藤原伊織のレビュー一覧

  • 遊戯
    敢えてミステリにしなくても純文学として勝負できたのではないかと思うほど、著者の文章力が光る一作。心理描写、風景描写が非常に巧み。ところどころで不必要に思えるほど詳細な心理描写がなされている場面が目に付き、これがストーリーの伏線なのか、単に筆がすべっただけなのかがよくわからなかったが、これも本作が未完...続きを読む
  • シリウスの道(下)
    やはり、私の中で藤原氏は別格なんだよなぁ。 決してスマートとは言えない、くたびれたオッサンや、ヤクザさえもかっこよく描いてしまう、それが伊織節。 今回は、今までにない若手の活躍が一番良かった。 本当に頭が良い人は、難しい内容を簡単な言葉で説明できる人だと言うけれど、藤原氏の読み易い文章は、まさにソレ...続きを読む
  • シリウスの道(上)
    やはり、私の中で藤原氏は別格なんだよなぁ。 決してスマートとは言えない、くたびれたオッサンや、ヤクザさえもかっこよく描いてしまう、それが伊織節。 今回は、今までにない若手の活躍が一番良かった。 本当に頭が良い人は、難しい内容を簡単な言葉で説明できる人だと言うけれど、藤原氏の読み易い文章は、まさにソレ...続きを読む
  • 遊戯
    大まかに分類すると繋がっている短編集「遊技」~「陽光」の4つと、別の短編集「オルゴール」の二分類にされる作品です。
    遊技の話は主人公がネットのメールのアカウントハッキングの謎を解く、それに所々に現れる「謎の自転車の男」。それが鍵なのだとは思いますが、完成をさせる前に死去していまい、真相がわからず気に...続きを読む
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(下)
    文句なし!

    いっつも終わり方男らしいというかニヒルというかハードボイルドだな。ハッピーエンドはみたことない
  • 名残り火
    面白いんだけど、いまいち盛り上がりに欠けた。登場人物の今後に思いを馳せるけど続編がもう出ないことが本当に残念。
  • ひまわりの祝祭
    妻が自殺してからデザインの仕事をやめて隠居状態だった僕は
    かつての上司である村林から五百万をギャンブルですってくれという
    風変わりな頼みを受けた。
    連れて行かれたカジノには村林の顔見知りである老人と
    死んだ妻にそっくりの女がいた。
    女は僕を追って来たので妻のことやなぜそこにいたのか尋ねたが
    彼女は何...続きを読む
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(上)
    自分は藤原伊織の大ファンだが、彼の作品の中で唯一敬遠していて、なかなか手にしなかった作品。

    あらすじに書いてあった蚊トンボの白鬚が主人公倉沢達夫の頭の中に入ってきて、それを機に不思議な力が使えるようになるという、この思いっきりのファンタジー要素が敬遠していた理由である。

    自分としては藤原伊織作品...続きを読む
  • 遊戯
    「蚊トンボ~」を読んで藤原伊織さんにはまり、
    もっともっと読みたいと思ったのですが、
    遺作になってしまった作品。
    残念です。
  • ダナエ
    この本を読みたくなったのは、ある日配信されてきたメルマガ『NIKKA倶楽部メールマガジン』の記事のせいだ。お酒をあれこれ親しんでいた時の名残で、『ニッカウヰスキー』からのメルマガ配信を受けているのだが、その中に「本をつまみにウイスキーに酔う」というテーマで、この本が『バー読大賞2010』受賞書籍とし...続きを読む
  • 遊戯
    ●あらすじ●
    インターネットの対戦ゲームで知り合った本間とみのり。無職になったばかりなので、仕事を紹介してほしいという相談に乗るため、派遣会社勤務の本間は、みのりと待ち合わせをする。
    初対面のその日、本間が打ち明けたのは、今まで誰にも話したことがない、幼いころの虐待の記憶と、遺された拳銃の存在だった...続きを読む
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(上)
    ハードボイルドでなかなか面白かったが、話が冗長。セリフ回しがなんかイライラする。プロットは面白かったのに。もうすこし登場人物に感情移入できれば面白かったかも。
  • シリウスの道(下)
    登場人物がみな粋でかっこいい!そんな中、トップとしてイースト証券の富田が他の社長に比べ器が落ちる。辰村が立花部長を誘うシーンの
    「今週末にでもまたふたりで飲みにいきませんか」
    「また私の膝枕でねむりたいわけ?」
    「そう。あれはすごく寝心地がよかった」
    「でも、よだれでスカートに染みができちゃうのはど...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    気に入った作家さんの作品は古本屋で見つけるととりあえずまとめて買っておく癖があります。そして気が向いたときに読むのですがふと気づいたら同じタイトルが2冊ありました…。しかも同じ日に買ったらしい。アホじゃないか、私。

    それはさておき。
    この方の書く主人公は本当に独特ですね。厭世感に満ちているとい...続きを読む
  • 遊戯
    未完の遺作、続きが読みたくても亡くなられ読めないのが切ない。作者のハードボイルドと粋なダンディズムがたまらなく好き!藤原作品はほとんど読破!
  • 雪が降る
    テロリストのパラソルを読んでから読むと面白さが増すのでは??
    どの話も面白かったし何より解説が面白かった.

    人魚とトマトの関係って...
  • 遊戯
    本書には「遊戯」と題された連作短編と「オルゴール」という短編が収められている。

    「遊戯」の目次は次のとおり。

    遊戯
    帰路
    侵入
    陽光
    回流
    この「遊戯」は藤原氏が闘病中に執筆を続けた作品である。「回流」時点でこの物語は終わっていない。藤原氏は2007年5月17日に亡くなってしまったた...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    前作程サクサク読めるわけでも、スリルが味わえるわけでもないのですが、落ちついて読める感じの作品でした。
    主人公の幼稚さがいろいろな人にやたら指摘されてて、若干違和感が・・・
    ラストはえー・・・って感じでした(笑)
    まああのラストも、主人公の幼稚さゆえなのかな。
    世界的な文化遺産なのに・・・
    テロリス...続きを読む
  • 遊戯
    食道ガンで亡くなった著者の未完結の遺作。
    なにしろ未完結なので、なんとも評価しづらいが
    結末が気になるってコトは そこまでは面白く読めたってことですね。
    脳内完結したいけど、どーかなー
    とりあえず恋愛の部分では完結したから、いいか
  • シリウスの道(下)
    広告代理店事情は面白く興味深く読むことが出来てそれは良かったけど
    しりつぼみ感が否めないのはどうしようもない
    肝心の軸がどこにいってしまったのか、分からないような感じがする。