田辺千幸のレビュー一覧
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ネタバレ家政婦は名探偵シリーズ第三弾。
いつのまにか、捜査活動がないと物足りなさを感じてしまうようになった、
ウィザースプーン家の面々。
本来、警部補が担当しない強盗殺人を担当することになり、
喜んで事件を調べることに。
その途中で、なぜだかまた墓堀りに行ってるし。
なぜだか、アメリカ人の未亡人ルティも捜査に加わってるし。
なぜだか、その執事も捜査活動に参加させられているし。
ミステリーとしてはかなり見当のつきやすい展開だったけど、
それはまあさておき、
容疑者の一人、娘を捜す被害者の家政婦のその後を教えてほしかった。
せめて、容疑者の二人、恋人たちのその後だけでも。
そこらへんがどろどろして -
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ネタバレ家政婦は名探偵シリーズ第二弾。
読んでいて何かとても楽しかった。
今回のキーパーソン、アメリカ人の未亡人ルティ、
率直で実際的で度胸があって頭が良い彼女が楽しいのかと思っていたが、
それだけではなかった。
前作では、ウィザースプーン警部補に人に助けられる「劉邦」を連想したが、
今回はフロスト警部だった。
自分の最もお気に入りフロスト警部を読んでいる時には、
次々と起きる事件だけでなく事務処理にも追い回される警部を助けたいと思っていた。
書類の束を片づけてあげたかった。
楽しかったのは、その夢がかなったからだ。
尊敬できるボスを陰に日向に助ける部下の姿が見れたから。
ジェフェリーズ夫人は相 -
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ネタバレシリーズ第6弾。今作も迫力満点。誘拐事件とウィルの父親の出所という現在のパートと、40年前のアマンダとイヴリンの若かりし頃の捜査。その二つのパートからなる今作。その二つが徐々に交わっていくのだけれど現在のウィルの感情の動き、父親の影、なにかを隠されているという不信。それだけで面白いのに40年前のパートはもっと面白い。アマンダとイヴリンが今以上に女性差別が強くある時代に警察で働いているということ。恐怖に遭遇しながらもそこに向かっていく姿、少しでも男たちに認めさせようとする姿。その強さ。前作同様に女性の強さが存分に描かれている。この二つのパートのなかにはウィルの、アマンダたちの強く大きな感情がある
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貧乏お嬢さまのシリーズも5作目。
正しくは?英国王妃の事件ファイル。
公爵令嬢のジョージーは、王族だが、財産は全然ない。
なんの職業訓練も受けていないので、あれこれ工夫はするのですが。
いつもにもまして、お金に困っている出だし。
イヂワルな義姉の仕打ちがひどいのだが‥笑える結果に。
英国王妃のコレクションから「嗅ぎ煙草入れ」が紛失。
行方を探る司令を受けたジョージーは、一転して、豪華列車で南仏へ行くことになります。
あのココ・シャネルに出会い、頼まれてショーに出ることに。
長身を活かして、珍しく贅沢なファッションに身を包むことになったのですが‥?
早くに離婚した母の別荘に滞在して、ふだん一 -
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「家政婦は名探偵」の2作目。
家政婦のジェフリーズ夫人をリーダーに、召使が探偵団として活躍します。
ウィザースプーン警部補は、人柄はいいけど、推理の才能が実は全くない。
このご主人様をさりげなく助けて、情報収集をして回るのが楽しみな召使達は、事件がないと退屈してしまうほどになっています。
そんな捜査の腕を見込まれ、前作で知り合ったアメリカから来た未亡人のルティ・ベル・クルックシャンク夫人に頼まれて、行方がわからなくなったメイドのことを調べ始めます。
いっぽう警部補は、空き家で発見された女性の事件の捜査にかかります。
身元がわからないという事件に、不安を覚えるジェフリーズ夫人でしたが‥?
