藤原伊織のレビュー一覧

  • ひまわりの祝祭
    高校時代からの付き合いの最愛の妻に自殺され、唯一の才能であった絵画やデザインをやめて、銀座の済のボロ家で貯金を食いつぶす秋山。そこへ元上司の村木が「この金を今すぐスってほしい」と500万円を持ち込む。向かった先のカジノで出会った女性から、妻の死についての情報の断片が持ち込まれる。妻はファン・ゴッホの...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    久しぶりに読んだハードボイルド小説。読み始めて早々、序盤から読むのが苦痛で何度も挫折しかけた。読むぞと意気込んでみても1日数ページしか進まない。毎日その数ページを繰り返しやっとのことで中盤を乗り越えた辺りから物語は動き出す。これぞハードボイルド小説。総評としは、面白かったです。
  • シリウスの道(上)
    ビジネス小説です。広告業界を舞台にしているため、門外漢の私には、イマイチピンとこないところが多いです。ただ、主人公を取り巻く生い立ちや人間関係は、ついついページをめくらせる強い魅力がありました。後半が楽しみです。
  • シリウスの道(下)
    広告業界を舞台にしたヒューマンドラマ。
    「もう少し読みたい」という名残を残して物語を閉じるのが巧い。「テロリストのパラソル」とのリンクも。
  • 雪が降る
    短編6編
    いづれも、鬱屈した過去を持った登場人物。
    心の奥底に、固いしこりを持ちながら、生きる。その生きざまが描かれている。
  • 雪が降る
    ハードボイルドの名手として名高い著者だが、私は今作が初読み。全六作品収録の短編集で、どの作品にもグッとくるものがある。ロマンチックで切ない表題作も捨て難いが、運命に翻弄される男の悲哀を描いた「台風」と王道的な任侠小説「紅の樹」が私のお気に入り。飲酒運転に対する前時代的な価値観に違和感を覚えないわけで...続きを読む
  • てのひらの闇
    任侠のかっこ良さとミステリが融合した作品だった。
    人間の高潔さとは何か、少し理解出来た気がする。

    加賀美母娘にはびっくりした。
    確かに父のように接してくるとは言ってたけども本当に義父のつもりだったのか……!と思った。
    そしてどれだけモテるんだ会長。

    おもしろかった。
  • テロリストのパラソル
    アル中のバーテン・島村圭介はある土曜の朝、新宿の公園で爆弾テロに遭遇する。容疑者として指名手配されながら真相を追うことに









    地の文が若干重いきらいはあるものの、会話文が軽快かつインテリで読みやすく、なによりキャラが立っていて引き込まれる。アル中の指名手配中の中年が主人公って中々見かけ...続きを読む
  • テロリストのパラソル
    複雑なプロット。
    数々の伏線と、後から出てくる答え合わせは、メモを取ってないと混乱する。

    結局、事の始まりは、些細なものでした。

    でも、タイトルへの帰結が記載されている部分は、余り腑に落ちなかった。

  • テロリストのパラソル
    文章が上手い。
    冒頭の大爆発から始まり、緊張感と重苦しさが途切れずラストまで進む。

    ハードボイルドだが激しいドンパチはなく、
    心理的にキリキリする感じだ。
    主人公は脳内では西島秀俊さんに変換された。

    しかし、学生運動をよく知らず、
    登場人物達の心情に共感できなかった点は残念。
    学歴も家族も自分さ...続きを読む
  • ひまわりの祝祭
    ストーリーが深い。文章力が凄いので所々難しく感じる場所もあったが、話し方や振る舞いも細かく書かれていて、登場人物の性格や特徴が良く分かったのでストーリーにのめり込めた
  • ひまわりの祝祭
    絵画に疎い私には大変、難しゅうお話で御座いました。どんでん返しがある訳でもなく、主人公が凄く魅力的でもなく(汗)読むのに疲れた~~。でも、この方の文章は嫌いではないので他作品にリベンジしてみようと思います。
  • ひまわりの祝祭
    世界的に有名なゴッホの「ひまわり」生涯に7枚描かれたその名画には、実は未だに隠されたままの幻の8枚目が存在していた!

    初っ端からギャンブルのルールがよくわからず、どこか現実離れしたような設定でなかなか馴染めなかったことも加えて企業同士の争いや、そこにヤクザが絡んでたりゴッホの名画だったり、内容が詰...続きを読む
  • シリウスの道(上)
    大手広告代理店・東邦広告に勤める辰村祐介には、明子、勝哉という2人の幼馴染がいた。この3人の間には、決して人には言えない、ある秘密があった。その過去が25年の月日を経た今、何者かによって察知された…。
  • シリウスの道(下)
    新規クライアントの広告コンペに向け、辰村や戸塚らは全力を傾注する。そんな中、3通目の脅迫状が明子の夫の許に届いた。そして勝哉らしき人物が上野近辺にいることを突き止めた辰村は、ついに行動を起こす!
  • テロリストのパラソル
    ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。その時、公園に爆音が響き渡り、爆弾テロ事件が発生。死傷者五十人以上。島村は現場から逃げ出すが、指紋の付いたウイスキー瓶を残してしまう。テロの犠牲者の中には、二十二年も音信不通の大学時代の友人が含まれていた。島村...続きを読む
  • てのひらの闇
    飲料会社宣伝部課長・堀江はある日、会長・石崎から人命救助の場面を偶然写したというビデオテープを渡され、これを広告に使えないかと打診されるが、それがCG合成である事を見抜き、指摘する。その夜、会長は自殺した!!堀江は20年前に石崎から受けたある恩に報いるため、その死の謎を解明すべく動き出すが…。
  • テロリストのパラソル
    登場人物の数や物語のスケールの大きさに対して、少しページ数が足りていないように感じた。そのため、人物相関図が徐々に明かされていっても誰が誰だか理解しづらく、物語全体を通して淡々と展開されている印象を受けた。
    また、犯人は確かに意外な人物だったが、ミスリーディングのようなものもなく推理する流れでもなか...続きを読む
  • テロリストのパラソル
    評価は3.

    第114回(平成7年度下半期) 直木賞受賞
    第41回(1995年) 江戸川乱歩賞受賞

    内容(BOOKデーターベース)
    史上唯一の、直木賞&江戸川乱歩賞ダブル受賞作!
    新宿に店を構えるバーテンの島崎。ある日、島崎の目の前で犠牲者55人の爆弾テロが起こる。現場から逃げ出した島崎だった...続きを読む
  • 蚊トンボ白鬚の冒険(下)
    自分からどんどん厄介ごと招いておいて、なんでこんな厄介ごとに巻き込まれるんだと…。
    ハードボイルドが若干空回りしている感じ。
    相変わらず、そんな20代はいないでしょ、という思考としゃべり方。
    蚊トンボとやり取りは面白かったけどね。