藤原伊織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
15年ぐらいの年月を経て、再読。
平成19年に逝去した作者。
まだまだ面白い小説を書けると思っていたので、突然の逝去に絶句しかなかった。
そんな作者の作品を久しぶりに読んでみたが、何だか話が散らばっていて、「こんなんだったっけ?」って言うのが正直な感想。
ほとんど覚えていないのか・・・
過去の過ちを抱えた三人の登場人物。
大人になってから、忍び寄る悪の手。
この作品が発行されたころは、こんな感じの作品が流行っていた気がする。
主人公である辰村は単なる広告マンの域を超えているし、守ろうとした三人の過去の秘密も今読むと弱いような。
全てが辰村の都合の良い方に進んでいき、出来過ぎな感も否めない。
当 -
Posted by ブクログ
江戸川乱歩賞と直木賞のダブル受賞作ということで期待して読んだ一冊。
ある土曜日の朝、アルコール中毒のバーテンダー・島村は、新宿の公園で爆弾テロ事件に遭遇。
現場から逃げ出した島村は、公園に自分の指紋がついたウイスキーの瓶を残してしまう。
テロ事件の犠牲者に、22年前共に学生運動を行った、音信不通の友人の名前を見付け、偶然ではないと感じた島村は、過去、自らが起こした事件故、テロ事件の容疑者として疑われながらも事件の真相に迫っていく―。
テロ事件が起きた現代と、学生運動があった時代が交互に描かれる形で物語は展開していきます。
過去に島村と友人が起こした事件、島村が愛した女性、そして明らかにな -
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ネタバレ短編集
・台風 主人公の記憶を辿り、人生で一度だけ出会った殺人を犯した人との出来事が静かに語られて行く。ラストで物語が繋がり、安堵のような気持ちに。
・雪が降る 主人公の男性視点で物語は進むが、お相手の女性の心理描写が良い。初めに息子がキーマンとなり話が進み、ラストの男同士の会話が私は好きだ。
・銀の塩 中盤まで物語の大枠が掴めずに進んだ印象。本書の中では普通の評価。
・トマト 短編、最後までよくわからなかった。
・紅の樹 手のひらの闇シリーズのモチーフとなっている短編との印象。短編なだけに、それぞれの人物描写がそれほど描かれていないと感じてしまった。
・ダリアの夏 人物の繋がりは面 -
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高校時代からの付き合いの最愛の妻に自殺され、唯一の才能であった絵画やデザインをやめて、銀座の済のボロ家で貯金を食いつぶす秋山。そこへ元上司の村木が「この金を今すぐスってほしい」と500万円を持ち込む。向かった先のカジノで出会った女性から、妻の死についての情報の断片が持ち込まれる。妻はファン・ゴッホの『ひまわり』の秘密を知っていた…?
藤原伊織のハードボイルドにつきものの超人主人公ではない、ちょっと変わった38歳の男である。もちろん、ギャンブルの才能が超人的で、射撃の腕も有る。しかしそれらをそれほど活かすこともないのが珍しい。
ファン・ゴッホ(作中で、"ゴッホ"とかくなと -
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ネタバレ世界的に有名なゴッホの「ひまわり」生涯に7枚描かれたその名画には、実は未だに隠されたままの幻の8枚目が存在していた!
初っ端からギャンブルのルールがよくわからず、どこか現実離れしたような設定でなかなか馴染めなかったことも加えて企業同士の争いや、そこにヤクザが絡んでたりゴッホの名画だったり、内容が詰め込まれすぎてて一体どれがメインなのかわかりにくかったのがもったいない………。
作者さんがいくつもの文献を読んで「ひまわり」に関する考察を深めた上での作品なので、その件に関しては凄く説得力があって、わくわくしながら読むことが出来たので、絵画、特にゴッホの絵が好きだけど、彼自身についてはあまり知らな -
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内容(「BOOK」データベースより)
妻が妊娠をかくしたまま自殺した。ショックで隠遁生活を送る秋山に、元上司から奇妙な依頼が来た。「一晩で500万、カジノで負けてくれ。」その日から、妻に似た謎の美女、やくざ、闇社会の大物などが現れ、執拗に付けまわされる。謎を解く鍵は、ゴッホの名画「ひまわり」だった―。直木賞・乱歩賞受賞第1作。名作『テロリストのパラソル』に並ぶ、疾走感溢れる展開と緻密な構成が秀逸なミステリの傑作。
藤原伊織の本は基本酔いどれの主人公が多いですが、この秋山は酒は飲まず、ひたすら暖めた牛乳と甘味物で生きる、子供じみた頑なさを持つ男。妻が亡くなってからは世捨て人のように誰とも関わ