【感想・ネタバレ】#ニーナに何があったのか?のレビュー

あらすじ

「彼氏が殺した」
「継父が怪しい」
「炎上狙いの自作自演」
ある日、忽然と姿を消した女子大学生。
SNSで増幅する疑惑が狂気に変わる――

全豪1位ノンストップミステリー!
これまで読んだなかで最高のスリラーのひとつ。
「人は我が子のためにどこまでやれるのか」を容赦なく描き、深く考えさせられる。――ドン・ウィンズロウ(作家)
NYタイムズ紙のThe Best Thriller Novels of 2024!

休暇中に山間の別荘を訪れた大学生、ニーナとサイモン。だが帰ってきたのはサイモンだけ。別れ話になり先に帰宅したと言うが、挙動不審なうえ、その後ニーナの姿を見た者はいない。謎が深まるなか、一方の親は記者会見で捜索を訴え、他方は息子を守るべく大金でPR会社を雇って対抗する。サイモンが殺した、自作自演だ、親が怪しい……憶測と誹謗中傷の嵐の先に暴かれたのは恐るべき真実で――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

大学生ニーナは、彼氏のサイモンと別荘に行くが行方不明に。彼は彼女と喧嘩し、彼女を置いて出て行ったと言う。SNSではニーナの親を批難する言動が。

めちゃくちゃ面白かった。SNSがもたらす虚偽、親が子供を思う心。どちらも汚くて美しい。極めて現代的ミステリー

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2025年07月26日

Posted by ブクログ

めっちゃ面白くて一気読み。冷静に感想を書くべきだろうけど、こんな展開になるとは思わなく、嬉しい期待外れ感に脳内はお祭り気分。
各章ごとに語る人物が変わるから事件の視点も深まり飽きる事もなく読み進めたし、リアルな人間関係や地域の描写や、ネットの書き込みの人物の云々、どれを切り取っても夢中になり本を置く事が出来なかった。久々に⭐︎5以上付けたかった。

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

テンポ良い展開に、必然的に一気読み。私は初めて出会うタイプの作品かも。ナチュラルボーンサイコパス?と言えるようなアイツに、どんな手を使っても子供を守ろうとする親。特に父親のそれには狂気すら感じられます。自分が無視した言葉を自分も口にする、でも反応は得られない。ブーメランのようなラストシーンがとても印象的でした。こういう事件が起きた時のネットの反応もいかにも、で、今の社会の暇さ、くだらなさをまざまざと見ることもできる秀逸な作品です。

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2025年07月03日

Posted by ブクログ

★5 学生カップルの失恋トラブルが、家族同士の熾烈で歪んだ争いに発展し… #ニーナに何があったのか

■あらすじ
大学生で恋人同士のサイモンとニーナは、別荘で休暇を過ごしていた。しかし帰宅してきたのはサイモンだけで、ニーナとは別れ話の後、行方は知らないという。

心配で仕方のないニーナの母リアンは、何度もサイモン家を訪れるも、サイモンの両親に無愛想な態度をとられる。さらに警察に捜索依頼をするのだが、彼女は杳として行方が知れない。果たしてニーナに何があったのか…

■きっと読みたくなるレビュー
★5 おもろい! そしてシンプルかつ分かりやすい!

そう、まず本作で推したいのは、めっちゃ読みやすく内容が理解しやすいという点なんです。

海外ミステリーって嫌厭されがちなんですよね。文章の密度が濃いとか、名前が憶えづらいとか、海外の文化がわからないとか、うんうん、確かにわかるその気持ち。

本作は主要人物は数名ですし、構成もシンプルで時間軸や場面が行ったり来たりすることはありません。また三人称進行の小説ですが、必ず各章の最初にキャラ名があげられて、その章はその視点人物で語れるから混乱しないんです。

ストーリーも人間関係も分かりやすいし、文書や会話のやりとりも日本人に合ってると思いました。海外ミステリー初心者の方にも是非おすすめしたい作品です。

しかし若かりし頃の恋愛ってのは、華やかで未来があって素敵ですよね~。誰しもひとつやふたつ大切にしたい思い出があったりするもんじゃないでしょうか。さて本作はそんな大学生の若いカップルの物語、しかし甘く優しいお話ではありません。

カップルが別れることになり、それをきっかけに彼女が行方不明になってしまう。彼女の両親は心配のあまり躍起になって行方を探すのだが、彼氏の両親は息子を守るために大金を使って対抗するという、家族VS家族のお話なのです。

端から見てると醜い争いなんだけど、気持ちとしては凄くわかるんだよね。失恋トラブルに巻き込まれたの子どもたちのために、互いの両親はひたすら愛情を尽くして、やれることをすべてやるんです。たとえ常識外れなことですら…

我が子を想う深い愛情が、少しずつ歪な言動に表れていく様子が怖いんすよ。これがリアルでさー、ひょっとすると自分もこうなっちゃうのかもしれない。

そして物語の中盤になると、ぐぐっとスリラー味が増してくる。あーそうなんかい、そんなことやっちゃうのかい… という展開になり、後半に入るともうクズっぷりがエグい、許せない。

ラストスパートは気持ちの良いくらいのシンプルかつわかりやすい。文字通り一気読みの面白さでした!

