雪広うたこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ公務員試験の第二次試験に落ちた正義。
前巻のクズ実父ストーカー事件のせいで、日常生活を脅かされる不安に襲われ、でもそんな弱い自分を認めるのも嫌だという気持ちで不安定になる。
おそらくそんな優しくて強い、でも危なっかしい年下のバイトを心配する美貌の店主。
スリランカにある師匠の元で宝石商のインターンをしてみないかと提案された正義は、恵まれた環境で新しい生活をスタートする。
しかし時間を持て余し、自分は本当に誰かの役に立っているのか、何のためにここにいるんだろう、と無為な焦燥感にかられる。
そんな時に送られてきたリチャードの兄、ジェフリーからの「ヘルプ・リチャード」というメール。
そして同封されていた、とあるハイジュエリーの会社の新作お披露目会を兼ねたクルーズの旅のチケット。
しかし、なぜかリチャードを助けに来たクルーズで、自分のポケットにハートシェイプのルビー、ハートの女王のミニチュア版が出てくる。
自身は冤罪だと知っているが、状況証拠で自供を求められ、自分を盾にリチャードがセクハラ社長の餌食になろうとしている。
正義にとって、国内の有名な私大を卒業しただけの宝石商見習いという立場では、ジュエリーの世界でリチャードの隣に堂々と立つことも、守ることも難しいと突きつけられる一幕になった。
自分の感じた怒りのままに行動しても、自分も周りも益がない。でも、あの場の納め方が最善の行動だったのか、自分の中の倫理観と実利とで葛藤する正義にすごく共感してしまった。
人はいつも優しいだけじゃない。
いつだって自分がかわいい。でも人に優しくできる社会=良いという自分の価値観ともぶつかって、そのバランスと優先度の付け方にいつも迷う。
正義のポケットにハートの女王を仕込んだのは、先ほどまで自分を監視していたリチャードの香港時代の知人ヴィンス。そのバックには、クレアモント家に恨みを持つそぶりの少女。
だいぶワールドワイドになってきた。
ジュエリーの世界だけではなく、ハイクラスの人達の集まりにはそれなりの陰謀と駆け引きと権力闘争があって、それに萎縮しない度胸と知見が必要になるんだねぇ。
慣れればどうとでもなるものか、素養と教育が不可欠なのか。
これから正義が、リチャードを友人として支えるために、どんな方向を目指すんだろうか、第2幕の今後が気になる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアーネストと佐貴の関係が気になりすぎて、一気に既刊全部読んだ。
3巻目にしてふたりの関係が安定したというかはっきりしたというか。それと、今回はちゃんとミステリしててよかった。
由緒ある占い師の家、地守家において「予言は絶対」であるという、その意味の重さが明らかになる謎解きが、なかなか辛い。
謎解きのあとの浄霊は、だから必要なのだろう。それを終えたあと、アーネストが「本当に綺麗な笑顔を見せる」ことに救われる。
アトロポス、クロートー、ラキシス。人形見てみたいなー見てみたいなー
それと、時彦さんが佐貴のアップルパイを食べるくだりが欲しかった…