田辺千幸のレビュー一覧

  • 貧乏お嬢さまと王妃の首飾り

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    王妃の依頼で、盗まれた嗅ぎ煙草入れを取り戻すためフランスへ向かったジョージー。車中でダーシーに関するよからぬ噂を聞き、フランス到着間も無く、決定的な現場を目撃してしまう。シャネルに誘われて出たショーでは、身につけていた王妃からの借り物のネックレスを盗まれ、第一発見者となった殺人事件で犯人として逮捕されたり散々なジョージー。そんな彼女の前に現れた理想の王子様、ロンシャール侯爵と急接近。ダーシーどうする!?フランスでも、不思議といつものメンバーが揃って安定の面白さ。ダーシーとの仲は遅々として進まず…。

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    2019年11月28日
  • 幽霊はお見通し

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    ネタバレ

    家政婦は名探偵シリーズ第三弾。

    いつのまにか、捜査活動がないと物足りなさを感じてしまうようになった、
    ウィザースプーン家の面々。
    本来、警部補が担当しない強盗殺人を担当することになり、
    喜んで事件を調べることに。

    その途中で、なぜだかまた墓堀りに行ってるし。
    なぜだか、アメリカ人の未亡人ルティも捜査に加わってるし。
    なぜだか、その執事も捜査活動に参加させられているし。

    ミステリーとしてはかなり見当のつきやすい展開だったけど、
    それはまあさておき、
    容疑者の一人、娘を捜す被害者の家政婦のその後を教えてほしかった。
    せめて、容疑者の二人、恋人たちのその後だけでも。

    そこらへんがどろどろして

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    2018年09月21日
  • 消えたメイドと空家の死体

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    ネタバレ

    家政婦は名探偵シリーズ第二弾。

    読んでいて何かとても楽しかった。
    今回のキーパーソン、アメリカ人の未亡人ルティ、
    率直で実際的で度胸があって頭が良い彼女が楽しいのかと思っていたが、
    それだけではなかった。

    前作では、ウィザースプーン警部補に人に助けられる「劉邦」を連想したが、
    今回はフロスト警部だった。
    自分の最もお気に入りフロスト警部を読んでいる時には、
    次々と起きる事件だけでなく事務処理にも追い回される警部を助けたいと思っていた。
    書類の束を片づけてあげたかった。

    楽しかったのは、その夢がかなったからだ。
    尊敬できるボスを陰に日向に助ける部下の姿が見れたから。
    ジェフェリーズ夫人は相

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    2018年09月13日
  • 罪人のカルマ

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    ネタバレ

    シリーズ第6弾。今作も迫力満点。誘拐事件とウィルの父親の出所という現在のパートと、40年前のアマンダとイヴリンの若かりし頃の捜査。その二つのパートからなる今作。その二つが徐々に交わっていくのだけれど現在のウィルの感情の動き、父親の影、なにかを隠されているという不信。それだけで面白いのに40年前のパートはもっと面白い。アマンダとイヴリンが今以上に女性差別が強くある時代に警察で働いているということ。恐怖に遭遇しながらもそこに向かっていく姿、少しでも男たちに認めさせようとする姿。その強さ。前作同様に女性の強さが存分に描かれている。この二つのパートのなかにはウィルの、アマンダたちの強く大きな感情がある

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    2018年07月20日
  • 今宵の誘惑は気まぐれに

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    女性と話すのは苦手で、詩で女性を喜ばすのは論外。無骨な根っからの戦士、ヒュー。伯父の死により爵位を継ぎ、財産も…と思いきや、ウィラとの結婚が条件だった。初対面で「私生児とは結婚できない」と失礼な事を言った直後、貴族の娘と分かると必死の求婚。最低ヒーローだけど、お尻のオデキ事件をはじめ、イーダの占いに踊らされて、ウィラとは独特のコメディ路線で笑わせてくれます。ウィラが命を狙われる後半も、笑いと情熱を挟みつつ、シリアスな展開でイッキ読み!いとこのジョリウェがいい味出してた!

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    2018年07月08日
  • 節約は災いのもと

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    シリーズ4作目。 今回は冒険譚よりも謎解きで、警部は前回よりマトモにがんばってた!使用人チームの結束がより深くなって、お互いのことを心から心配しあったり、でも捜査のお役目でライバル心を燃やしたり、お互い今まで語らなかった過去に触れたりと、疑似家族のチームワークと絆が面白くなってきました。

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    2017年06月20日
  • 貧乏お嬢さまと王妃の首飾り

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    貧乏お嬢さまのシリーズも5作目。
    正しくは?英国王妃の事件ファイル。

    公爵令嬢のジョージーは、王族だが、財産は全然ない。
    なんの職業訓練も受けていないので、あれこれ工夫はするのですが。
    いつもにもまして、お金に困っている出だし。
    イヂワルな義姉の仕打ちがひどいのだが‥笑える結果に。

