平安寿子のレビュー一覧

  • 恋愛嫌い
    kamosigiさんより。
    わたしにとっても平 安寿子はすっかりお馴染みになりつつあります。

    今の自分はどっちかっていうと恋愛モードじゃないので、
    読み始めはどんな感じだろう?と探りながらだったけど、
    読み始めてみるとそこは持っていきかたがうまい!3人がうまく絡んで、
    それぞれのストーリーも興味深...続きを読む
  • くうねるところすむところ
    2人の女性がそれぞれの視点から交互に登場する方式のお話し。
    一人は建設会社にいきなり転職する女性。鳶職人にひょんなことから助けられ、恋におちる。彼のことをもっと知りたいと、気付けばあれよあれよと彼に紹介してもらった工務店に転職することに。
    もう一人はその工務店の社長におさまることになってしまった、姫...続きを読む
  • 恋愛嫌い
    平安寿子の毒っぷりは痛快。不快感を残さないのがいい。ただ他人事とは思えない内容で辛くなることも。お一人様の話は笑えるけど笑えない。ラストだけは救い。
  • コーヒーもう一杯
    平安寿子さんて、現代社会を良く良く見ていると思う。新しいことに敏感だから、テーマが古くない。

    今作は、カフェを始める30代女性のお話。
    それまで普通の会社員なのだから、
    カフェ経験なんて、もちろんなし。
    平さんが描くのだから、夢見がちな独身女性の希望的な物語で終わるはずはない。
    キツイ現実が待ち受...続きを読む
  • 恋愛嫌い
    残念ながら、平安寿子さんの敬愛するアン・タイラーを読んだことはない。
    でも、それが読みたいなって平さんの作品を読むたびに、
    強く思ってしまう。

    アン・タイラーもこんなに、涼しく乾いた文体で、
    ぐさりぐさりとあたしのココロに刺さるんだろうか?

    アン・タイラーの紡ぎ出す物語もこんなにも、
    あ、これも...続きを読む
  • もっと、わたしを
    くち下手ぽっちゃり優柔不断な真佐彦がトイレに監禁されたのは、彼女に二股がバレたから。
    個性的なんだけど、どこか共感しちゃうキャラクターばかり出てくる。

    愛はちょっとだけ、が一番好き。
  • 恋愛嫌い
    これと一緒に『ひとり暮らし』(谷川俊太郎)、『おばさん未満』(酒井順子)をレジに運ぶのは、我ながら「……いいのか?」と思わなくもないけど、まぁよし。

    読みやすく、共感ポイント満載で、おもしろかったです。「嫌い」っていうより、恋愛にプライオリティをおいて生活するのが「苦手」な女性3人の話、という感じ...続きを読む
  • 恋愛嫌い
    恋愛を考えてしまう女性たちのお話。
    「頭であれこれ考えてると恋愛ってできないんだな~」と改めて感じた。
  • センチメンタル・サバイバル
    私も24歳の頃はるかみたいだった。なんにもわからなくて、なんにも自信がなかった。流されるようにして生きていたと思う。だから彼女の成り行き任せなところはわかるような気がする。
    龍子おばさんは、ちょっと今の私みたい。すぐに偉そうに社会評論家みたいなことを言ってしまうあたりが。年を取って、いろんなことを見...続きを読む
  • もっと、わたしを
    登場人物がみな、ちょっとずつイケてない。自分勝手だったりぼんやりだったり。でも現実にはそんなもんなんだよなあとも思う。
    「愛はちょっとだけ」の絵真と麻衣子のやり取りは面白かった。こんなふうに言いたいことを言い合ってしまっても、また繋がっていくことが本当にあるんだろうか、と思ってしまう。

