逢坂みえこのレビュー一覧
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文句なしに面白い
有体に言っちゃうと、絵柄がちょい古臭いな、と感じはするけど、江戸を舞台にした推理劇に、よくマッチしている
基本的に、描写もマイルドなので、あまり陰惨な事件はちょっと、って人でも十分に楽しめる
また、ストーリーとトリックが、シャーロック・ホームズ関連なので、これまた、楽しめる
確かに、この事件を江戸風にしたら、こうなりそうだな、と納得させるだけのクオリティだ
しかも、そこに現代っぽい雰囲気も綯い交ぜにされており、そのバランス感の絶妙さにゃ、拍手してしまう
今も昔も、事件を発端となるのは、人の情なんだろうなァ、そう、しみじみさせる正宗の推理と解決には、読み応えが存分にある
これ、 -
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小説家の姉・一姫と弟ニ太郎、犬のみかんを中心としたほのぼのにいろんなスパイスが混じった日常ストーリ.
忘れかけていた恋心と日常のちょっとしたこだわりと、友情を思い出させてくれる.
「永遠に変わらないものなんてありえない
だけど
色褪せない
なつかしい光景を思い出すたび
みずみずしい
幸福感がよみがえるたび
やっぱり僕は
永遠を
信じてしまいたくなるんだ
永遠にかわらぬ
愛ってやつを」
現実には永遠なんてありえない、思い出になるからその記憶は美しく輝く.
美しい思い出がいっぱいつまった人生てなんだかいいじゃないか.誰にも奪われない美しいもの.
でも、それは今ある現実にきちんと向き合って、何 -
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一人息子太郎君の一歳のお誕生日。奥さんの花歩さんに育児を通じた成長を認められたアスペルガーのプロチチ直は、専業主夫から一歩踏みだし、仕事に復帰しようと模索を始めます。
一巻では「赤ちゃんと一緒にいる」ことで、一度は疎外された社会に再び受け入れられた直ですが、今度は仕事への復帰というさらに高いハードルに挑みます。
という内容ではありますが、この巻での直は恵まれすぎです。
復帰した職場はアスペルガーの特徴を発揮しつつ、なおかつ読書という直の趣味が生かせる書店ですし、職場の上司(書店の店長)と同僚は、奥さんの花歩さんと同様、直の性格とその長所短所にとても理解があります。
この巻でも直のアスペル -
Posted by ブクログ
色々な読まれ方をしていると思います。父親の育児=イクメンだとか、専業主夫=ジェンダー論とか。でも、自分は、アスペルガーの社会復帰のお話として読みました。
とにかく、アスペルガーの主人公、直のアスペルガーらしさが真に迫っています。
冒頭、直が自分がアスペルガーだということに気付いて興奮する場面があるのですが、これ、自分がアスペルガーって自覚がある人は結構共通する思い出があるのではないでしょうか。自分が感じていた「生きづらさ」は、「僕が怠けていたわけじゃなく」「性格が悪いわけでもなかったんだ!」という情報は、アスペルガーの人にとっての福音です。
フラッシュバックの辛さ、会社であまりにも辛い思 -