    英国王妃のコレクションから「嗅ぎ煙草入れ」が紛失。
    行方を探る司令を受けたジョージーは、一転して、豪華列車で南仏へ行くことになります。
    あのココ・シャネルに出会い、頼まれてショーに出ることに。
    長身を活かして、珍しく贅沢なファッションに身を包むことになったのですが‥?
    早くに離婚した母の別荘に滞在して、ふだん一

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    2017年05月20日
  • 幽霊はお見通し

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    今回はベッツイがあまり活躍しなかったけど、やはり良い味を出している。そしてルティの執事ハチェットも今回意外な特技を披露してくれました。そして犬のフレッドがメンバーに加わりました。次回作は「Mrs. Jeffries Takes Stock」原作は1994年に刊行されている。日本語訳バージョンは秋頃刊行されるらしい。とても楽しみだ。

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    2016年06月30日
  • 消えたメイドと空家の死体

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    「家政婦は名探偵」の2作目。
    家政婦のジェフリーズ夫人をリーダーに、召使が探偵団として活躍します。

    ウィザースプーン警部補は、人柄はいいけど、推理の才能が実は全くない。
    このご主人様をさりげなく助けて、情報収集をして回るのが楽しみな召使達は、事件がないと退屈してしまうほどになっています。

    そんな捜査の腕を見込まれ、前作で知り合ったアメリカから来た未亡人のルティ・ベル・クルックシャンク夫人に頼まれて、行方がわからなくなったメイドのことを調べ始めます。
    いっぽう警部補は、空き家で発見された女性の事件の捜査にかかります。
    身元がわからないという事件に、不安を覚えるジェフリーズ夫人でしたが‥?

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    2016年04月01日
  • 消えたメイドと空家の死体

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    前作よりもちょっと複雑な事件だった。が、そんなことは二の次。今回も魅力的なメイドさんたちが何人も登場した。中でも、お喋りで出っ歯でほっそりした地味な顔で痩せているエッシーは、これからもベッツィをウンザリさせハチェットを苛立たせて欲しいと思う。残念ながらメアリーやサリーやキャシーは今後登場しないだろうけど…たぶん。

    来春には第3作目「The Ghost and Mrs.Jeffries」が発行予定とのこと。今から待ち遠しい。

    本作はジェフリーズ夫人シリーズの2作目にあたるわけだが、このシリーズは既に33巻発行されていて2月には34冊目が発行されるらしい。このままのペースで訳出されるとするなら

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    2015年12月21日
  • 家政婦は名探偵

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    少々トロいウイザースプーン警部補の捜査を影でサポートする使用人たちのキャラが立っていてとても面白い。コミカルで脳天気お気楽なミステリは楽しい。

    登場する各家のメイドたちが個性的でキュートだ。
    ウィザースプーン家の使用人探偵団の一人であるハウスメイドのベッツィはエネルギッシュで気性が荒く話す言葉はコックニーだし、今回の事件で登場するレスリー夫人のメイドであるナネット・ラニアーは小柄で金髪のフランス人、しかも警部補をたじろがせるほどの短気。

    ナネットいいな~。今後も登場して欲しいなぁ。

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    2015年12月18日
  • ハーフ・バッド ネイサン・バーンと悪の血脈(下)

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    上・下、一気に購読。
    表紙の雰囲気からして惹かれたけど、
    内容もなかなか面白い!!!
    ファンタジー系。
    ハリーポッターのような雰囲気を
    思わせるような魔法使いのお話。
    善である白の魔法使いと
    悪である黒の魔法使いの間に生まれた
    ネイサンの話。
    三部作あるらしいから早く続編読みたい!
    SFとか好きな人には本間にオススメ。

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    2015年12月16日
  • ハーフ・バッド ネイサン・バーンと悪の血脈(下)

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    ネタバレ

    今年、今までに読んだ本の中では最も印象に残る本に早速出会えました。
    それがこの本、「ハーフ・バッド」です。
    決して若くはない新人作家のサリー・グリーンのデビュー作で、現在に至るまで様々な賞にノミネートされています。
    高い評価を受けるのも納得な内容だと、個人的には思います。
    ファンタジー小説というフィルターを通して、暗くて痛々しいけれど、少年のリアルで瑞々しい成長の様子が、鮮やかに描かれている一冊だと思います。そこに描かれている内容は、決して夢と希望のファンタジーではありません。でも、そういったところが、わたしはとても気に入りました。

    ハリー・ポッターを彷彿させるお話なのですが、主人公のネイサ

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    2015年03月19日
  • ハーフ・バッド ネイサン・バーンと悪の血脈(上)