    登場人物が...続きを読む
  • Bランクの恋人
    本を読んでいて楽しいのは、今までに出会ったことのない価値観に出会えることだ。
    表題作の「Bランクの恋人」。主人公はどっちかというと嫌味なやつ。モテる努力をしているというあたりはわりと受け入れやすいが(それでもやや鼻につく)、後半で、しっぺ返しをくらう。
    「あなたは人を愛せないエゴイストよ。自分だけが...続きを読む
  • パートタイム・パートナー
    これもまた、共感しづらい主人公であった。
    たぶん、世間並みの評価だと進藤晶生はどうしようもない奴ということになるだろう。どうして米屋の仕事を本業にしないのか。そっちのほうがよほど実のある仕事ではないか、と。
    でも晶生は自分がやりたいと思ったことをやり続ける。たとえそれが世間的にみてナンセンスだったり...続きを読む
  • 愛の保存法
    どれだけ読んでも、平さんの描く男や女たちにうまく馴染めない。
    自分ではそうとう変人というか柔軟な価値観を持っているつもりでいたのだが、それをはるかに上回る変人や困った人、ダメ男にわがまま女が次から次へと登場してくる。
    初めは読みながらムカムカしている。なんだこいつは、なんでこんなことできるんだ、とん...続きを読む
  • あなたにもできる悪いこと
    ピカレスクというからどんな凄まじい悪党が出てくるのかと思ったら、小市民的でちゃちなゆすりばかりしている男が主人公でちょっと拍子抜けした。
    それでも平さんの筆致は例によって鮮やかで、ついつい読まされてしまう。
    読んでいるうちにだんだん、檜垣が嫌じゃなくなっていった。読み終わった時には、ある種の潔さすら...続きを読む
  • 素晴らしい一日
    ようやくたどりついたデビュー作。

    でもこれから読み始めていたとしたら、平さんの魅力に気づけたかどうか。
    表題作を始め、すべての作品にその後の作品の原型が見える。そしてこの短篇集がいちばん田辺聖子さんの影響を感じられると思う。
    「素晴らしい一日」や「アドリブ・ナイト」はかなりぶっ飛んだ設定だと思うの...続きを読む
  • くうねるところすむところ
    建築業界を舞台にした女性のお仕事小説。
    平さんの小説が一筋縄ではいかないのは、主人公がみなまっすぐ前向きで上昇志向の持ち主、というわけではないというところだ。
    この作品では梨央はわりと前向きではあるが、それはもっぱら恋が原動力になっているし、もう一人の女社長にいたっては、ラストになるまで前向きさがな...続きを読む
  • 恋愛嫌い
    わたしは今でこそこんなんだが、実は昔からもこんなんだった。
    だったら“今でこそ”じゃねーだろ、というツッコミがあるだろうが、まあ、若い頃は今よりほんのちょびっとだけ『恋愛』に取り組んでいた姿勢があるので、とりあえず“今でこそ”ということにしてみた。
    どっちにしても不得手は不得手なのだが。

    本書は先...続きを読む
  • 恋愛嫌い
    今まで恋愛が絡む話ってハッピーエンドか悲恋系かが大概だったので、恋愛出来ない(しない?)話はとても現実的で共感出来た。
    三人三様でキャラもしっかりしていて楽しかった。私が一番共感出来たのは喜世美で、彼女の決断は好きだな。
    この本を読んで、こういう生き方もいいなぁと思えたので、癒された。
  • 恋愛嫌い
    女性なら誰しもが「いるよね!」と思う人物が必ず登場すると思う。
    決して結婚したくないわけではない。
    恋愛がしたくないわけじゃない。
    無理がしたくないだけ、
    自分の大切な物を捨ててまで恋愛するのが嫌なだけ。
    わがままといえば、わがままだけど、
    こういう女性が増えているのもたしかだと思う。
  • グッドラックららばい
    ずっと前に買ってあった本、分厚かったのでなんとなく読んでなかったけど読み始めたら止まらなくなりました。
    いろんな人がいて、それぞれの人生があるんだなぁ。フィクションではあるけれど、こんな考えの人って本当にいるのかなと思いながら読みました。