あらすじ
結婚するつもりの恋人にふられ、会社では大失敗。人生のピンチに陥った32歳の未紀が突然ひらめいてしまったのは、自分のカフェを開くこと。難題を片づけてなんとかオープンしてみても、経営ってやっぱり難しい……。憧れの夢を叶えるまでは、失敗したって大丈夫、いつかはきっと──。実用情報も満載の読んで役に立つ物語。
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Posted by ブクログ
20241014
内装会社に勤める女性が、取引先との諍いをきっかけに退社してカフェを始める物語。
物件探しから、開店までの工程、開店してからのカフェ経営の難しさをリアルに小説に落とし込んでいる。
ノンフィクションのようなリアルさで、カフェをはじめとした飲食店経営の厳しさが、ひしひしと伝わってくる。
結末までもがリアリティに溢れているが、カフェ経営の難しさだけではなく、自身がやりたい事をやってみた事の尊さや、失敗は何度でもして良いんだという勇気も与えてくれる。
こんな面白い小説だと思わずに当分の間、積読してたのが勿体ないくらい興味深い面白い小説だった。
Posted by ブクログ
おもしろかった。
未紀が飲食業界について無知なところからスタートするから、僕も未紀とおんなじところで驚いたり疑問になったり不安になったり腹たったり、気づいたら一緒になってのめり込んだ。
コーヒーもう一杯飲んで頑張りたい。
Posted by ブクログ
とても面白かった!
自分でカフェを開くっていいなぁって漠然と思っていたけど、資金調達や店探し、内装工事などお金絡みの悩みが尽きない。カフェの裏側がいろいろと知れてとても勉強になった。
Posted by ブクログ
めでたく成功、じゃないところに好感を持てた。
お店やりたい、と誰もが一度は考えそうなこと、
ぐっと踏み込んで書かれている。
思わず未紀に「がんばれ」と声をかけたくなる。
Posted by ブクログ
勝手ながら、起業の学校の課題図書に推薦したいと思った!
主人公未紀は、恋人にふられ、会社では大失敗をして、その勢い?で、カフェを開くことになる。
街にあるような素敵な、おしゃれなカフェが開きたい、人は失敗するけど、自分は大丈夫!
そう思って始めるものの、夢だけがあれば、うまくいくものではなく・・
店は閑古鳥がなく有様に。ボロボロになっていく主人公を見ているのは辛かったが、きっと誰もが陥りがちなケースを書いているのだろな~と思った。
起業はしていないけど、非営利団体を主宰はしていて、
その活動は私にとっては仕事にも値する。
そうした目線で見てみると学ぶところは多かった。
店を開店するまでの過程で、未紀が冷静な判断力を失い、自分が何をしたいのかと自分の頭で考えることができなくなっていった。それが、うまくいかなくさせているのだと思った。
創業計画を出し、お金を借りることができる、人が応援してくれる。それで、なんだかできてしまう気になる。
=お店が経営できる、お客さんが来るわけではない。
でも、大きなお金を動かし、色々な人が応援してくれることで、舞い上がってしまうんだなぁと思った。
見た目の大きさではなく、本当に自分は何がしたいか、何を大切にしたいかを考えることが大事。
自分の足で感じながら、歩いていくことが大事だと思った。
Posted by ブクログ
カフェ開業というより、キャリアについて考えさせられた。
私の人生の後悔である新卒の時の会社選び。
人に言われた意見に流されたけど、やっぱり自分のやりたい事をやるべきだし、それを応援してくれる人に側にいてほしい。
そんな事を思い出してたら眠れなくなり、一気読みしてしまった。
Posted by ブクログ
脱サラ・サクセスストーリーかと思ったら、失敗ストーリーだった。
失敗からの、再出発。
「失敗したからって、それが何?経験値が増えて、語りぐさもできて、人生が豊かになる。それのどこが悪いの」
今まさに人生の岐路に立っている自分に、元気と勇気をくれました。
Posted by ブクログ
人が失敗して悲しむ姿を読みたくない、という気持ちから(暗い話は読みたくないのだ、現実は見たくない)、遅々として読み進めた。
が、さすがは信頼のおける平安寿子。
最後には、失敗しつつもそれが良かった、これから楽しみ、という姿を出してくれて、そんな失敗もしてないくせに、勇気をもらって、挑戦したいと思わせてくれる。
挑戦したい。何かしなきゃ、面白いことなんて起きない。
ただの日々を送ってるだけじゃ、これって感動は起きない。
だから、失敗したって、それがいいじゃない、それこそ良いじゃないか、と思わせてくれるラスト。
たったの2ページ。最後の二ページだけで、人生を楽しもう、やぶれかぶれでもいい、それも人生を面白くする、彩るものだから、だから、何もしないで人生をただ流さずに、何かして、失敗しても彩ろう、と思わせてくれる力がある。
流石っす。
楽しんで、仕事しよう!生きよう!恋しよう!
