平安寿子のレビュー一覧
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2人の女性がそれぞれの視点から交互に登場する方式のお話し。
一人は建設会社にいきなり転職する女性。鳶職人にひょんなことから助けられ、恋におちる。彼のことをもっと知りたいと、気付けばあれよあれよと彼に紹介してもらった工務店に転職することに。
もう一人はその工務店の社長におさまることになってしまった、姫...続きを読むPosted by ブクログ -
私も24歳の頃はるかみたいだった。なんにもわからなくて、なんにも自信がなかった。流されるようにして生きていたと思う。だから彼女の成り行き任せなところはわかるような気がする。
龍子おばさんは、ちょっと今の私みたい。すぐに偉そうに社会評論家みたいなことを言ってしまうあたりが。年を取って、いろんなことを見...続きを読むPosted by ブクログ -
これもまた、共感しづらい主人公であった。
たぶん、世間並みの評価だと進藤晶生はどうしようもない奴ということになるだろう。どうして米屋の仕事を本業にしないのか。そっちのほうがよほど実のある仕事ではないか、と。
でも晶生は自分がやりたいと思ったことをやり続ける。たとえそれが世間的にみてナンセンスだったり...続きを読むPosted by ブクログ -
ピカレスクというからどんな凄まじい悪党が出てくるのかと思ったら、小市民的でちゃちなゆすりばかりしている男が主人公でちょっと拍子抜けした。
それでも平さんの筆致は例によって鮮やかで、ついつい読まされてしまう。
読んでいるうちにだんだん、檜垣が嫌じゃなくなっていった。読み終わった時には、ある種の潔さすら...続きを読むPosted by ブクログ -
建築業界を舞台にした女性のお仕事小説。
平さんの小説が一筋縄ではいかないのは、主人公がみなまっすぐ前向きで上昇志向の持ち主、というわけではないというところだ。
この作品では梨央はわりと前向きではあるが、それはもっぱら恋が原動力になっているし、もう一人の女社長にいたっては、ラストになるまで前向きさがな...続きを読むPosted by ブクログ -
ずっと前に買ってあった本、分厚かったのでなんとなく読んでなかったけど読み始めたら止まらなくなりました。
いろんな人がいて、それぞれの人生があるんだなぁ。フィクションではあるけれど、こんな考えの人って本当にいるのかなと思いながら読みました。Posted by ブクログ