰村は、ついに行動を起こす!
    広告業界の熾烈な競争と、男たちの矜持を描くビジネス・ハードボイルドの結末は?
  • シリウスの道(下)
    新規クライアントの広告コンペに向け、辰村や戸塚は全力を傾注する。そんな中、3通目の脅迫状が明子の夫の元に届いた。そして勝哉らしき人物が上野近辺にいることを突き止めた辰村は、ついに行動を起こす!
    広告業界の熾烈な競争と、男たちのハード・ボイルドの結末は?
  • 遊戯
    幼い頃の傷を抱えて死んだように生きている"jamrice"こと本間と、感性が澄み、透明感のかたまりみたいな"パリテキサス"朝川みのり。このまったく接点のないように見えるふたりが、ふとした出会いから少しずつ距離を縮め、いつの間にかお互いを必要としている。
    ふたりのちょっとしたやりとりが核心をついていて...続きを読む
  • 雪が降る
    毎度同じ感想ですが、大人のハードボイルドだなあと思う。
    体制に反抗したり、反社会的な過去があったりするのに、能力が高く、女性にももてるのにクールに対応する、非現実的な主人公の存在はある意味オトコの夢なんだろう。
    たまにはこんな作品を読んで妄想するのもいいかも。
  • シリウスの道(下)
    「辰村」のような自虐的で、媚びず、誰であろうと牙をむくようなサラリーマンには出会ったことがありませんが、現実にいたら迷惑だけど爽快だと思う。
    空気を読む、草食系などといわれて久しい今の時代には、こんな作品は流行らないかも。こんな作品に共感するのは、バブルの残り香に触れた自分たちの世代が最後かも知れま...続きを読む
  • シリウスの道(上)
    最近こんな意地っ張りのおっさんが登場する作品になかなか出会わない気がする。単に発見できないだけなのか、時代がそんなヒーロー(?)を求めていないのか。
    自分が知らないハードボイルド作家を早く発掘しなければ。
  • ダナエ
    中篇一本に短編二本。導入がやや入り込みづらいが、入ってしまえばとてもしっかりした作品だった。特に人物が良い。とりわけ女性が良い。やわらかくありながら、サバサバとバードボイルドであって、惹かれる。いいな、と思わされる。読後に「テロリストのパラソル」の著者であると知り、なるほどと思うと同時、これが遺作で...続きを読む
  • 名残り火
    本書も再読ですが、警察もの以外でしっかりとしたハードボイルド系作品を書く人は日本人ではな珍しいので、やっぱり貴重な作家だったと改めて実感しました。他に挙げるなら打海文三氏、東直己氏でしょうか。
    打海氏もそうですが、夭逝してしまったのが残念でなりません。
  • 遊戯
    アル中の中年アウトローと陰のない明るい娘の組み合わせ。この物語もそれを踏襲している。やはりそうでなくては。テンポ良く読め、中年と娘の過去と現在もカッチっと描かれていて引き込まれて行ったが、無念です・・・
    もう、最後まで読むことが出来ないので評価を★★★★とさせていただきました。
  • ダナエ
    作者の作品の中では、ハードボイルド色の薄い感じがします。
    ただ、他の作品と共通で、主人公は、ストイックなかっこよさがあります。
    作者もその様な性格だったのでしょうか。
    好きな作家だったので、これが読み納めかと思うと残念です。
    この本では、広告業界、アート業界の話が多く、興味を惹かれます。
  • ひまわりの祝祭
    銃など登場させて無理やりハードボイルド風にしなくても、とても面白いと思った。高校時代の、主人公と奥さんとの関係がとても素敵だ。

    「つるつるのプラスチックみたいな平板な生活」を送る主人公が、本人の意思に反して混乱に巻き込まれていく。転がるような展開に、ぐいぐい引き込まれた。藤原伊織さんの作品は「テロ...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    主人公のおっさんの落ちぶれ加減がいい感じです。
    さすがの藤原伊織。
    ほかの作品よりはミステリ要素が強いかな。
    奥さんの裏切りの件はよかったけど、
    ラストは嫌だなあ・・・。
    ゴッホのことは、ファン・ゴッホと呼ぶことにしよう。
  • 遊戯
    遺作となった未完の小説。
    ネットゲームで知り合った人材派遣会社に勤める男と若い女性。
    女性が派遣会社に登録した事から、時々メールを送るようになり・・・

    二人の周りに謎の男の影が現れ、その謎が解けないままに筆は絶たれる。
    でも謎を気にしなければ、こういう余韻のある終わり方は好きだなぁ。
  • ひまわりの祝祭
    伊織さん、テロ・パラ以来、久しぶりの読書ですが、異端な天才少年の数日間のドラマ。
    ファン・ゴッホの ひまわりが もう一枚 しかも日本にあったら! って、 可能性あるよね!!
    英子さんはなんで死を選んだのか、、、

    かなり、こだわりの純愛! だよね。

    ああ
    しまった、読んだのは角川文庫版だった、、、...続きを読む
  • 雪が降る
    6話の短編からなる1冊。
    いまはサラリーマンとなった男が、かっての部下が上司のいじめに耐えられず刃傷沙汰になったのをきっかけに思い出すプールバーの息子だった時の事件を描く「台風」

    かつて、同僚とその男は一人の女性を争ったが彼女は同僚と結婚した。その後偶然に再会。雪が降ったためホテルに投宿した二人だ...続きを読む
  • 名残り火
    途中で本を閉じるのをためらいたくなる面白さでした。魅力的な登場人物、主人公の丁寧な言葉遣いと行動のギャップなどなど。読みおわったとき、堪能からくるため息がでました。最初の『手のひらの闇』の方が好みではありますが、こちらも大満足でした!
  • 名残り火
    てのひらの闇のその後の物語。親友を失った堀江が真実を求めて動き出す。相変わらずの主人公の痛快な行動が読んでいてワクワクする。なによりキャラの良さが目立つ。展開としては意外性は少ないしラストはちょっと残念な感じ。でも一番残念なのは作者がすでに他界している事だろう。