田辺千幸のレビュー一覧
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ウィル・トレント・シリーズ4作目、後半。
サラの地元で殺人事件が起こり、ジョージア州捜査局の特別捜査官ウィルが呼ばれてくる。
休暇で帰省中だったサラは、捜査に協力することに。
検死官の経験もあり、地元の知識もあるサラはチーム同然、ほぼ片腕ですね。
逮捕された犯人は自白を強要されたのか?
第二の事件が起こり…
サラの夫ジェフリーが警察署長で、殉職したのがこの町。優しいサラは忘れられない記憶に苦しめられますが、それも少しは変わってきているかな。
地元の刑事レナ・アダムズは、かってのジェフリーの部下。
それどころか、ジェフリーの死の原因を作ったようなもの。後ろめたさを感じつつ自己弁護するレナ。
それだけならまだしも、付き合っている相手が…? 皆が愕然とする相手。
サラの母キャシー・リントンや従兄弟ヘアトン・アーンショーまで登場、この名前で作者は「嵐が丘」が好きなことがよくわかります。
濃厚な人間関係の重い絡み合い、激情の爆発するドラマを描き切りたいのかな…
ウィルとサラの今後に目が離せません(笑) -
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ウィル・トレントのシリーズ4作目。
「ハンティング」に続く作品。
田舎町で、女子大生の殺人事件が起こる。
ジョージア州捜査局(GBI)特別捜査官のウィル・トレントが派遣されました。
そこは、サラ・リントンの故郷、殉職した夫のジェフリーが警察署長を勤めていた地区でもあった。
小児科医で検視官も兼ねているサラはその後アトランタに移って4、5年はたっていたが、たまたま帰省していたため捜査に協力することになる。
逮捕された若者トミーはかってサラの患者でもあり、サラはおかしいと気がついていた。
識字障害を抱えていて内気だが優秀なウィルは以前からサラに一目ぼれしているのがバレバレ、でもなかなか踏み出せない。
(常軌を逸した妻アンジーとまだ離婚が成立していないせいもあります)
サラと地元刑事レナの葛藤もあり、そういう底流が濃厚な作品でした。今回で解決はしないのですが、それはまた後に。
めちゃくちゃな順番で読んでしまったため、これは中ではわかりやすい方だったなというのが正直な感想。
事件もそこまで凄惨じゃないし…
ジェフリーと何があったのかが、わからないままなのは気になったけど。
これ今もまだその頃のは翻訳されていないからわからないけど、その後の気持ちの整理は後々の他の本で出てきてましたね。 -
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ミステリともサスペンスとも言えない構成のように感じて(途中で中断して猿の罰の方を読んでしまった)読み終えるのが遅くなったけれど、結末の展開は好きだったかな。アマンダとイヴリンの若い頃が描かれてて、いままで好きになれなかった2人にもこんな時代があったんだと思うと好感度上がる。とくにアマンダ。それならなぜウィルにいじわるをする?w
結局ごみ箱に入れたのは誰ってことなんだろう…?
今作は黒人差別にくわえてフェミニズム要素もあるので黒人や女性を差別していたいひとはまた怒る気もする。いつかフラットな世の中になるといいな。
そしてアンジーがこわい。
ひたすらサラが心配になる!
みんな幸せになってほしい。 -
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カリン・スローター作品群は、第一期のグラント郡、第二期の捜査官ウィル・トレントの二本のシリーズとそれ以外の独立作品に分類される。本書は第一期の過去シリーズのグラント郡第三作の本邦初翻訳作品である。
昨年一二期を合体させたミステリー大作『スクリーム』によって、現在のウィルシリーズと過去のグラント郡シリーズが一つになった。二つの時代を股にかける連続殺人事件の存在が明らかとなり、現在と過去が交互に語られる合体作が奇跡のように実現したのである。日本の読者はそれを体験した後で、またゆったりと過去シリーズにお目にかかることになったというわけである。
シリーズの現在から過去へと前後の脈略を逆に、翻訳されてしまっているこの状況は、日本人読者にとっても作者にとってもあまり幸福なこととは思えないが、それぞれのシリーズを往来するキャラクターが、歳を取ったり若返ったりするのを勘案しながら、それぞれの成長や変化や過去体験を楽しむというあたりで、ぼくら日本人読者は落ち着くしかないだろう。それもまた楽し、といったところか。
本作は、警察署長ジェフリー・トリヴァーと医師サラ・リントンを主役としたグラント郡シリーズでありながら、同時に一作目以来悲惨な体験を潜り抜けてきた女性警官レナ・アダムスに相当な焦点を当てた作品ともなっている。レナは、本作では驚いたことに前作までの職業であった警察官を退職し、今はグラント工科大学の保安要員として働き出している。その大学こそが、実は本作のほぼ全編に渡る舞台なのである。警察をやめたレナは、警察と協力して事件の真相を探る立場となっている。
まずは大学裏の橋からの男子学生の飛び降り自殺で物語はスタート。そこに駆け付けたサラが偶然同乗させたまま連れて来てしまった妹テッサが刺されて重傷を負う突発事件が発生。さらに翌日には飛び降り自殺の目撃者であった女子学生の死。こうして連鎖的に起こる凶事により、最初の男子学生の自殺も土台から揺らいでゆく。
怪しい人物が学内にも保安部内にも学生寮にも多く登場するに至って、真相は深い闇の底に沈んでゆくかに見える。薬漬けの学生。複雑な人間関係。学生とその両親間の葛藤。
大学組織そのものへの捜査の梃子入れが必要と思われる状況の中、第三、第四の殺人が起こり、さらに事態はもつれにもつれる。保安要員としてその中心軸のような立ち位置を保つレナと、捜査の先頭に立つジェフリーとサラ。彼らを取り巻く複雑な人間関係はどこへ向かってゆくのか?
