平安寿子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちょっと不器用な人たちが主人公の短編連作。こういう群像劇、好きです。
どの主人公も強烈で、世間から浮いているようにも思えるけど、自分自身や周りの人も、一人ひとりの人生を掘り下げてみると、それぞれの突出した部分や特異なものは必ずあるんだろうなあと考えさせられます。
一番印象に残っている主人公はセクシーな美人の歯医者受付の絵麻。
その美貌故に、「きみみたいな美しい人は家庭に向かない」と言われてしまい恋愛がうまくいかない彼女ですが、高校時代の因縁の友人と大人になって再会して色々なことに気付きます。
絵麻のいきつけのバーのゲイのマスターも魅力的だし、彼女自身もひねくれているわりには魅力的に描かれてい -
Posted by ブクログ
「グットラックららばい」を読んでから、この人の本は
空元気で楽しい気持ちになれる本だなぁと思ってて
この本も読みたくてやっと読めた。
出版OLから、建設業に興味を持ち始める女。
新しい恋、新しい職場、新しい仲間。
環境変えるだけで人って変わる。
環境を変えることにえいってやれる人ってすごい。
建設業の面白さを感じれた。そして私もいつか
一生分の価値があるマイホームを建てたい。
「だけど、家賃稼ぐのに行き詰るかもしれない。
そうじゃなくても、生きてりゃ、このままでいいのかなと思う
ときが必ず来るさ。そんなときに、ただいまって帰ってこれる
場所をとっておいてあげたいじゃないか」 -
Posted by ブクログ
インドへの行きの飛行機で読む。
あ、そうか、別に結婚しなくても良いかも。とぼーっと思う。
平安寿子は私の信頼する作家の一人。いつも面白い。
そして今回も、面白い。軽いけど。
(後半はいまいち共感できなかったが)
独身のキャリアウーマンのおばさんの家にフリーターの姪が住み始めるところから話は始まる。
SEX&THE CITYを意識して書いたらしいけど、なるほど。そんな感じ。
前半はHow To 小説な感じがする。
この小説の良いところは、独身のおばさんが等身大なところ。
なんか、すごすぎないし、楽しく生きてる。
美しくて、仕事も出来て、年下からもてて・・・みたいなそんな私には無理です・ -
Posted by ブクログ
翻訳ものばかり読んでいて、ふっと日本の小説を読むと、つるつる読みやすい〜と思う。特に、この著者の文章はリズムがよくて気持ちいい感じ。ユーモアもあって。たとえばクリスマスについて「〜諸人こぞりて金を使う〜」とか。この著者の本は今までにかなり読んでいるんだけれど、おもしろそー!と思って読むわりには、読後、つまらなくはなかったけど・・・・・・ってことが多かったような気が。でも今回はけっこうおもしろかった。「家」というものについてあらためて考えたりした。ただ、登場人物がいかにもテレビドラマに出てきそうなありきたりな感じがして。主人公がいつも、平凡だけれど明るく前向きで元気で、どんどん行動するようなイメ
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Posted by ブクログ
カフェとか、雑貨屋さんとか
やってみたいよねぇ・・・
おひさまの差し込む大きな窓と、真っ白な壁にかけられたお気に入りの額
カウンターにはかわゆい花束。。。
カフェオレとかチーズケーキとか小洒落たお皿を使ってね
このように妄想するだけで、なんだか自分でも経営者になれてしまう気がするのが
カフェの不思議なところである。
素人がいきなり商売始めたって上手く行くわけないのにね。
現実と同じく物語の中も決して夢の様な出来事は、起こらない。
でも、失敗を怖がって何もしなかったら
何も手に入らないし
失敗したからこそ得られるものはたくさんあるんだよね。
甘辛のバランスが丁度よい物語でした。