あらすじ
梨央、30歳、弱小就職情報誌の編集者。目下、恋にも仕事にも行き詰まっている。ある日、酔っぱらった勢いで建設現場の足場によじ上った。上ったはいいが、腰がぬけて下りられなくなって、トビ職の徹男に助けられる。強い筋肉と温かい体。徹男に一目惚れした梨央は、勢いで工務店に飛び込んで就職。だがそこは、亭主に逃げられ、やむなく社長になった郷子がぶちキレる寸前で、大混乱の職場だった。女ふたりの行く末は、そして恋に超うしろ向きな徹男と梨央はどうなる?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
爽快!!
働く女性のお話はすごく好き。
重めのミステリーなんかを読んだあとはこういうのが読みたくなる。
対称的な梨央と姫。
2人はこれからも、あーでもないこーでもない言い合いながら仕事をして、いつの間にか親友のような家族のような関係になっていくんだろう。
徹男との恋の行方は曖昧な感じに終わったが、そこもいい。
今後に乞うご期待!!という感じ。
サクサク読めてとても楽しかった。
Posted by ブクログ
平安寿子さん、ある意味、安心して読める、そんな作家さんのような気がします。(^-^) 「くうねるところすむところ」、2008.5発行(文庫)です。「家」というものへの「こだわり」を思い起こさせてくれる作品です。家を作るということ、家を作る現場、それに携わる沢山の人々の思い・・・。それに男女の思いを交錯させた作品だと思います。読後感はいいです。(^-^) 建設現場に対する見方が「ふか~く」なりました。(^-^)
Posted by ブクログ
出てくる女性陣がシャキシャキしていていい。腹をくくると本当に人は強い。態度も口も行動も「どーんとこい」になる。こんな時の女性を愛おしく思う。そんな本でした。
内容は、一人の鳶職人に惚れた30歳の女性が土建に飛び込んで働くというものでした。
Posted by ブクログ
就職情報誌の編集から、建設業界に飛び込んだOLのお仕事小説。
我侭な施主、電気工事や内装の事業所、気難しい大工さんたちとの間にたち調整していく現場監督の仕事はなんてストレスフルな仕事なんだろう・・。
建設業では素人の梨央と、親世代が築き上げた会社を引き継ぎ、社長となった経営の素人の郷子。
二人の登場により、会社は新たな道を見つけ、歩き始める。女性パワーが会社を変革していく、痛快な小説。
建設業に若者が飛び込む小説といえば、「フリーター家を買う」有川浩も面白いですね。
個人的には梨央はテンション高すぎ、パワフルすぎ、しゃべりすぎで苦手でした・・。
Posted by ブクログ
2人の女性がそれぞれの視点から交互に登場する方式のお話し。
一人は建設会社にいきなり転職する女性。鳶職人にひょんなことから助けられ、恋におちる。彼のことをもっと知りたいと、気付けばあれよあれよと彼に紹介してもらった工務店に転職することに。
もう一人はその工務店の社長におさまることになってしまった、姫。
2人とも予期せぬことから、プレッシャーのかかる仕事を任されることになる。
恋する女性、仕事への不満や逆に満足などいろいろ。
それなりに楽しんで読める小説でした。
Posted by ブクログ
建築業界を舞台にした女性のお仕事小説。
平さんの小説が一筋縄ではいかないのは、主人公がみなまっすぐ前向きで上昇志向の持ち主、というわけではないというところだ。
この作品では梨央はわりと前向きではあるが、それはもっぱら恋が原動力になっているし、もう一人の女社長にいたっては、ラストになるまで前向きさがない。
それでも毎日それなりにがんばって仕事してるというところがリアルなんだな。
私も建築には興味があるし、建築現場を見るのは好きだ。地下足袋はあんまり履いてみたいとは思わないけど。でも勉強すればするほど深みにハマる感じはとても共感した。
Posted by ブクログ
求人誌の副編集長だった梨央が、あるとき助けてもらった徹夫をおいかけて土建屋の世界へ飛び込んでいくというおはなし。
梨央や姫、その娘の早知子など、女性陣が強い!梨央のポジティブさというか前向きなところがうらやましいな。
棚尾さんが建ててもらっていた縁側があって塀のない家、住んでみたいな。
Posted by ブクログ
読むとすかっとする。
建築現場で働く二人の女性が交互に語る話。
仕事も恋もうまくいかない、なのになんだか笑えるし、熱くなる物語。「家」づくりに対する認識もちょっぴりかわりました。
Posted by ブクログ
「グットラックららばい」を読んでから、この人の本は
空元気で楽しい気持ちになれる本だなぁと思ってて
この本も読みたくてやっと読めた。
出版OLから、建設業に興味を持ち始める女。
新しい恋、新しい職場、新しい仲間。
環境変えるだけで人って変わる。
環境を変えることにえいってやれる人ってすごい。
建設業の面白さを感じれた。そして私もいつか
一生分の価値があるマイホームを建てたい。
「だけど、家賃稼ぐのに行き詰るかもしれない。
そうじゃなくても、生きてりゃ、このままでいいのかなと思う
ときが必ず来るさ。そんなときに、ただいまって帰ってこれる
場所をとっておいてあげたいじゃないか」
Posted by ブクログ
出会いは夜の建設現場の足場。酔った勢いで登ってしまうのだが降りれない主人公梨央を助けてくれたとび職の親方に一目ぼれをしてしまう!彼に惹かれ夢のない副編集長を務める広告業を辞め、一からゼネコン業界へと飛び込む。
建設に関する知識や職人さんという職業の本音や裏側を知ると深いな〜ということがわかります。
読んだ後のそう快感がよかったなー。