事件とミステリーを中心の物語としながら、シリーズ作品としての人間関係の変化、進展、憶測を語ってゆく作者の目論見が、見事にはまる一作。パトリシア・コーンウェルとも共通する一シーン一シーンの長さが、相変わらずこの作者の特徴であり、ぼくの苦手とするところなのだが、一方で人間関係のディテールへのこだわりは、この手の女性ミステリー作家ならではのものと諦観を決めて楽しむべきだろう。
それにしても最後の最後、意表を突くエンディングには驚いた。この作者、やはり巧い! -
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英国貴族のお嬢様が探偵役のシリーズ、13作目。
1930年代の様子も描かれます。
ジョージーは王家の血を引く公爵令嬢だが、実家は貧乏で、当時は身分ある女性が仕事を見つけるのも難しい時代。
気さくで親切で果敢なジョージーは、いくつもの危機や冒険を潜り抜けてきました。
中には、当時の王妃の依頼による極秘活動も。
恋人のダーシーと遂に結婚。
ダーシーが用意した新婚旅行は、植民地のケニヤ。
すごい山の中でしたが、イギリス人たちは独特なコミュニティを作り、享楽的な暮らしを謳歌していたのです。
訪問先で、当然ながら事件が…!
ドジっぽかったジョージーがだいぶ落ち着き、探偵役の経験も積んだことで、コミカルな要素が減ったかも。
それに、ダーシーとの恋のはらはらも?
旅行先の様子は、なかなかリアルです。
そうそう、リース・ボウエンならこういう描写も出来ますね、他の作品のこと考えたら。
折しも、王子(もうすぐ国王になる)とシンプソン夫人の不倫の恋が大問題になりかけていた時代。
日本では「王冠を賭けた恋」と呼ばれてそんなに悪い印象ではなかったけど、よその国のことだからかもねえ。
イギリス人はシンプソン夫人のこと、好きじゃないみたい(笑)
それに、アガサ・クリスティの名作が書かれている時期でもあるので、社交界の人々の服装や旅好きな英国人の様子など、あんな感じかな~と思い浮かべるのも楽しいです☆ -
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カリン・スローターのデビュー2作目。
2001年のデビュー作はほどなく翻訳されたのですが、このシリーズはその後なぜかすっ飛ばされ、ウィル・トレントのシリーズはじめ他の作品が何作も翻訳されていました。
人気が確実になったので、こちらも発行することになったのなら嬉しい。
医師サラ・リントンが主人公のグラント郡シリーズで、6作あるのです。
サラは診療所で働く小児科医で、郡の検死官も兼ねている。
優秀な女性で長身の赤毛、かなりの美人ですが、まじめさが勝ってそれほど目立たない、というか自分では目立たないと思っている。
警察署長のジェフリー・トリヴァーと結婚したが1作目では離婚していて、2作目では復縁しかかってます。
ジェフリーは、勉強もスポーツも出来て、顔も体格もいい学園のヒーロータイプ。2作目では意外と育ちには恵まれていなかったことが明かされます。
などと書いていると、けっこう平和にも思えそうだけど‥
カリン・スローターの名前には前から気づいていたけど、読み始めたのは最近のこと。
残酷な事件の凄惨な描写に定評があるから(笑)
ミステリに慣れていない人にはお勧めできません…が、ただの残酷趣味とかセンセーショナリズムで描かれているわけじゃないですよ。
実際にこれほどの事件も起きていないとは言えない現実があり、そういう被害者(主に女性)の苦しみがどれほどのものかということや、極限で発揮される勇気や真実に迫りたい意図もある印象です。
サラとジェフリーがデートしていた日、ジェニーという少女が少年を銃で狙う事件が起きます。
説得に応じないため、やむなくジェフリーが銃を向けることに。
ジェニーはサラの患者の一人だったので、サラは衝撃を受けます。しかも、ジェニーの遺体には思いもよらない傷痕が‥!
当初想像されたのとは違う方向へ、事件は複雑化していきます。
ジェフリーの部下のレナ・アダムズも重要な登場人物。
1作目の事件で過酷な体験をしたレナはまだ不安定。この時点では、傍迷惑な乱れっぷりでも、まったく責められない。よく頑張りぬいたという状況なのだが‥
シリーズ通して癖が強いトラブルメーカーなため、今一つ同情できないものがあったりして。
しかし、水と油なサラとレナの葛藤は、リアリティがあります。
サラは優しい女性で、すでに2回事件で被害に遭っているけど、まだまだ若く感情的、回復力はありますね。
ずっと後まで描かれている他の作品を読んでいるので、ミッシング・リンクが繋がることに期待!しています。
原著は2003年発行。 -
Posted by ブクログ
スーパーマーケットで働くアガサは本当の父親を知らず、15歳のときに既婚者に騙されて妊娠し、生まれた子供とは引き離された。
一度結婚したものの死産したことで夫婦仲は悪化し、離婚してしまう。
今は恋人との子を妊娠中だが、妊娠を知った恋人は離れていった。
一方のメグはキャリア、高収入の夫、二人の子供に恵まれ、三人目を妊娠中だ。
偶然知り合ったアガサとメグは出産時期が近いことから仲よくなるが、この出会いがそれぞれの人生を変えていき……二人の女性の数奇な運命を描く戦慄のスリラー!
登場人物にあまり共感できなかった。
天使と嘘の主人公、臨床心理士のサイラスが、重要な役どころで登場。