あらすじ
黒木は暴力団に巨額の損失を与え、追われる身だった。その行方を知るべく、彼らは卑劣な手段で達夫を脅迫した。そこに凶悪獰猛な赤目の男・カイバラが介入、達夫の恋人・真紀を誘拐する。そのとき皮肉にもシラヒゲの能力は尽きようとしていた。カイバラの挑発に単身敵地に乗り込む達夫。はたして真紀を無事救出できるのか。
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Posted by ブクログ
下巻は 難しい説明多くて 若干手こずった。
まぁ 途中から そういうところは読み飛ばしたケド 笑。
カイバラ おそるべし。
こういう粘着質な感じが 1番コワイんですけど。
達夫 死んじゃうなんてなぁ。
想定外の結末。
でも 相棒の蚊トンボと一緒に逝けたのは 達夫的には良かったのかなぁ。
それにしても この不自然で 語弊はあるけど陳腐なストーリーに全く抵抗なく入っていける。これが藤原伊織ワールドなんだろうなぁ。他の人じゃムリ。
もっとたくさんこの人の作品読みたかった。
ほんとに残念。
Posted by ブクログ
ある夜、パチンコからの帰り道、達夫は頭の中で、奇妙な羽音を聴いた。はじめは空耳と思った主人公だったが、とつぜん自分の意に反して指が動き、くすねてきたパチンコ玉を、弾丸のような勢いで弾き飛ばした。
自分の頭のなかに寄生しているという、シラヒゲと名乗った蚊トンボとの、奇妙な共同生活は、そんなふうに始まった。
シラヒゲがもたらしたその能力をつかって、暴力沙汰にまきこまれた知人を助けたことをきっかけに、達夫はやがて、裏社会のとある事件に巻き込まれ、暴力団と本格的に対決する事態になっていくが……
ストイックで男気のある主人公、ハードボイルドな展開、暴力、やくざ等々、藤原さんのほかの作品群と共通するポイントも多いのですが、大きく違う点はふたつ。主人公が20歳の青年と、ほかの作品に比べてぐっと若いこと。それから、蚊トンボが脳内に寄生して話しかけてくるようになる……というファンタジーな設定。
藤原さんが描かれる主人公は、ストイックで無鉄砲で、保身とは縁のないようなイメージがありますが、主人公が若いと、無鉄砲さのニュアンスが、またちょっと違いますね。ほかの作品の主人公たちの渋い魅力もいいですが、こういうのもいいなあ。
上下巻だったのですが、派手で勢いのある展開に飲み込まれ、一気に読みきりました。シラヒゲをはじめ、敵味方それぞれのキャラクターが魅力たっぷり。劇画的といっていいかどうか、リアリティよりも娯楽性を求めるならば文句なしに最高。解説にて藤原伊織さんご自身の評が紹介されていたとおり、まさにハードボイルド・ファンタジー。
私はすでにファン補正がはいっているかもしれませんし、奇抜な設定やいかにもフィクション的な展開が苦手という方には、強くはオススメできませんが、さておき、すごく面白かったです。
ところで、どうやら藤原伊織さんの既刊で私が未読だったのは、こちらが最後のようです。私は藤原さんがお亡くなりになったあとではまったファンなので、最初からこのときが来るのは分かっていたはずなのですが、なんていうか、すごく寂しいです。ファンに惜しまれながら去るというのは、作家さんの人生の幕としては一種、最高のかたちかもしれませんが、それにしても惜しまれます。
Posted by ブクログ
この人の作品は案外突拍子もない展開が多い気がするのだが、何故かすんなり受け入れられる
主人公の性格付けによるところが大きいのかな
異形の相棒との共生、というのは寄生獣を思い起こさせる
情報栽培、というのもイイ
しかしこの終わり方は…うう
超人化した配管工が(えらく年上の)お姫様を悪者から助ける……?
ハッ!…スーパーマリオだ…
Posted by ブクログ
とても満足でした...あとがきにファンタジーハードボイルドってありましたけどその通り!藤原さんてこの手の物が凄く面白いと思います。また期待してます
Posted by ブクログ
自分からどんどん厄介ごと招いておいて、なんでこんな厄介ごとに巻き込まれるんだと…。
ハードボイルドが若干空回りしている感じ。
相変わらず、そんな20代はいないでしょ、という思考としゃべり方。
蚊トンボとやり取りは面白かったけどね。
Posted by ブクログ
物言いたい点は多々あるけれど、単純に面白い。
蚊トンボがいいね。
どうすりゃ、こんな設定が思いつくんだ。
世界もキャラ全員も無理だらけなのに、不思議としっくり感情移入してしまう。
ただ、ラストは私は気に入らない、
カイバラはけっきょく目的を遂げたんじゃないかい