平安寿子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
カフェとか、雑貨屋さんとか
やってみたいよねぇ・・・
おひさまの差し込む大きな窓と、真っ白な壁にかけられたお気に入りの額
カウンターにはかわゆい花束。。。
カフェオレとかチーズケーキとか小洒落たお皿を使ってね
このように妄想するだけで、なんだか自分でも経営者になれてしまう気がするのが
カフェの不思議なところである。
素人がいきなり商売始めたって上手く行くわけないのにね。
現実と同じく物語の中も決して夢の様な出来事は、起こらない。
でも、失敗を怖がって何もしなかったら
何も手に入らないし
失敗したからこそ得られるものはたくさんあるんだよね。
甘辛のバランスが丁度よい物語でした。 -
Posted by ブクログ
この物語には、多くのテーマが埋め込まれていると感じました。何を言いたいのか、は読み手によって変わると思います。
私が印象的だったのは、物語の主人公の1人である鷹子の言葉でした。
「世の中、難しく考えることはない。生命さえあれば、偶然ぽろりと落ちた土の上で咲けるのよ。」
「うんと若かった二十代の頃のほうが、もっと先行き暗かった。これから先の世界がじぶんのためにあるなんて、到底思えなかった。」
結婚して妻となり、子供が産まれて母となり、その後何になるのだろうか?家族での役割を取ったら自分に何が残るのだろうか?そんなことが頭をよぎる女性も少なくないような気がします。タンポポの綿毛のように、私達はどんな場所や環境でも偶然落ちた土の上で自分を咲かせることが出来る可能性を持っているとしたら。何かを目指そうとしなくても、何にもなれていないように感じても、知らない間にたくさんの花を咲かせてきたのかもしれない。そう思うと自分の生命がとても愛おしく大切に感じられました。
鷹子の破天荒にもみえる人間臭く正直な生き方は、自分を二の次にして家族を大事にしてきた女性にとって、疑似体験のように清々しい気持ちになるかもしれません。
夫や子供であっても自分以外の個々の存在であり、離れていても信頼するという鷹子の生き方は、こういう愛の形もあるのだということを教えてくれました。
自分がしたいように生きることで、時に周りの人々に生きる力を与えることが出来る不思議。
いつの間にか染み付いてしまった「こうあるべき」といった概念から解き放たれて、好きなように生きてもいいと背中を押してくれる。そんな考えさせられる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな平さんの短編集。
今回はすごく共感できる話っていうのはなかったけど、いろいろな愛の形があって面白かった。
とくに気に入った話は以下↓
『利息つきの愛』
ゲイのくうちゃんのお言葉が身に染みた話。
「ダメだよ、恋愛しなくちゃ。愛情を出し惜しみしてたら、自己愛だけですっからかんになるだけだよ。あるだけ使いきれ。そうしたら、自分でも気付いてなかったタンス預金が出てくるんだから。そういうもんだよ、思いきり出せば、ちょこっとでも利息が入るしさ。ケチはダメ。ケチは、モテない。ゲイにもストレートにも」(246頁)
私もなんとか損得勘定で生きるのやめようやめようと思っているんだけど…なかなかできないんだなーこれが。泣
でもそうね、こっちがアクションし続ければ、たまにはリアクションや手応えが返ってくるものよね。恋愛に限らずさ。
『サンクス・フォー・ザ・メモリー』
これはもう絶対的に亜希さんの意見を尊重するわ。
嫁いで間もなく、22歳のお嬢さんが2年間も義父の介護をするなんて…並みのことじゃないよ。
なんだかんだ事情を言ったって、結局何もしなかった旦那や義姉が亜希さんに物言う資格はないわ!
この話のせいで、政治家って普段外で気を抜けない分、身内にはこんなに悪態ついてんのかぁ~と、謎の偏見が植え付けられてしまったわ。笑 -
Posted by ブクログ
家族で食卓を囲むことが少なくなった。
「個食」と言われ、1人で食べる時が増え、中食(なかしょく…持ち帰り惣菜・弁当)産業が発達し、家庭の食卓に日本食、中華、イタリアン、フランス料理風とごちゃごちゃ並べられる時代だ。
例えば、朝から肉まんと焼きそば、とりから揚げにポテトサラダなんて…。
そんなゴタゴタ感の物語が『グッドラックららばい』。
導入部、娘の高校卒業の式に出席した帰りに突然蒸発してしまった母がいる。式服姿にハンドバックひとつで。
このことを知った家族、まじめでおとなしい父、我関せず手前勝手な姉、中学生だけど甘ったれでおこりんぼの妹が織り成す驚きと戸惑いは、笑わされる。ここは平安寿子の筆が冴える。
さて、何年も帰ってこない母。母は何処へ行ったか、残された家族はどうしたか?
それぞれが個性的にその後をたどるのだが、もうその個性が半端じゃない。共通しているのはみんな自分のことばかり、わががま勝手にふるまう。モラルなんてそっちのけ。
日本の朝食は「味噌汁にご飯、のり、納豆、佃煮、漬物」か、せめて「トーストにコーヒーミルク、目玉焼きと生野菜」にしたいよ。そうしないと調和が取れないのではないか。そう、食卓が美しくないのだ!と言うはやすいが、それは浅慮。
てんでばらばらの人生をたどって過ごす人達、でも家族、されど家族。ごちゃごちゃっとした経過をユーモアたっぷり、「知ったこっちゃない!」とうそぶく、ふてぶてしい作者平安寿子であった。