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    ネタバレ

    「ハーフ・バッド ネイサン・バーンと悪の血脈」
    表紙はちょっとラノベみたいだし、タイトルはなんだか厨二病っぽい雰囲気がするし、高いし……、なんてもし思っている方がいたら、そんな理由でこの本を遠ざけるのは勿体のないことだと断言できます。
    私は読書前は上記のようにこの本のことを思っていたのですが、何故だかある日とても気になってやまなくなってしまい、気づいたらお金を握り締めて本屋で上下巻を買っていました。
    善の魔法使いである白の魔使いと、悪の魔法使いである黒の魔使いが、一般の人間(フェイン)に紛れて暮らしている現代ロンドン。黒の魔使いの中でも最強と言われる恐ろしいマーカスと、強い力を持った白の魔使い

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    2015年05月01日
  • 鉄の魔道僧 2 魔女の狂宴

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    ネタバレ

     設定と展開が非常に好みだったので、二巻を心待ちにしていた作品がやっとこ発売。発売当日に三軒回ってやっと手に入れたので、そこそこ売れているのだろうか。

     前作の一件ですっかり名前が売れてしまったおかげで、各国の神様たちに「自分たちの代理人としてライバル(の神様)を殺してほしい」という無理難題を押し付けられて迷惑千万こうむっている主人公、という冒頭からの、今回も軽いラノベノリの展開なんだな、という予測は見事に外れました。

     太陽なんて可愛いものじゃない、太古の血をひく魔女や巫女たちの血みどろの抗争に主人公が巻き込まれていくさまは気の毒を通り越してすさまじいの一言……。ちょっと心して読まないと

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    2013年09月23日
  • 血の魔術書と姉妹たち

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    大人向けファンタジー。
    血で書かれた魔術書や、通り抜けられる魔法の鏡。
    本を守るために生き別れになってしまった姉妹は、同じように本に縛られていた青年と出会う事になり、真実を知る事になる。
    前半はそれぞれの目線で描かれていて、中盤から一気に物語が動きラストまで勢いが止まらない。
    翻訳独特の読みづらさはあるのものの、世界観は今風なのにファンタジー色も強く、自分の知らない魔法の世界があるんじゃないかと思わせてくれる。
    ドラマ化の話もあるとかないとか。映像化したら面白そうだな~

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    2025年10月20日
  • #ニーナに何があったのか?

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    ある日突如として失踪したニーナ。元恋人、その両親、ニーナの両親、警官と語り手を変えながら進むストーリー。序盤からシンプルにいけば、こいつが犯人だろうと思いつつも、本当にそんなシンプルなの?とも思わせながら進むストーリーは、何度も本当にこれで終わり?と思わせられました。あまりにも子ども可愛さに誤った行動を取り続ける親たちの姿に、こんなものなのかなぁと、違和感を感じてしまい、最後まで何かモヤモヤとしたものが残り、スッキリとしなかったです。

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    2025年10月11日
  • 報いのウィル

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    隔絶された山奥の高級ロッジを妻サラと旅行で訪れた捜査官ウィル。インターネットも携帯電話もつながらないその場所で、ウィルはめった刺しにされた血塗れの女性を発見する。被害者は代々ロッジを経営する一族の娘マーシー。犯人はここに暮らす彼女の家族と4組の宿泊客の中にいるに違いない。だが、マーシーは家族各々と揉めていたうえ、宿泊客の素性も怪しい。誰もが嘘をつくなか、ウィルは真相を追う。

     瀕死の状態のマーシーを、ウィルが発見する所から始まる。そこから時間は遡り、マーシーが家族からどんな目で見られているかが明かされていく。要するに、誰が容疑者でもおかしくないという状況が示される。かてて加えてマーシーのパー

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    2025年09月19日
  • 地中海クルーズにうってつけの謎解き

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    豪華客船を舞台に展開されるミステリー。

    レイチェルやサラと一緒に、豪華クルーズに参加している気分になれました。ミステリーなので不穏なことも起こるのだけれど、にも増して船上のアクティビティとか寄港先の観光などの非日常感とで、メリハリが効いた素敵な小説でした。
    レイチェルの乗客目線と、サラの乗組員の立場から客船の裏舞台まで、豪華客船についても垣間見ることができおもしろかったです。

    “コージーミステリー“というジャンルも初めて知りました。(調べてみたら、『居心地がいい』『親しみやすい』と、読者にリラックスした読書体験を提供するミステリーなんだそう)続編が来年に出るようなので、ぜひ読みたいです。

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    2025年09月17日
  • ハーフ・ワイルド ネイサン・バーンと魔のナイフ(下)

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    ネタバレ

    お父さんとの別れが感動的だった。
    お父さんがネイサンのことを大切に思っていて、大事にしたいという気持ちがわかってよかった。ネイサンが自分を殺すかもしれないと思っていたが、それは必要なことであり、それを恐れているのではないということがわかってネイサンもお父さんの愛情を深く感じることができたと思う。
    残念ながら第3作の日本語訳はないそうで、、、続きが気になる。

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    2025年09月06日