福田和也のレビュー一覧

  • 魂の昭和史

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    私たちは、学校時代、歴史の授業で感動したことがあるだろうか。
    魂が揺さぶられるという経験をしたことがあるだろうか。
    私は残念ながら、ない。
    社会人になって、自ら学ぶことで、初めて歴史を学ぶことが自分が今を生きることと深く切り結んでいることが分かった。
    この本をもっと若いうちに読みたかった、としみじみ思う。
    しかし、ひょっとすると、若いうちに読んでいたら、今ほど心揺さぶられる体験にはならなかったのかもしれない。
    これは、単に歴史の知識を得るための本ではなく、歴史を学ぶということがどういうことなのか、も教えてくれる本だ。
    これからしばらく、この、腹の据わった真の知識人のひとりと言えるだろう福田和也を追いかけてみたいと思う。

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    2026年10月08日
  • 岐路に立つ君へ(小学館文庫)

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    熱意を感じる文体だったので、好きになった。
    就職は仕事ではない。仕事と遊びが一つになっていくことがいい。
    生きる活力が湧く。あと、感想を書こうとしても全然書けないことに気づいた。
    読んではいるけど、読んでいるときに楽しければいいと言うのが今のところの自分のファーム。

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    2026年04月08日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    ネタバレ

    「あの戦争になぜ負けたのか」は、昭和日本の敗戦史を通して、今なお続く日本型組織の病理を炙り出す一冊。
    年功序列、人事ローテーション、合理性軽視――それらがミッドウェーやインパールの失敗と地続きであることに、正直うんざりさせられる。
    昭和が終わっていない会社で働いている人ほど、刺さる内容。

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    2026年02月02日
  • [改訂版] ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法

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    福田和也氏の仕事術の本は、読むことと書くことの重要性を改めて感じさせる一冊です。紙の本を使い、抜書きを通じて理解を深める姿勢が印象的で、内容を自分の言葉で表現することの大切さが説かれています。単なる知識の吸収にとどまらず、しっかりと考え、書く力を育むことを促す本です。長く手元に置いておきたくなるほど、実践的な知恵が詰まっています。

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    2024年10月28日
  • 魂の昭和史

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    第一次世界大戦後の、ベルサイユ講和会議の意味、目的。世界的大恐慌の遠因。目にウロコでした。確かに日本は何もわからないまま、昭和に入って行ったんだ。

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    2023年11月05日
  • 人間の器量

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    要約

    ▽筆者の主張
    –人を測る物差しが乏しくなっている世間
    –複眼で見なければ分からないのが人間なのに
    –でも器は大きくできるモノだから学ぼう
    ▽器量とは何か?
    –人の微妙さを測る為に古の人が生み出した言葉
    –全てを包み込む風呂敷のような言葉
    –厳しい体験から己の良し悪しを探し続けるモノ
    ▽どのように器量を問うか?
    –人を見る事は自分の器を測る事。即ち人を見る事
    –仕事の経験。小さい仕事は小さい人間を作る
    –仕事の捉え方。世間の専門化が進めば小粒になる

    本編では、
    ▽why?戦後なぜ日本人は小粒になったのか
    ▽what?戦前先達の器量に学ぶ
    ▽how?器量を大きくする五つの道

    という事が様々な歴史上の人物を例に書かれています。自分ならどうするか?と考えながら読み進められる。

    器量を大きくする五つの道を私なりの再解釈をするのであれば以下の通り。

    –修行をする→逆境を見据え備える
    –山っ気を持つ→楽観的にとりあえずやってみる
    –ゆっくり進む→孤独に耐える
    –何ももたない→自分の頭で考える
    –身を捧げる→志高く

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    2020年06月06日
  • 総理の女(新潮新書)

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     戦前日本の総理経験者を、私生活から見た本書。

     表の出来事とは異なる面が見えてくる。

     少なくとも、山本権兵衛の評価は確実に上がった。

     ただし、私人と公人の評価はイコールでは無いことを、改めて認識する。

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    2019年09月17日
  • 山本周五郎で生きる悦びを知る

