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「スローター、絶対の買いだ」
【解説】文芸評論家:池上冬樹
「悲しく、辛く、どこまでも残酷――ラスト数行が心に突き刺さる」
血の惨劇から28年。今、明かされる衝撃の真実――
町に再び戦慄を走らせた乱射事件。
偶然その場に居合わせたシャーロットは、幼い子供が犠牲になり、銃を手にした十代の少女が逮捕されるところを目撃していた。
この町で少女の弁護を引き受けるのは父をおいてほかにいない。
またしても町中の怒りを向けられるなか、28年前に止まっていた歯車が動き始め、シャーロットはある決断を下す。
父と娘、被害者と加害者、それぞれの悲しい秘密とは――。
解説:池上冬樹
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『贖いのリミット』
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Posted by ブクログ 2023年10月22日
解説にあったように、この作品はミステリではなく、悲劇を乗り越える家族の話だ。ミステリ要素を抜きにして、それだけでも面白いと思ったが、ミステリ要素と絡んでこその、ストーリだとも感じた。
また、主人公が弁護士ということもあって、少し考えさせられることもあった。その一つが、「許す事」の価値だ。「許す事」と...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月01日
カリン・スローター作品で一番感情移入できた作品である。むしろそういうことをこの作家には期待してはいなかっただけに、これは驚きだ。面白さのための人間構築、常にストーリーのための対人葛藤の迷路を構築する建築学的な作家、とぼくは見ていたのだが、もしやそれは視野の狭い思い込みであったか。
とは言うもの...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月01日
手続きを誤魔化して進めようとする警察や検察と弁護士のせめぎあいは迫力がある。通報で駆け付けた警察官が集まっていた場所で銃を持っていた少女が犯人と思われていたが、実は無罪ではないかとの疑念も提示される。ニューヨークの弁護士が刑事訴訟に参加することは物語の展開に大きな意味がある。地方の人間だけではナアナ...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月30日
ラスティ・クィンは売人や性的暴行犯、誘拐犯を弁護して大いに恨みをかっていた。家は放火され、別の家では覆面をかぶった男たちが妻を射殺し、娘たちサマンサとシャーロットをレイプしようとした・・・28年後、シャーロットは弁護士になっていた。夫とうまくいかず一夜を伴にした相手とスマホを間違えてしまったため、相...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月01日
下巻です
読んでいて、この作者はどこまで女性に試練を与えるのだろうと思います
上巻からあるシーンが繰り返し何度か出てきます
家に押入った暴漢が母親を銃殺し、二人の姉妹が外に連れ出されて、姉は撃たれ妹は隙を見て逃げると言ったシーンです
このシーンが出てくるたびに鮮明に、詳細に、残酷になってくるんです
...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月31日
もたつく展開が気になっていたけど、下巻に入ってようやくつかめてきたのは、単なるミステリーではなく家族小説であること。悲劇に見舞われながらも、果敢に正義を貫いた父と最愛の母、2人の娘がその過去を乗り越えていく家族小説。そう考えると展開の遅さも納得できたし感動もした。でも、それにしても、名前がハリエット...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年12月20日
このラストに来るまでだいぶ時間がかかってしまった(´ω`)
この著者の作品を読むのが初めてだったけど、いつもこんな苦しみの先に地獄が待ってるような展開をつるべ打ちにしてくる人なの?(笑)
あまりに酷いことが連発してヘロヘロなのに、実はまだあの時こんなことがあって〜と追い討ちまでしてくる徹底ぶり。
お...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年04月03日
犯罪者の弁護士を父に持ち、理不尽な理由で母を殺され、自身も被害を受けた姉妹の人生と家族再生の物語。犯罪被害者の思いが加害者に味方する者への怒りに変わることの怖さと世間の見方の影響について考えさせられるとともに、心身とも傷つけられた姉妹が人生を取り戻す道の遠さに悲しさを覚える。推理小説の体裁ではあるが...続きを読む
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