田辺千幸のレビュー一覧

  • ざわめく傷痕

    Posted by ブクログ

    カリン・スローターのデビュー2作目。
    2001年のデビュー作はほどなく翻訳されたのですが、このシリーズはその後なぜかすっ飛ばされ、ウィル・トレントのシリーズはじめ他の作品が何作も翻訳されていました。
    人気が確実になったので、こちらも発行することになったのなら嬉しい。

    医師サラ・リントンが主人公のグラント郡シリーズで、6作あるのです。
    サラは診療所で働く小児科医で、郡の検死官も兼ねている。
    優秀な女性で長身の赤毛、かなりの美人ですが、まじめさが勝ってそれほど目立たない、というか自分では目立たないと思っている。
    警察署長のジェフリー・トリヴァーと結婚したが1作目では離婚していて、2作目では復縁し

    0
    2021年08月01日
  • 誠実な嘘

    Posted by ブクログ

    スーパーマーケットで働くアガサは本当の父親を知らず、15歳のときに既婚者に騙されて妊娠し、生まれた子供とは引き離された。
    一度結婚したものの死産したことで夫婦仲は悪化し、離婚してしまう。
    今は恋人との子を妊娠中だが、妊娠を知った恋人は離れていった。
    一方のメグはキャリア、高収入の夫、二人の子供に恵まれ、三人目を妊娠中だ。
    偶然知り合ったアガサとメグは出産時期が近いことから仲よくなるが、この出会いがそれぞれの人生を変えていき……二人の女性の数奇な運命を描く戦慄のスリラー!

    登場人物にあまり共感できなかった。
    天使と嘘の主人公、臨床心理士のサイラスが、重要な役どころで登場。

    0
    2021年07月09日
  • 罪人のカルマ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昔の回想が長くて読むのが大変だった。
    アマンダがそこまでウィルに関わっていたとはびっくり。
    アンジーからは逃れられないのか。。。?

    0
    2021年03月01日
  • 贖いのリミット

    Posted by ブクログ

    ああ、アンジー
    あなたにも義があり
    あなたにも信があった

    わかりにくいし
    わかりたいとも思わないけど

    よくぞここまでの話が・・・
    読むだけでも疲れるのに
    凄い

    0
    2021年02月16日
  • 贖いのリミット

    Posted by ブクログ

    カリン・スローター、初読。確かに面白い!一章ワンシーン、さらには最後の1、2行のセリフで次への含みを持たせる展開等々、あきさせない。
    ただやや長く感じる事とアンジーがわが娘や孫に対して、これまでの行状からは想像できない位の愛着を見せるのが解せないのは初読ゆえのことだろうか…。

    0
    2021年01月28日
  • グッド・ドーター 上

    Posted by ブクログ

    銃があるとこう言う事になるよね
    なんとも悲惨な・・・

    ちょっと変わった母は
    真っ直ぐ手を伸ばして
    ・・・なんて事!

    姉の終わりから
    話は妹に
    途中は飛んでるけど
    容易に想像できる

    0
    2021年01月12日
  • グッド・ドーター 下

    Posted by ブクログ

    ラスティ・クィンは売人や性的暴行犯、誘拐犯を弁護して大いに恨みをかっていた。家は放火され、別の家では覆面をかぶった男たちが妻を射殺し、娘たちサマンサとシャーロットをレイプしようとした・・・28年後、シャーロットは弁護士になっていた。夫とうまくいかず一夜を伴にした相手とスマホを間違えてしまったため、相手の勤める学校を訪れると、発砲事件が。若い女性ケリーが教師や生徒を撃っている。そして彼女の弁護に関わり・・・

    カリン・スローターは大好きなのだが、その中ではやや冗長。実はシンプルなもので、それをぐるぐるとラッピングした感じ。

    それでも、最初のスピード感、ラスティの人物造形、シャーロットのトラウマ

    0
    2020年11月30日
  • 贖いのリミット

    Posted by ブクログ

    先に読んじゃった、シリーズの中で最新となる「破滅のループ」の前作ですね。元妻といってるけど、まだ離婚成立してないんじゃん。複雑な関係ですよ。著者の取材力には舌を巻きますね。NBAスター選手をこのように登場させることに驚かされます。全く○○野郎です。彼らを取り巻くビジネスや人間たちがリアルで唸らされます。そして、読むたびに思うのが、登場する女性たちの凄さですよ。悪い女はとことん悪くてむしろ清々しいくらい。男たちが右往左往させられて、ざまあみろと言いたくなってしまいます。構成もひねりがあって、アンジーを見る目も後半で変わりました。作者の手腕としか言いようがありません。あんなラストみせてくれたんじゃ