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    山本周五郎があらゆる文学賞を辞退し続けたという話は有名である。
    周五郎は、「文学は賞のためにあるのではない」というのが持論だった。
    筆者は、なぜ、そのような考え方に至ったかを周五郎の生まれ育ってきた環境を丁寧に分析している。
    世間の片隅で、肩を寄せ合って極貧の身で、運にも恵まれず必死に正直に生きようとする人物を周五郎は描いた。
    また、愚直なまでに正直なゆえに、罪を犯してしまうというような人間の弱さを描き、あまた、周りの人間の愚直なまでの親切心で、人々が救われる。
    庶民であろうが、武士階級であろうが、人間が本来持っているであろうという心性を周五郎は信じ、自分がこうだと信じたテーマを長年温め、小説に書ききる。
    そんな周五郎が取ってきた態度を筆者はフランス文学者としての立場からも解き明かす。
    まさしく、「山本周五郎で生きる悦び」を改めて教えてくれた本でした。

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    2017年04月12日
  • 革命的飲酒主義宣言

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     どこまで参考にすりゃあいいのかわからんくらい、舌鋒鋭いお二方の酒飲み談義、じゃない時事談義か。飽きることなく最後まで読み切れた。時事ねたよりも、グルメねたの方が数倍面白いのも面白い。

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    2015年12月07日
  • 昭和天皇 第六部 聖断

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    ミッドウェー海戦から敗戦まで
    市井の人が何をどう考えたかを点描、生きること死ぬことが老若男女問わず常在だった時代

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    2015年03月12日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    対談の形で進行するが、整理されているのと、注釈が細かくつけられているため、非常に読みやすくわかりやすい。
    本書の最後に、各人が書いた文章があり、その主題で、それぞれがどこに主眼を置いているのかがわかる。それを前提としてもう一度読み直すのも興味深いと思う。

    「永遠の0」で、本当にこんな戦争だったのだろうかという疑問がわいた。小説は史実ではない。
    そしてこの本を読んだのだが、戦争というものがはじまり、継続していくということが、こういう形で行われていたのか、という再確認でもあった。国を存続させるために、やむなく開戦に至ったのだという認識を改めざるを得なかった。

    日本人とはどういう民族なんだろう、という混乱も起きる。

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    2014年03月25日
  • 昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死

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    かつて文芸春秋を買っていた時はこの連載を特に楽しみに
    していた。ようやくの文庫本の発売、と思ったらなんと
    年一巻ペース・・・・熟読して続刊を待つ。

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    2013年07月27日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    6名のそうそうたる面々が大東亜戦争を討議。討議のかたちだが文章がうまく補足されてるので、戦史全体像と事件経緯もよく分かる。注釈も見開きごとにあるし。

    日本の戦略性ゼロというか「エイ、ヤー」の勢いってのはこんなにもヒドかったのか。かなりコキ下ろす一方で、昭和天皇の評価は高い。天皇と大元帥の二役で苦しいなか最大限の情報発信をしてきたと。

    それにしても「バスに乗り遅れるな」の勢いって、いまのTPPで騒いでんのといっしょだろ。日本人ってホントに歴史から学ばない民族なんだなあとつくづく思った。逆に外国からみればそれが不思議以上に得体の知れない恐怖を感じるのかもしれない。

    あの戦争で日本人は「攻勢の限界点」を軽々超えてしまった。ちょっとずつ目標上げてくうちに、いよいよ収拾つかなくなるというのは日本人の癖らしい。ユニクロもヤマダ電機も身のほどを知らんといかん。

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    2013年01月23日
  • 人間の器量

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    器量とは何かを知りたくて読書。

    読みやすくて勉強になる。人間の器量を考えるために幕末から戦後までの人物のエピソードを紹介している。著者の視点が面白く新たな歴史の側面を知ることができる。

    横井小楠、西郷隆盛、伊藤博文、原敬、高橋是清あたりが目からウロコ。

    著者の知識量のすごさを感じさせてくれる一冊。

    読書時間:約1時間

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    2011年09月23日
  • 人間の器量

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    人間の器が大きい、とはどうゆうことか。近現代の先人たちの立ち振舞いを交えて、ポンポンと軽妙な語り口の面白い一冊。

    「貧しくなることも富むことも煩わしい」現在の日本人の中からは、なるほど「人物」と呼べる人物は出てこないわけだ。

    考えさせられます。オススメ。

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    2011年08月07日
  • 福田和也の「文章教室」

