ヨネダコウのレビュー一覧
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今更なので隠しはしないが、私、腐男子の傾向があると思われる
なので、これは普通に買えたし、淡々と読めた
しかし、この作品、ノーマルな男子が読んでも、ドキドキと淡い興奮を覚えてしまうほど、画にムンムンとした色気があるし、内容もテンポの悪い、男と女の恋愛漫画より、よほど恋愛漫画である
初々しい、と言う表現はちょっとズレを生む気もするが、『リプライ』はその傾向が特に顕著と感じたが、どの話も基本、意中の相手を欲しているのに、どこかで臆病になってしまっている感があって、読んでいて胸が切なくなった
そんな数を読んでいないので、軽はずみには断定は出来ないが、私としては『王道』の耽美作品として推したい
私的に気に入っているのは、『感情スペクトル』
男子高校生の恋愛って、こう爽やかな蒼で、見ていて胸が晴れ晴れとして来るんですよね -
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初期作品の出し直し。
「名前のない色」
編集部で働く藤野渉は、夏場には使い物にならないというイラストレーター・水窪あきらになんとか新刊に絵を付けて欲しいと頼みに行き…。
ヘタレわんこ系の攻めなんだけど実は傷を持っていて…。
受けは受けで見るからに傷を抱えていて…。その二人の切なさがとても細かい心理描写で描かれていて早く二人に幸せになって欲しいと思いながら読み進めました。過去を消化して生きていくのは難しい…。でもそれを乗り越えたら一つ成長するのよね。
「聖夜」
高校の同級生で少しだけ二人でさわりあったこともある気になる親友・アマチが親の離婚で東京に行って10年。都内で婚約者とマンションを見に行ってばったり再会することに。10年経って10年前の気持ちに気付いたシマ。しかしアマチにも付き合っている男が居たし、自分には婚約者もいる。そして…。
10年愛ならぬ20年愛。書き下ろしが加わることで30年愛となった作品。そんなに長く誰かに執着出来るのがBLらしい。いろいろあって一瞬だけ交差した関係があえなく離れていくのだけど20年目にしてやっとお互いが並行に歩いていける。切なくて良かったです。これから幸せになってねとエールを送りたくなる、そんな二人。
それにしても。
元奥さんもその再婚相手も子供も、みんな理解ある…。
静かなエチがこんなにエロさを感じるものだとは思いませんでした。気持ちが入っていて身体も開かれた感じよね。 -
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10年、20年更には書き下ろしを含めれば30年という長い年月で綴られる壮大な愛の物語。
決して恵まれない青春時代を過ごしたアマチにとってキラキラした初恋の思い出であり唯一の希望であったシマ。愛を自覚するにはまだ幼過ぎた青春時代の別れを経て10年後社会人になって最初の再会。互いに思い合っているのに、好きだという感情をぶつけるだけでは成り立たない関係だと分かってしまう歳月の残酷さが切ない。
榎田さんの文章は相変わらず美しく滑らかで、長いスパンの話なのにテンポよくすらすら読めます。二人の気持ちはもちろんですが、それぞれの家庭環境やパートナーとの関係、アマチの両親との確執、更には第三者からの目線で綴られる事によって二人の愛情が更に確固したものになっています。
北海道育ちの二人がたわいも無く話していたあり得ない夢のシーン、理想の家は沖縄の雨端のある平屋。そしてラストの沖縄での再会の奇蹟に泣きました…(T_T)もう一編も切ない色の作品。今読んでも全く色褪せない名作です。 -
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ネタバレ先月出たのが続き物で長編になりそうな作品だったのに対して、こちらは短編が3作収録されていました。
どのストーリーもキャラが立ってるし、話もあっと言わせる展開だし、オチがしっかりあるしで、とても面白かったです。
中でも「NightS」は三拍子揃っていて、短編とはいえ完璧!
運び屋と893のやりとりが絶妙で、( ̄ー ̄)ニヤリとしながらどんどん話に引き込まれてしまいました。
ミステリアスな雰囲気で、唐島だけじゃなくこっちまではぐらかされてしまう穂積の魅力は、ハンパないです。惚れました…
描き下ろしの後日談でも、年上オトコの魅力が大胆に公開されていて、唐島に泣きが入っていたのに爆笑でした。
「感情スペクトル」は高校生のラブトライアングル。
これも三拍子揃っているいい話で、きゅーんとさせられました。高校生の男の子らしい感情の揺れが切なかったり、笑えたりでかわいい!