    0
    2020年11月22日
  • 罪人のカルマ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <ウィル・トレント>シリーズ第6作。主人公はジョージア州捜査局特別捜査官のウィル・トレント。しかし、内容は彼の上司アマンダや同僚フェイスの母親でこちらも元刑事だったイブリン・ミッチェル、そして検視官のサラ・リントンといった女性登場人物たちの物語。ラストのアンジー(ウィルの妻)のエピソードは衝撃です。まさに女性である作者にしか描けないストーリーだと思います。それにしても、僕らの憧れだった1970年代のアメリカが、これほどまでに保守的で男性優位、黒人差別、女性蔑視の国だったとは。小説とは言え衝撃です。

    0
    2020年10月20日
  • グッド・ドーター 上

    Posted by ブクログ

     弁護士のラスティは誰も依頼を受けたがらないような凶悪犯の弁護人ばかりしている。被害者からは恨まれ、依頼人から弁護費用を踏み倒されたうえ、うまく弁護してくれなかったと恨まれる。小さな地方都市でそんなことをするものだから、顔見知りばかりの住民からも非難される。なぜそんなことをと妻も二人の娘も思っているが、信念だからと言うしかない。
     尊い仕事なのかもしれない。しかし、皮肉にもそれが原因で、妻は殺され、長女は瀕死の状態に。次女も心に深い傷を負う。

     悪しき人間に襲撃されたことによって崩れた家族の幸せと姉妹の絆、再び取り戻すことはできるのだろうか・・・


     以下感想。

     ミステリー小説としての

    0
    2020年10月01日
  • 貧乏お嬢さま、イタリアへ

    Posted by ブクログ

    好調の貧乏お嬢さまシリーズ、11作目。
    「貧乏お嬢さま、駆け落ちする」と、「貧乏お嬢さまの結婚前夜」の間の作品になります。
    そう、そう簡単には結婚までたどり着かないのだ?(笑)

    公爵令嬢だけど、親が破産して財産がないジョージーはあれこれ苦労していますが、気さくで親切。美人ではないけど、すらっとしています。
    ひそかな恋人ダーシーと晴れて婚約、結婚準備に入ったジョージー。
    甘いひとときもつかの間、ダーシーは例によって何だかわからない任務で旅立ちます。
    王妃の依頼で、ジョージーはイタリアへ行くことになりました。
    イタリアの大豪邸で、各国の要人が集まるパーティーが開かれるのです。

    ちょうどその近辺

    0
    2020年06月22日
  • 貧乏お嬢さま、恐怖の館へ

    Posted by ブクログ

    リース・ボウエンの「英国王妃の事件ファイル」の第7弾!

    自伝を出したいという母を手伝い、タイプの技術向上に励むジョージー。

    しかし母の突然の方針転換で、再び生活がピンチに。

    親戚である王妃に相談したところ、貴族の屋敷で跡取りの青年の教育係をするように申しつけられます。

    当面の間、ケントにある豪華なお屋敷で暮らせることもあり、ジョージーはありがたくそのお役目を受けるのでした。

    お屋敷には、屋敷の主人の公爵のほかに親類縁者や芸術家たちが暮らし、少し複雑な状況のよう。

    そこに新たに存在が発覚した跡取りの青年が加わり、さらにピリピリとした雰囲気が漂います。

    そんな中公爵が地所の川辺で遺体

    0
    2020年05月12日
  • ネバームーア モリガン・クロウの挑戦

    Posted by ブクログ

    「呪われた子」モリガンは、町中の災厄(過失も含めて)の原因とされていて、しかも11歳の誕生日に死ぬと決まっていた。しかし、誕生日のまさにその日、モリガンを連れに来た人物がいた。彼は魔法都市ネバームーアの「輝かしき結社」の入会候補者としてモリガンに試験を受けてもらいたいという。ただ死を待つだけだったモーガンの前に、わくわくするような冒険がやってきたのだ!
    魅力的な「ネバームーア」と、ふしぎな入会試験、モリガンを狙う悪人…、舞台設定が秀逸で、次回作への期待が高まります。

    0
    2020年03月08日
  • 巡査さん、合唱コンテストに出る

    Posted by ブクログ

    題名に惹かれて読んでみる。あっ 合唱がメインじゃないのね。ご近所さんのことは何でも知っている村、日本にもまだ有りそう。芸術祭に合唱で参加するなんて楽しそう。でもその練習は?? ホンワカとした田舎で起きた事件はちゃんと解決するの??