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    「情報と文章は違う」と福田氏。文章の行間から情景がありありと浮かび、読み手の感情がゆさぶられる。そんな文章力を高める参考例として、これでもか、というくらい多様な作品と特定の文に込められた著者の意図を解説していく。小説というものの魅力。その読み方。あらためて日本語の奥深さを教えていただいたような書籍。

    【メモ】言葉に対して意識的にならねば、自分の伝えたいことは他人には伝わらないと思っていただきたい / 文章のカギは「虚構(うそ)のつき方」にある / 雑多な現実のなかから、どこを取り、どこを捨てるのか。編集という作業自体が、ひとつの物語=虚構を作るということ / 真実は虚実皮膜にあり(近松門左衛門):どんな真実も嘘=虚構の助けを借りなければ、真実として輝くことはない / 注意深く読むには、書き写すのが一番いい / 小説の技術:人称と時制 / 語尾ひとつにもいかに気を遣っているか、その区分が効果をあげるか / 理想は月並みなり(子規):理想、つまり頭の中で想像することは大概どれも似てしまう。平凡なものになってしまう。先入観や固定観念で組み立ててしまうから / 写生は多様なり(子規):これまでのイデア=観念を捨て、とりあえず目の前にある現実をありのままに写生してみる / 固有名詞は歴史の基本 / 一見なにごとも起きていないかに思える日常に、敏感な感応力を働かせ、あなただけにしか捉えられないものを切り取る / 「自分の考え、感性」といったものでも、それがいかに「自分以外」のものに左右されているかを意識する。学ぶとは、そのようにして自らの存在を、歴史的な視点で考えることでもある / 他人の正義より、自分のなかにある「深く癒しがたい悲しみ」を語ること。人を動かし感動させるのは、その私情しかない、そしてそれが文学だと江藤は語る / 評論(文章を書く)とは、自分がいいと思ったものの価値を、読者に納得できる形で語ること / 「自分の信じるものの価値」を説得する、その手腕 / 文章とは、いくつかの文で、まとまった思想や感情を表したものであり、それを書くこと自体が、考えることであるような、自分自身のものでしかありえない、思惟が運動しているものです。精神の運動神経を鍛えることのできるもの、私はそれを「文章」と定義しています / 構成力:自分の書きたいこと=テーマを読み手に納得させるための工夫 / 文章とは、細部の積み重ねです。その細部が確固としたものであればあるほど、書き手はその事実から大きく飛躍し、自分なりの、自分だけの論を導き出し、作品をつくることができるのです。「真実は虚構でしか伝えられない」と、最初に申し上げました。真実を伝えるための虚構とは、しかし細部の事実に支えられたものでなければなりません。事実の堅牢さがあってはじめて、文章という構築物は、大胆な飛躍や虚構に耐え得ることができるのです

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    2009年10月04日
  • あの戦争になぜ負けたのか

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    どうして日本は太平洋戦争で負けたのかを座談会形式で六人の著者が8つのテーマを話し合っている。

    座談会形式なのでとても読みやすい。テーマも興味深く、変にイデオロギーを持ち出さず、あくまで実証的に論ずる姿勢は評価できる。また、第二部の「あの戦争に思うこと」では著者各自の歴史観などが述べられており、歴史との付き合い方を考えさせられた

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    2009年10月04日
  • 昭和天皇 第七部 独立回復(完結篇)

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    彼の人は、東京裁判が開廷した後、精神的に頗る不安定になった。大声で独り言を言いながら、深夜、廊下を長時間行きつ戻りつした。「東條たちは私の身代わりとして死んでくれたのだ。私は退位したいと思う」「御上がご苦痛だと思し召す道を選ばれては如何でしょう。嫌な事、辛い道を」

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第六部 聖断

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    陸軍皇道派から行動右翼、転向左翼と、とにかく革新と名のつく全ての人種を糾合し、新体制運動を進め、大政翼賛会を作り上げた男が、しおらしく謝ってみせる。それは一文の値打ちも無い反省であった。

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    2023年12月16日
  • 昭和天皇 第五部 日米交渉と開戦

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    皇室につぐ名門、近衛文麿は右翼から左翼、軍部から財界、政界まで広い人脈を持つ。飛び切りの聞き上手、その聞き方の真摯さに感激してしまう魔性があった。

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    2023年12月16日