後日談が読みたいのに入っていない…と思ったら、特典の描き下ろしペーパーに仲屋視点のSSがありました。ちょっとかわいそうだけど、わけわからずのままだし、単純そうなので本人はきっとそれほど傷ついていないだろうなと思わせるのがせめてもの慰め?良いヤツです。
一番長い作品だった「リプライ」は、自動車ディーラーの営業マンとメカニック。
こちらは、センセが子育てで休んでいらっしゃった後の作品にあたるせいか、描きたかったことすべて描こう、という意欲にあふれている感じがします。センセらしい細やかな心理描写が全面に押し出されていて、引き込まれました。
ネタバレしてしまうといけないので詳しくは書けないのですが、しっかり三拍子揃っています。
ただの職場恋愛ストーリーに終わっていないところがさすがです。友情と恋愛の境目がどこにあるのか?というのは男同士だからこそで、そこに着目しているのがツボでした。
あっといわせる点では、攻受どっちがどっち?というのも気になるところで引っ張られました。でも、対等な関係から始まっているのがいい。高見、無表情でストイックに見えるのに肉食。だからこその営業成績www
などと、いろいろ読みどころが多いんですよね。
カバーとカバー下のイラストが「間違い探し」
言葉はなくても、多くを物語っていて、ヤられました。 -
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表紙、ガン見してしまった…!シンプルモノトーンでスタイリッシュなのにエロス。矢代の全てを物語っていて、インパクトあります。
もちろん、中身も心をわしづかみです。
付き人兼用心棒として雇われた百目鬼×ドMで淫乱の変態893矢代。
導入部分が影山の話というのが、さりげなくすばらしいです。
矢代はノーマルな影山が何に弱いのか、わかっています。その伏線的な流れが、ボディブローのようにあとからジワジワ効いてくる展開に、ヤラれました。
矢代という人物にとても魅かれます。ドMでびっちなくせに、本音は決して他人に見せず、実はめちゃくちゃ頭が切れる男。
周囲の893たちは彼をナメてかかっているところがあるのですが、いつの間にか逆にやり込められています。
そんな彼の前に現れたのが、百目鬼。
パッと見、堕落した893としか思えない矢代のことを、「綺麗だ」と素直に白状するあたり、彼だけは本質を見抜く力がありそうだと感じさせます。
淫乱と不能という相反する関係性がすごい。どうしてそうなったか?苦しみ、切なさ、理不尽な怒りに翻弄された過去が明かされていき、それぞれが受けた傷の深さを知ることになります…
特に、矢代の歩んできた人生は目が離せないものがあります。好きで893になったわけじゃないのに、それでも前へ進んでいる。現実をしっかり受け入れているところが、男らしい。
百目鬼への心遣いも心憎いばかりです。
スーツの内ポケットに、グッときました!
淫乱が不能相手にこだわりなく仕掛けていくのに萌えました。
百目鬼は「あっちにいた時から」矢代を知っていたんですよね。そこも気になる…
「漂えど沈まず、~」は、矢代の性癖を形成したものが詰まっている話で、胸がしめつけられました。影山が火傷フェチだと知って、好きでもない相手とのHでタバコの痕をねだるシーンに圧倒されます。
寂寞感をひしひしと感じさせられました。
次巻が待ち遠しいです。 -
Posted by ブクログ
山田ユギセンセの挿絵からヨネダコウセンセにお色直しして、書下ろしも収録された新装版です。
表題作は、世間が盛り上がっているイベントとは裏腹に、別離を余儀なくされるシマとアマチの20年愛で、かなり重いストーリーです。
20年という長い歳月の間、ずっと想いあっている同士のシマとアマチ。その想いの大きさや形は違って見えますが、忘れられなかったというのは一緒なのです。
人生ドラマですね。
二人の10年後、20年後、そして書き下ろしでは30年後の関係が描かれています。
20年あれば、恋愛も結婚も子供も、仕事も、いろいろあって、「愛しているから」だけではどうにもならない大人の事情が、常識を超えられなくさせられるんだなと思いました。
シマの10年前への後悔が、切なくさせられます。でも、その悔やむ気持ちがあったからこそ、20年後にどこまでもアマチを捜し求める決意ができたのかと感じさせられました。
アマチの想いには、胸が苦しくて掻き乱されました…すごく、シマのことを想っているのが、どのシーンからも伝わってきます。
時代背景が30年にわたっているだけあって、昭和から平成の激動の変遷が甦ってきたり、二人の出会いの場所も北海道から東京、沖縄と移動していくので、その奥行きと幅広さに圧倒されます。BL的大河ドラマで読み応えあり。
重くて苦しい恋愛が延々と描かれているのに、その先にきっと何かがありそうな予感があるので、ものすごく引き込まれてしまいました。
二人が愛し合うシーンも仔細には描写されていないけど、とても萌え上がります。上手いです。
同時収録の「名前のない色」は、ようやく担当作家を持つようになった編集者と、過去の恋に縛られたままの挿絵画家の話。
失恋や家族との確執で、投げやりになっていたミサに誘われて寝てしまった藤野。藤野は以前からミサの作品に惚れこんでいて、体の関係ができたことでいっそう彼に溺れていきます。でも、ミサは藤野を愛してはいないようで…
同じ色、同じ景色を見ていても、本当にそれが同一なのか?愛し合っている、心が通じ合っていると思い込んでいても、相手は違うかもしれない。
そんな根本的な感情に、心を揺さぶられます。
