藤原伊織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
15年ぐらいの年月を経て、再読。
平成19年に逝去した作者。
まだまだ面白い小説を書けると思っていたので、突然の逝去に絶句しかなかった。
そんな作者の作品を久しぶりに読んでみたが、何だか話が散らばっていて、「こんなんだったっけ?」って言うのが正直な感想。
ほとんど覚えていないのか・・・
過去の過ちを抱えた三人の登場人物。
大人になってから、忍び寄る悪の手。
この作品が発行されたころは、こんな感じの作品が流行っていた気がする。
主人公である辰村は単なる広告マンの域を超えているし、守ろうとした三人の過去の秘密も今読むと弱いような。
全てが辰村の都合の良い方に進んでいき、出来過ぎな感も否めない。
当時は大好きだった作者だっただけに、こんな感想しか出て来ないのが、何だか情けない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編集
・台風 主人公の記憶を辿り、人生で一度だけ出会った殺人を犯した人との出来事が静かに語られて行く。ラストで物語が繋がり、安堵のような気持ちに。
・雪が降る 主人公の男性視点で物語は進むが、お相手の女性の心理描写が良い。初めに息子がキーマンとなり話が進み、ラストの男同士の会話が私は好きだ。
・銀の塩 中盤まで物語の大枠が掴めずに進んだ印象。本書の中では普通の評価。
・トマト 短編、最後までよくわからなかった。
・紅の樹 手のひらの闇シリーズのモチーフとなっている短編との印象。短編なだけに、それぞれの人物描写がそれほど描かれていないと感じてしまった。
・ダリアの夏 人物の繋がりは面白いが、こちらも手のひらの闇第一部と似た筋書きのように感じた(女性とそのパートナー)。
短編の良さもあると思うが、私は作者の長編に比してこの評価にしました。 -
Posted by ブクログ
高校時代からの付き合いの最愛の妻に自殺され、唯一の才能であった絵画やデザインをやめて、銀座の済のボロ家で貯金を食いつぶす秋山。そこへ元上司の村木が「この金を今すぐスってほしい」と500万円を持ち込む。向かった先のカジノで出会った女性から、妻の死についての情報の断片が持ち込まれる。妻はファン・ゴッホの『ひまわり』の秘密を知っていた…?
藤原伊織のハードボイルドにつきものの超人主人公ではない、ちょっと変わった38歳の男である。もちろん、ギャンブルの才能が超人的で、射撃の腕も有る。しかしそれらをそれほど活かすこともないのが珍しい。
ファン・ゴッホ(作中で、"ゴッホ"とかくなということなので)の『ひまわり』は、現存する7枚だけでなく、たくさん描かれていた可能性を描いていくわけだが、絵画に対する知識や調べたこと以上に、作者の好みが描かれているのは、この手の作品には珍しいであろう。参考文献も多数で、きちんと調べられているので、美術系に詳しい人ほど楽しいかもしれない。
一方で、主人公秋山の生活にこれと行った目的もなく、身寄りがないために人質に取られたりということもほとんどないことから、ストーリーの展開が遅い。特に後半で、原田たちとの会話中心の部分はわかったようなわからんようなという話が続く。多分執筆の集中力が切れてたんじゃないかな。こちらも寝不足で読んだので頭に入ってこなかった。
ハードボイルド作品であるので、謎解きや結末はまああんまり気にするほどではないが、ただ思わせぶりな話になってしまった後半はイマイチだな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界的に有名なゴッホの「ひまわり」生涯に7枚描かれたその名画には、実は未だに隠されたままの幻の8枚目が存在していた!
初っ端からギャンブルのルールがよくわからず、どこか現実離れしたような設定でなかなか馴染めなかったことも加えて企業同士の争いや、そこにヤクザが絡んでたりゴッホの名画だったり、内容が詰め込まれすぎてて一体どれがメインなのかわかりにくかったのがもったいない………。
作者さんがいくつもの文献を読んで「ひまわり」に関する考察を深めた上での作品なので、その件に関しては凄く説得力があって、わくわくしながら読むことが出来たので、絵画、特にゴッホの絵が好きだけど、彼自身についてはあまり知らなかった私のような超初心者には嬉しい作品でした!
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壮大なスケールの割に主人公が何を考えているのか掴めず、穏やかで平穏な生活を望んでいて、非積極的な感じなのが逆に裏目に出てしまったような感じがする…。これなら逆にもっと金目当てでも良いから原田さんと一緒に目をキラキラさせながら名画を追いかけて欲しいかったなぁ…(ただ、そうなると奥さんが自殺してしまっていることに関しての心情が滅茶苦茶になってしまうのだけど)
原田さんのエピソードもっと読んでみたかった