Posted by ブクログ
翻訳ものばかり読んでいて、ふっと日本の小説を読むと、つるつる読みやすい〜と思う。特に、この著者の文章はリズムがよくて気持ちいい感じ。ユーモアもあって。たとえばクリスマスについて「〜諸人こぞりて金を使う〜」とか。この著者の本は今までにかなり読んでいるんだけれど、おもしろそー!と思って読むわりには、読後、つまらなくはなかったけど・・・・・・ってことが多かったような気が。でも今回はけっこうおもしろかった。「家」というものについてあらためて考えたりした。ただ、登場人物がいかにもテレビドラマに出てきそうなありきたりな感じがして。主人公がいつも、平凡だけれど明るく前向きで元気で、どんどん行動するようなイメージ。単純というか。単にわたしの好みじゃないってだけだけなんだど。なーんかあまり好きになれないんだな・・・・・・。これもこの著者の作品っていつもそんな気がする・・・・・・。
Posted by ブクログ
建築業界ににてIT業界でSEをしているだけに共感できるところが多々あった。
恋愛についても爽やかに描かれており、読んだあとスッキリした気持ちになった。
Posted by ブクログ
家は生き物。養生。職人さんってかっこいい。仕事を頑張りたくなるような本だった。あと、梨央と姫のキャラも好き。梨央にはちょっとイラッとするとこもあるけど、前向きで、なんていうか、人生を深刻にしていないところ、突き進むところ、いいなあ、って思う。いつか自分の家を建てるときがきたら、また読み返してみたいな。
Posted by ブクログ
私にとってビジネス本かな。
仕事をする意義って、人それぞれなのだと理解できる。
そして、ただ漠然と仕事をしていると続かないと思える。
会社であれば方針を確たるもので示しているのか、個人であれば信念なのかなー…。
そして社長、社員、職人、バイトの思考回路が参考になった。立場をどう理解していけば良いのか灌漑深く考えてしまった。話は違えど仕事とは別に恋愛は難しいと思うのと同時に家族を持つのも色々と大変なんだと思った。私は徹男の気持ちが凄くわかるが…ちょっと残念笑逆に梨央と同じで笑ってしまった。
Posted by ブクログ
工務店で働く女性二人のお話。自分なりの指針を見つけて突き進む梨央と、暴力的な単純さと揶揄されることはあれど思いきった決断力のある郷子。タイプは違えどどちらも行動力に溢れる女性で、私もこの人たちのように前向きに仕事ができるようになりたいと思った。そのためには参考書から得る知識だけでなく、自分の足で現場へ赴き、自分の目で見ることによって得る何かが必要なんだと感じる。
Posted by ブクログ
「私にはコレがある」というものを見つけた女性はたくましくて、美しい。はじめは恋愛目的で飛び込んだ世界の中で、恋愛ではないところに夢や目標、やりがいを見出す主人公がまぶしい。20代後半~30代前半という、独身女性が何かと焦る時期、コレを読むと元気がでるかも。
Posted by ブクログ
求人誌の副編集長を務める莉緒。
酔っ払った勢いで建築現場へ入り、足場を上っていきます。
足がすくんで動けなくなったところを助けてくれた男性を好きになり、
家を建てる仕事に魅せられ……と、それまでの生活が大きく変わっていきます。
失敗しながらもいきいき仕事をしている女性の姿は、いいなぁと思いました。
“家は大きな買い物で、一生分の価値がある。そこには夢がある”
というところを読んでいると、実家のことを思い出しました。
古くていやだ、狭くていやだ、なくなっても困らないと思っていたけど、
どんな想いで建てられたのかを想像してみると大切な場所かもしれません。
あと、季節の変わり目を感じる風の匂いって、どんな匂いか気になります。
Posted by ブクログ
ひとめぼれから転職してしまう主人公に、最初嫌悪感をもったけれど、努力で成長していく姿に次第に共感した。
くうねるところすむところ
家ってスゴい。
Posted by ブクログ
この本は、なにかで紹介されていたので読んでみた。
最初タイトルをみた時に全部ひらがなだったので「くうねる、ところ、すむところ」と区切って読んだ。
くうねるって・・・と思ったら、「食う寝る所、住む所」だと読んでわかった。頭悪し・・・自分。
※2006年8月11日
Posted by ブクログ
編集長の仕事にも恋愛にも行き詰った梨央、30歳。ある日、酔った勢いで建設現場の足場に登り、降りられなくなったところをトビ職の徹男に助けられる。徹男に一目ぼれした梨央は、勢いで工務店に飛び込み就職。だがそこは、亭主に逃げられやむなく社長になった郷子がキレる寸前で大混乱中だった。女ふたりの行く末はいかに。
Posted by ブクログ
'91年にたっかい金出して中古のマンションを買った。
2年も住まない内に転勤になり人に貸したまま、それから更に2回転勤してまだ帰れない。
その間、隣の空き地にも新たにマンションが建ち、遠くに見えていた天神祭りの花火も見えなくなった(と思われる)。
最早築20年のせっまい狭い3LDK。
しかし定年になればそこへ帰り、あの部屋は自分の部屋にしてこの馬の写真で飾ろうというような思いはある。
確かに家は「食う寝るところ」だけにはあらず(この本とは違い私の家はマンションだけど)。
ひょんなことから建設業界に飛び込んだ梨央と、その勤め先である工務店の二代目社長である郷子。
家を建てることに仕事を賭ける二人の女の物語ではあるけれど、「家」を建てるということはどういうことなのか、建てる側にいるプロたちの、語る言葉にうんうんと思い、仕事に賭ける姿に心地良さを想う。