愛していれば、例え同じ色や同じ景色の見え方が違っていても、気持ちはひとつになれるということなんですよね。
考えさせられました。 -
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さすが、ストーリーテラーの作家さん。今回はとっても男くさいハードボイルドな話で、引き込まれました。
オヤジの街、新橋が舞台というのもロマンスからは程遠く尻込みしかけましたが、とある花婿のボディガードを恐そうな893から報酬500万で強要される…という展開に、先が気になってしまい思わずぶっ通しで読んじゃいました。
そんな依頼を受けたのは、新橋で小さな鉄板焼き屋を営む元プロボクサーの桐島。訳あって893の飴屋に多額の借金をしていて、そのために5日間の仕事を引き受けるのです。
その花婿の結婚式までの5日間が、濃密に描かれています。なぜ飴屋が花婿の警護を桐島に頼んできたのか、というところから次々と謎が深まってきます。893が絡むことでバイオレンスもてんこ盛り。かなりハードです。大金の行方をめぐってハラハラドキドキの攻防が息詰まる展開でした。
登場人物が全員とても魅力的。桐島は腕っ節が強く一匹狼のようでありながら、情が深くてイイ男。
桐島が運命的な再会を果たす零もつかみどころがなく謎が多いけど、強さと弱さを併せ持っていて、何者であろうと放っておけないタイプです。
そして、お気に入りは飴屋ですね。
やさしい紳士のような物腰で、実はとても893らしい男。歯切れよくてスッパリいっちゃってくれて、爽快感がありました。
脇キャラも、実写映画にできそうなほどの実在感がよかったです。女性キャラが生きていた。
ヨネダコウセンセのイラストが秀逸。表紙に萌え萌えしますよね~飴屋の目つきも最高。
この事件は一応終結しているけど、まだ回収されていない謎が残っているので、ぜひ続きも期待しています。
毎度のことですが、高遠センセの話には美味しい食べ物が必ず登場してきます。今回も思わず食べたくなる料理の数々は必見!特に桐島の作る広島風お好み焼きは絶対に食べたくなりますよ。 -
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短編集。
担当さんからボツにされたり、到底書けないと思われたものを集めたもの。
…そのコンセプトに惹かれて発売日までドキドキしていました。市内にある大きめの本屋に発売日にいったらなくて、迷った末にネットで注文。
届いた瞬間にがっちり読みました。
「ちょっとだけ!最初のだけ読むだけだからね!」と思って開いたのに、雲田さんの足フェチマンガでスッコーーーンと落ち、15分かけて全部読んじゃいました……。
恐るべしダメBL…。
一人で立つぐらい自立した子なのに、なんだろうこの魔力…。
読んだ感想ですが…「どこがダメなのかさっぱりわからない」という…(笑)
たしかにアンケートはとれないかもしれない、でもこの作品たちが受け入れられる土台は、とっくにBL読者層持ってると思うんですが!!
少なくとも私は入手してから~6回読み返しました。
今すっごい満ち足りてます。
今回収録しきれなかったものもあると聞いてますので、これがシリーズ化してくれることを祈ってます。 -
無料版購入済み
辛い
ヤクザものはあまり好きではないのですが、どうしても触れたくないが好きだったので試しにこちらも読んでみました。切なくて読むのがちょっと辛くなってしまいます。
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購入済み
感情スペクトルが好きかな
この作者さんは反社系を題材にするのが好きみたいだけれど。わたしはこの本の中では、感情スペクトルが好きかな どうしても反社系にロマン?は感じにくいので。
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Posted by ブクログ
ネタバレ百目鬼は自分に腹が立っただろうな。
全てを薙ぎ倒すような勢いで必死に頭を探す姿が
苦しくて切ない。
一体どうなることかと思ったが、
かなり追い込まれたところから矢代がよく
巻き返したと思う。
死んでもいいと思っていたのだろうけれど
百目鬼を巻き込むことになると思えば話が違ったのだろう。
平田の三角への執着は抗争の域を超えていて気味が悪い。
黒羽根にしたことを考えれば自業自得ではある。
これで一応の決着と思って良いのだろうか。
記憶をなくしたなんてきっと嘘だろうと思いつつ
それが百目鬼を守ろうという不器用な矢代のやり方だと思うと
百目鬼始め部下がみんなそれを飲み込もうとするのが
矢代が愛されていることを感じるし
だから矢代には幸せになって欲しいと思う。 -
購入済み
名作
BL作品の中でも長く愛され続けている理由がよく分かる名作でした。
派手な展開に頼るのではなく、登場人物の心の動きを丁寧に積み重ねていく作品です。過去の傷や恋愛への恐れ、自分の気持ちに戸惑いながらも少しずつ距離を縮めていく二人の姿に、何度も胸が締め付けられました。
お互いを大切に思うからこそ踏み出せなかったり、言葉にできなかったりする心理描写がとてもリアルで、気付けば物語に引き込まれていました。甘いだけではない切なさがあり、それでも最後には温かい気持ちになれる作品です。
ヨネダコウ先生ならではの空気感や間の取り方、繊細で色気のある絵柄も本当に魅力的でした。大人同士の恋愛だからこその落ち着いた雰囲気があり、何度読み返しても新しい発見があります。
BLが好きな方はもちろん、心理描写をじっくり楽しみたい方にも自信を持っておすすめできる一冊です。