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前作よりもちょっと複雑な事件だった。が、そんなことは二の次。今回も魅力的なメイドさんたちが何人も登場した。中でも、お喋りで出っ歯でほっそりした地味な顔で痩せているエッシーは、これからもベッツィをウンザリさせハチェットを苛立たせて欲しいと思う。残念ながらメアリーやサリーやキャシーは今後登場しないだろうけど…たぶん。
来春には第3作目「The Ghost and Mrs.Jeffries」が発行予定とのこと。今から待ち遠しい。
本作はジェフリーズ夫人シリーズの2作目にあたるわけだが、このシリーズは既に33巻発行されていて2月には34冊目が発行されるらしい。このままのペースで訳出されるとするなら -
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ネタバレ今年、今までに読んだ本の中では最も印象に残る本に早速出会えました。
それがこの本、「ハーフ・バッド」です。
決して若くはない新人作家のサリー・グリーンのデビュー作で、現在に至るまで様々な賞にノミネートされています。
高い評価を受けるのも納得な内容だと、個人的には思います。
ファンタジー小説というフィルターを通して、暗くて痛々しいけれど、少年のリアルで瑞々しい成長の様子が、鮮やかに描かれている一冊だと思います。そこに描かれている内容は、決して夢と希望のファンタジーではありません。でも、そういったところが、わたしはとても気に入りました。
ハリー・ポッターを彷彿させるお話なのですが、主人公のネイサ -
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ネタバレ「ハーフ・バッド ネイサン・バーンと悪の血脈」
表紙はちょっとラノベみたいだし、タイトルはなんだか厨二病っぽい雰囲気がするし、高いし……、なんてもし思っている方がいたら、そんな理由でこの本を遠ざけるのは勿体のないことだと断言できます。
私は読書前は上記のようにこの本のことを思っていたのですが、何故だかある日とても気になってやまなくなってしまい、気づいたらお金を握り締めて本屋で上下巻を買っていました。
善の魔法使いである白の魔使いと、悪の魔法使いである黒の魔使いが、一般の人間(フェイン)に紛れて暮らしている現代ロンドン。黒の魔使いの中でも最強と言われる恐ろしいマーカスと、強い力を持った白の魔使い -
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ネタバレ設定と展開が非常に好みだったので、二巻を心待ちにしていた作品がやっとこ発売。発売当日に三軒回ってやっと手に入れたので、そこそこ売れているのだろうか。
前作の一件ですっかり名前が売れてしまったおかげで、各国の神様たちに「自分たちの代理人としてライバル(の神様)を殺してほしい」という無理難題を押し付けられて迷惑千万こうむっている主人公、という冒頭からの、今回も軽いラノベノリの展開なんだな、という予測は見事に外れました。
太陽なんて可愛いものじゃない、太古の血をひく魔女や巫女たちの血みどろの抗争に主人公が巻き込まれていくさまは気の毒を通り越してすさまじいの一言……。ちょっと心して読まないと -
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隔絶された山奥の高級ロッジを妻サラと旅行で訪れた捜査官ウィル。インターネットも携帯電話もつながらないその場所で、ウィルはめった刺しにされた血塗れの女性を発見する。被害者は代々ロッジを経営する一族の娘マーシー。犯人はここに暮らす彼女の家族と4組の宿泊客の中にいるに違いない。だが、マーシーは家族各々と揉めていたうえ、宿泊客の素性も怪しい。誰もが嘘をつくなか、ウィルは真相を追う。
瀕死の状態のマーシーを、ウィルが発見する所から始まる。そこから時間は遡り、マーシーが家族からどんな目で見られているかが明かされていく。要するに、誰が容疑者でもおかしくないという状況が示される。かてて加えてマーシーのパー -
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豪華客船を舞台に展開されるミステリー。
レイチェルやサラと一緒に、豪華クルーズに参加している気分になれました。ミステリーなので不穏なことも起こるのだけれど、にも増して船上のアクティビティとか寄港先の観光などの非日常感とで、メリハリが効いた素敵な小説でした。
レイチェルの乗客目線と、サラの乗組員の立場から客船の裏舞台まで、豪華客船についても垣間見ることができおもしろかったです。
“コージーミステリー“というジャンルも初めて知りました。(調べてみたら、『居心地がいい』『親しみやすい』と、読者にリラックスした読書体験を提供するミステリーなんだそう)続編が来年に出るようなので、ぜひ読みたいです。