藤原伊織のレビュー一覧

  • シリウスの道(下)

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    登場人物がみな粋でかっこいい!そんな中、トップとしてイースト証券の富田が他の社長に比べ器が落ちる。辰村が立花部長を誘うシーンの
    「今週末にでもまたふたりで飲みにいきませんか」
    「また私の膝枕でねむりたいわけ?」
    「そう。あれはすごく寝心地がよかった」
    「でも、よだれでスカートに染みができちゃうのはどうだろう」
    「最初からスカートを脱がせていれば、その心配はないでしょう」
    そしてその受け答えは、
    「うん、それは悪くない考えかもしれない」うまいなぁ。藤原伊織の作品に
    出てくる男たちは過去に生きている。「いま」はどうでもよく、感情に蓋をして生きている、ところが過去に向き合った途端に生の感情が噴出す

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    2010年07月29日
  • ひまわりの祝祭

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    気に入った作家さんの作品は古本屋で見つけるととりあえずまとめて買っておく癖があります。そして気が向いたときに読むのですがふと気づいたら同じタイトルが2冊ありました…。しかも同じ日に買ったらしい。アホじゃないか、私。

    それはさておき。
    この方の書く主人公は本当に独特ですね。厭世感に満ちているというか…でも決して無関心・無感動なわけではなく。今の世の中で一番信仰されている「カネ」と言う神を無視出来るなかなか凄い主人公です。
    ラストはちょっと納得できかねたので残念です。

    絵画を投資に使うということについてどうなんだろう…と思ってましたがまあこういう考え方もあるんだなあと思いました。

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    2010年10月01日
  • 遊戯

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    未完の遺作、続きが読みたくても亡くなられ読めないのが切ない。作者のハードボイルドと粋なダンディズムがたまらなく好き!藤原作品はほとんど読破!

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    2010年05月01日
  • 雪が降る

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    ネタバレ

    テロリストのパラソルを読んでから読むと面白さが増すのでは??
    どの話も面白かったし何より解説が面白かった.

    人魚とトマトの関係って...

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    2013年01月20日
  • 遊戯

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    本書には「遊戯」と題された連作短編と「オルゴール」という短編が収められている。

    「遊戯」の目次は次のとおり。

    遊戯
    帰路
    侵入
    陽光
    回流
    この「遊戯」は藤原氏が闘病中に執筆を続けた作品である。「回流」時点でこの物語は終わっていない。藤原氏は2007年5月17日に亡くなってしまったため「遊戯」は永遠に未完のままである。読まなければよかった。藤原氏がこの物語にどのような結末を用意していたのか、気になって仕方がない。思えばこの本を手に取った時から読んで後悔することはわかっていたのだ。だって、未完の小説なんて、〆の河豚雑炊が無い「河豚のフルコース」のようなものだからね。もう、悔しいと

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    2010年01月18日
  • ひまわりの祝祭

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    前作程サクサク読めるわけでも、スリルが味わえるわけでもないのですが、落ちついて読める感じの作品でした。
    主人公の幼稚さがいろいろな人にやたら指摘されてて、若干違和感が・・・
    ラストはえー・・・って感じでした(笑)
    まああのラストも、主人公の幼稚さゆえなのかな。
    世界的な文化遺産なのに・・・
    テロリストのパラソルと設定が似すぎているような気がしました。

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    2010年01月09日
  • 遊戯

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    食道ガンで亡くなった著者の未完結の遺作。
    なにしろ未完結なので、なんとも評価しづらいが
    結末が気になるってコトは そこまでは面白く読めたってことですね。
    脳内完結したいけど、どーかなー
    とりあえず恋愛の部分では完結したから、いいか

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    2009年12月12日
  • シリウスの道(下)

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    広告代理店事情は面白く興味深く読むことが出来てそれは良かったけど
    しりつぼみ感が否めないのはどうしようもない
    肝心の軸がどこにいってしまったのか、分からないような感じがする。

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    2009年11月14日
  • ダナエ

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    「ダナエ」「まぼろしの虹」「水母」の短編集。
    どれも、未完で終わっている感じがする。
    作者が、食道癌を患った時と重なっているのか?少し残念