■ぜっさん推しポイント
本作ではSNSやネット社会の醜悪さも描いています。

関係する人たちや家族はこんなにも必死なのに、関係ない奴らは好き勝手言い放題。心で応援するだけで、良いも悪いも言わなくていいの、ほっといてあげなよ。

というか心配も応援もする気がないんだよね、単に自分のストレスのはけ口に使ってるだけで。現実世界でも嫌と言うほど見てるけど、もっと建設的なことに時間を使ってほしいですよね。

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2025年06月23日

Posted by ブクログ

ある日突如として失踪したニーナ。元恋人、その両親、ニーナの両親、警官と語り手を変えながら進むストーリー。序盤からシンプルにいけば、こいつが犯人だろうと思いつつも、本当にそんなシンプルなの?とも思わせながら進むストーリーは、何度も本当にこれで終わり?と思わせられました。あまりにも子ども可愛さに誤った行動を取り続ける親たちの姿に、こんなものなのかなぁと、違和感を感じてしまい、最後まで何かモヤモヤとしたものが残り、スッキリとしなかったです。

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2025年10月11日

Posted by ブクログ

おすすめされていたので読んでみたら、これは面白かった!翻訳もののミステリーの中でもとても読みやすい部類に入ると思う。トリックというよりも、人物に焦点が当てられているのでサスペンスみが強く好みでした。それにしても、愛する子が絡むと、大人の親も正常な判断ができなくなるんだな…と。程度の差はあれど、子を持つ親としてゾクッとしました。おすすめ!

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2025年08月01日

Posted by ブクログ

わたしには子どもがいないけれど、終始つらく、重苦しく、そして怖く、それでも手を止められなかった。
いろいろと考えた。

親の愛について。
SNSについて。
憎しみについて。

個人的には、精神に余裕のあるときに読まれることをおすすめします。

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2025年06月15日

Posted by ブクログ

大学生のニーナは交際しているサイモンと別荘で過ごしていたけれど、帰宅したのはサイモンだけだった。喧嘩をし別れ話をしたと言い、それきりニーナを見た人はいなかった。ニーナの捜索が始まり、SNSはニーナやその家族への誹謗中傷や噂話で溢れていく。その渦中にあるニーナの家族の心情と、疑われていくサイモンと家族の心情と、子供を家族を守るためにどこまでできるのか。なにができるのかということがそれぞれの痛みとともに描かれていく。SNSで広まっていく声とそれを面白がる人間の愚かさ、巻き込まれていく事件の当事者たちの絶望感が決して他人事とは思えない怖さがある。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

形としては群像劇で、各人物視点でストーリーが進んでいきます。途中までは、ニーナに何があったのかとすごく気になったものの、だんだん飽きました。まわりの人物の思惑だとか行動だとかネット社会の誹謗中傷問題とかが中心で、今の自分はあまりそちらに興味がなかったため、リアリティがあるだけにだんだんおなかいっぱいになってしまって、面白みを感じられなかったのかもしれません。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

昨今起こっている事件に似ている部分があり、なんだか男の人が怖くなる…そうじゃない人も沢山いるはずだが。今日たまたま好青年と呼ばれる人に遭遇したが、失礼ながら内心大丈夫な人かな…?と思ってしまった。それほどリアリティがあるような心情描写にハラハラゾクゾクしてしまった。

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2025年09月10日

Posted by ブクログ


休暇で山間の別荘を訪れた大学生で恋人同士のニーナとサイモン
だが別れ話で喧嘩になり、サイモンはニーナを残し先に帰宅する…
ところがいつまで経ってもニーナが帰ってこない
ニーナの両親は記者会見を開き、捜索を始めるが…

「彼氏のサイモンが殺した」
「父親が怪しい」
「炎上狙いの自作自演!」
家族はSNSによる憶測と誹謗中傷、根拠もないネット上の書き込みに苦しめられる…
『ニーナに何があったのか?』
それは作品中盤で明らかになるが、
この作品はまさに
『#ニーナに何があったのか?』
なのだ!

章ごとに変わる視点
登場人物も多くなく、読みやすい
犯人当てというよりは、周辺人物の心理描写を読ませる作品
ラストの描き方は私の好みだった…(笑)

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

非常に濃厚でスリリングな犯罪小説を読んだ気がした。物語の構成上、視点が様々な人物に変わっていきその度に登場人物の心理描写がドキドキするほど伝わってきた。またネット、SNSで増幅される陰謀論やデマを信じこんで誹謗中傷したり突撃したりととても現代的で臨場感があった。

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2025年06月20日

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