ユーザーレビュー 誠実な嘘 マイケル・ロボサム / 田辺千幸 始めは妊婦さん同士の交流かと思いきや、意表を突く展開に、ドキドキしながらも読む手が止まらず755ページもあっと言う間に読み終えた。 アガサとメガンの二人が交互に語る形式なのでお互いの気持ちがよりリアルに響き、異常で破綻して行く心理状態が怖かった。邦題より原題の「彼女が抱える秘密」と言う方がしっくりく...続きを読むる。 Posted by ブクログ 誠実な嘘 マイケル・ロボサム / 田辺千幸 カテゴリー上はミステリーとしたが、ただハラハラドキドキのミステリー というレベルは越えている Robothamの著作はこれで3作目だけど、何かしら強く訴えてくるものがあると感じる 高齢者になったこともあり、つくづく健康・家族・友人 こういうことの当たり前っぽいが、かなり貴重なものであることが、しみじ...続きを読むみ伝わってくる著作 天使シリーズでは基本的に一人称×2というスタイルだけど、この誠実な嘘から思い切って始めた方法論のようです とても効果的 Posted by ブクログ 誠実な嘘 マイケル・ロボサム / 田辺千幸 「天使と嘘」と同じ作者だったので。 「誠実な嘘」というタイトルはぴんとこない。 原題の「The Secrets She Keeps」の方がしっくりくる。 主人公(多分)アガサが嘘つきなのはその通りだが、 secretsという方が内容にはふさわしい。 それは、罪を犯したアガサが悪人に描かれていないせ...続きを読むいだろう。 また、途中までアガサの妊娠に疑問を抱かせない、 ストーリー展開のうまさもある。 もう一人の秘密を抱えた妊婦メグの方も、 夫との夫婦関係、 とくに子供がさらわれてからの心理、 関係の修復への気持ちの変化は目が離せない。 全体的には面白かったが、 心理学者サイラスが登場するものの「探偵」要素があまり強くないのが、 少しだけ物足りない。 Posted by ブクログ 誠実な嘘 マイケル・ロボサム / 田辺千幸 京極夏彦も顔負けの750頁余、ぴったりのブックカバーは無いし、頁を開いて持っている手も辛い厚さ。いや、京極さんはもっと分厚いか。 序盤はアガサの目的がわからず、単にメグに憧れているのかと思う。そのうち少し印象が変わり、今村夏子の『むらさきのスカートの女』に登場する黄色いカーディガンの女のような存在...続きを読むを想像。そういうことかとわかる頃には不気味さが募り、時折聞こえる闇の声に多重人格者を疑ったりも。 誰のための秘密か。誰のための嘘か。タイトルが意味するところはイマイチ私にはピンと来ません。読み応えはあるけれど、不穏。 Posted by ブクログ 誠実な嘘 マイケル・ロボサム / 田辺千幸 分厚い本だが、文字も大きいし、はなしも主人公2人の章を交互に書いてあるので読みやすい。 2人の環境の違う妊婦がお互いに依存しあう話かなと思っていたら全然違った。 だから尚更面白かった。子どもが出来ない悲しみや辛さはその経験をした人にしか分からない。 子どもを捨てる人もいれば子どもが欲しくて人の子を盗...続きを読むむ人もいるだろう。 子育ての辛さは子どもが居ない人からすれば贅沢な悩みなのかもしれないし、子育てをしてる母親からすれば悩みもがくこともある。 それはなってみないと、その人にしか分からない。 どちらも被害者であり子どもを愛していた。 Posted by ブクログ マイケル・ロボサムのレビューをもっと見る