    ミステリー一歩手前で終わっているようだ。

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    2009年10月24日
  • 遊戯

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    今月2冊目の藤原伊織である。
    今回は著者が癌と闘いつつ書き続けた短編連作と遺作となった中編「オルゴール」。
    連作のほうは、ネット上の対戦ゲームで出会った男と女、本間とみのりがつながって行く様を語りながら、しかし、二人が結ばれたところで作者の命の炎は尽きる…。
    二人を監視する自転車の中年男、本間の父が残した拳銃。謎は永遠に謎のまま。
    いつものように人生に恬淡な男と純真で聡明な女を描き読ませる。
    それぞれのお話の終盤に漂う余韻に命の燃え尽きるか細さを感じる。

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    2011年07月18日
  • 遊戯

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    2007年5月17日逝去した藤原伊織氏最後の小説。 短編集なるも全体的なストーリーにはつながりがあり、恐らくは一つの物語になる予定だったのだろう。

    しかし、筆者逝去により絶筆での出版となっている。 絶筆状態で出版されている小説で覚えがあるのは夏目漱石の草枕ぐらいであったから、久しぶりの、中途半端で終わられてしまった小説であった。(短編集としては完結していたが、全体の謎は解明されないまま。 帯にある「最大の謎」「解けない謎」とはそういう意味なのだとあとで合点) 誰かうまい続きを考えて完結させて欲しいものだ。

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    2009年10月04日
  • ダナエ

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    藤原伊織が亡くなってから今日で丸2年。
    生前、最後に出された単行本がこの短編集で、今となって文庫で読む。
    スタイリッシュで洒落た文章。才能だけを頼りに自分の生きたいように生きる男たちを描いて相変わらず格好良い。
    一番“らしい”のは最後の「水母」ですかね。
    標題作の中に、画家である主人公の絵の暗すぎる色調を“ウサミ・ブルー”と評して『大胆なのに、鋭くて繊細で、人間の切なさが、画と線に溶けこんで』と説明する場面が有るけれど、この本の印象が丁度そんな感じ。
    何時にも増して、生きることに対する諦観めいたものが全編を貫く。

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    2011年07月18日
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(下)

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    ナゼか蚊トンボですが、けっこう夢中で読みました。
    納得のいかない点は、2,3……。くすん。
    藤原伊織好きのハードボイルド好きは、読むがいいと思います。
    あぁ、もっと読みたいのに、作品が増えることはもうない
    のですね……。くすん。

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    2009年12月02日
  • シリウスの道(上)

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    代理店に興味があったので読んでみた。
    リアルな事が描写されているだけでなく、ストーリーの方も面白い。
    すぐ読める。

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    2009年10月07日
  • シリウスの道(上)

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    「企業パート」と「幼馴染みパート」のちぐはぐさが気になりましたが、「企業パート」は本当ぐいぐい引っ張られて読み進められました。
    寧ろ「幼馴染みパート」はなくてもいいぐらい広告業界を舞台に繰り広げられる競合劇ということで藤原伊織の前職知識がフルに活かされた作品となっております。本当、広告業界覗き見隊!という事であんな上司やこんな新人やそんな派遣はおらんやろ!!!と思いながらもプレゼンチームが一致団結し何かを作り上げ達成してゆく様は見ていて清清しいものがあります。
    ここら辺、「チームスポ根モノ」に通じる所があると思います。本当、「幼馴染みパート」がなくて「企業パート」だけでも良かったと思う(笑)

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    2009年10月04日
  • シリウスの道(上)

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    06.12.21藤原伊織久しぶりに読みました。本を買ったのも久しぶり。既読は『テロリストのパラソル』と『ダックスフントのワープ』。どちらも面白かった。だからキオスクで買ったんだけど、ちょっと内容の割りにページ数が少ない感じ。ラストもいまいち。。。う〜ん。ただ、出てくる人はみんな魅力的。だからこそページ数が足りないと感じたんだろうと思う。足りない分は自分の想像で補えばいいかも。広告業界のビッグビジネスと甘苦い昔の思い出がからみあうハードボイルド。しかし『テロリスト〜』と同じキャラが出てたなんて!もう一度読み直さなきゃ。

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    2009年10月04日
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(上)

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    ハードボイルド的要素は今回ほとんど入っていない。ファンタジーなのかな?これは。今までのイオりんの本を読んで買った人には、ウケが悪そうな気がする。

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    2009年10月04日