    0
    2019年10月08日
  • 貧乏お嬢さまと時計塔の幽霊

    Posted by ブクログ

    人気の貧乏お嬢さまシリーズ、9作目。
    ジョージーは公爵令嬢。
    英国王家の一員だが、先代で実家が破産しており自分のお金もない。
    身分が高すぎて当時は就職もできない。
    めげずにあれこれチャレンジするジョージーが、チャーミングなんですよ。

    今回、ジョージーは、王族の結婚に関わります。
    ジョージーを信頼してくれている王妃の依頼で、王子と結婚するギリシャの王女の世話をするようにと。
    どんな女性か心配でしたが、きれいで明るい、気さくな女性で、うまくやっていけそう。
    普段は王族の年取ったおばさま方が暮らすケンジントン宮殿にともに滞在し、そこにある時計塔の幽霊という伝説を知ります。

    宮殿でのパーティーや上

    0
    2019年10月09日
  • 罪人のカルマ

    Posted by ブクログ

    苦悩の刑事ウィル・トレント。女性の行方不明、殺人事件の捜査の過程で、殺人犯として刑務所にいるはすの自分の父親と手口が似ていることに気づく。そう、父親は仮出所していたのだ。まさかあの男が・・・1975年のアトランタ警察。現在はウィルの鬼上司であるアマンダは当時は駆け出しで、しかも女性はひどく差別されていた。同僚のイヴリンとともに男性刑事たちが自殺と断定した売春婦の死亡事件を調べる。現在の事件と関係があり・・・

    非常にややこしく、読むのに時間がかかってしまった。「小説宝石」で書評家北上次郎氏は2018年の翻訳ミステリーとして1位にしていたけれど、ややこしさがやや得点を下げる。(ややこしいと思うの

    0
    2019年01月23日
  • サイレント 下

    Posted by ブクログ

    犯人も真相も十分意外ではあるけど、さほど無理のある設定ではないし、今までの小さな違和感や伏線を回収できる真相となっている。
    しかし何より、登場人物の濃厚なキャラ作り、緻密な展開、そして時折強烈に光るユーモアのセンスが魅力で、小粒な作品ながら読み応えのあるサスペンスに仕上がっている。

    サラの過去(旦那=元署長の殉職)と強烈に絡んだ一作で、過去のシリーズ(未訳)を読んできていれば、この作品はサラの再生の物語としても読めてより感慨が深いのかもしれない。サラとトレント、アンジー(そしてフェイス)の複雑な関係は今後の楽しみ。

    0
    2019年01月20日
  • サイレント 上

    Posted by ブクログ

    今までと違って残酷描写が少し鳴りを潜めたのがまずありがたい。
    相変わらず、若い女性が被害者となるのは同じだが・・・。

    今回はウィルが主人公となるのは同じとして、パートナーが完全にサラになっている。アンジーからフェイス、サラと次々に強い女性がパートナーになるところが面白い。

    濃密な人物描写はいつものことながら、サラの殉職した旦那=元警察署長がいた警察署が舞台となるだけに、さらに人物の絡みが複雑。様々な利害と人間関係が織りなすプロットは今までの中では一番緻密では?
    一筋縄では行かなそうな殺人捜査と相まって下巻の展開に期待。

    0
    2019年01月18日
  • 貧乏お嬢さま、ハリウッドへ

    Posted by ブクログ

    人気の「貧乏お嬢さまシリーズ」8作目。
    安定した面白さです。

    公爵令嬢なのに、実はいつもお金に困っているジョージー。
    早くに離婚して出ていった母親は、有名な美人女優。
    この母が今の恋人と結婚することにしたので、何度めかの夫と正式に離婚するためにアメリカへ。
    豪華客船の旅に、ジョージーも同行することになります。

    ところが映画監督に熱烈に請われて、母は行く先をまずハリウッドへと変更。
    英国が舞台の歴史もの映画を撮るための顧問として、ジョージーや友人も役割ができます。
    お約束で現れた恋人ダーシーも、貴族として堂々と参加。見た目がいいので俳優としても誘われます。
    いい加減な舞台装置に英国人は呆れる

    0
    2018年11月14日
  • 節約は災いのもと

    Posted by ブクログ

    家政婦は名探偵シリーズ第四弾。

    ちょっと投資の一部がうまくいっていないからと、
    節約計画をもちかけたウィザースプーン警部補。
    使用人たちは文句たらたらながら、
    コロラド(!)の銀鉱山への投資を取り仕切っていた男の
    殺人事件の捜査には協力する。
    相変わらず、アメリカ人のルティ未亡人と執事も参加している。

    そういえば、アガサ・クリスティーの話にも、
    昔は株の配当が良かったのに、というような話があったような。
    株に投資するってイギリスのある程度以上の階級では、
    当たり前だっただろうな。

    それに、いわゆるお屋敷では、お客をお迎えするのは、
    きちんとした制服を着たハウスメイドか執事の役目とか。

    0
    2018年10月05日