思ったように、言葉にしよう!と思う。
20200506
Posted by ブクログ
予想した結末を裏切られてほっとした。ありがちな最後はハッピーエンドに終わらないハッピーエンド。心が軽くなった。カフェ経営はほんと大変だ。しばらくは客に支持されてもいつか嗜好は変わっていくし、成功例はすぐにまねされる。自分も経験しただけに固唾をのんで読んだ。満足!
Posted by ブクログ
君とよくこの店に来たものさ♪ 学生街の喫茶店、ガロの曲、青春時代でした(^-^) 「コーヒーもう一杯」、平安寿子さんの作品、2011.10発行です。このタイトル、ボブ・ディランの曲なんですね! 山守未紀、32歳の自分の店(カフェ)を持つ夢、そのための努力、そして、その経営の難しさ・・・、喫茶の経営を細かく描きながら、人生とはいかに生きるべきかを提示した作品のように思えます。若い頃、喫茶店の仕事に憧れを持ったこともありましたが~(^-^)
Posted by ブクログ
飲食業はやってみたいと思う人が多いようだ。
自分もそう。
だけど、参入の多い業界ほど競争は厳しいはずで、そんなところをクールに描いたお話かな?
だけど夢を少してくれたのはお情けでしょうか?
Posted by ブクログ
この表紙につられ、ゆったりと和むような話かな〜と思って読み始めたけど、良い意味で裏切られて面白かった。^ ^ 最後にこの絵を見たとき最初との印象と違い、怖さを感じてしまったのは僕だけだろうか?
主人公の未紀は店舗内装デザイン会社に勤めている。あるクライアントのせい?でカフェを自分で経営することになる。これだけだとよくある話だが、実際に日本政策金融公庫への創業計画書の書き方から融資の通りやすい方法、親戚が保証人になってくれた経緯や投資までした流れがすごくリアルに描かれていて、お店を営業している時の気持ちや状況もそうだよな〜と共感してしまう臨場感があった。
最終的にカフェは…!となるが、主人公が次のステップに踏み出し自分らしく生きているのを見ているとチャレンジすることは大事だと改めて感じた作品だった。
Posted by ブクログ
平安寿子さんて、現代社会を良く良く見ていると思う。新しいことに敏感だから、テーマが古くない。
今作は、カフェを始める30代女性のお話。
それまで普通の会社員なのだから、
カフェ経験なんて、もちろんなし。
平さんが描くのだから、夢見がちな独身女性の希望的な物語で終わるはずはない。
キツイ現実が待ち受けている。
夢も大事。現実も大事。
成功も挫折も、自分の生きてる現在から
生まれていくって、当たり前なことが、
この本を読むと、実感できます。
平さんのお話は、辛口であるけれど、
不安を残さないすっきりした終わりがあるから、
いつも爽快な気持ちで読み終えることができる。
やっぱり好きな作家さんです。
Posted by ブクログ
読みやすくリアルな物語。会社を辞めてカフェのオーナーになるために奮闘する末紀。次カフェに行ったときにオーナーさんを見る目が変わるなあと楽しみ。
※失敗したくないなら何もしないに限る。でもやらなかったら成功する可能性もない
Posted by ブクログ
カフェとか、雑貨屋さんとか
やってみたいよねぇ・・・
おひさまの差し込む大きな窓と、真っ白な壁にかけられたお気に入りの額
カウンターにはかわゆい花束。。。
カフェオレとかチーズケーキとか小洒落たお皿を使ってね
このように妄想するだけで、なんだか自分でも経営者になれてしまう気がするのが
カフェの不思議なところである。
素人がいきなり商売始めたって上手く行くわけないのにね。
現実と同じく物語の中も決して夢の様な出来事は、起こらない。
でも、失敗を怖がって何もしなかったら
何も手に入らないし
失敗したからこそ得られるものはたくさんあるんだよね。
甘辛のバランスが丁度よい物語でした。
Posted by ブクログ
自分なら上手くやれるのに...と思うことはよくある。でも実際やってみると、想像した通りにはいかないものだ。
32歳、結婚、仕事、自分ならどういう選択をするかな。
Posted by ブクログ
そううまくはいかんよなあ自営業。
なんとなーく居酒屋とかカフェとかやってみたいとふんわり思ってる人たちの心を挫く作品。
それでも読み終わったあと、嫌な気分にはならないのがこの人の作品のよさ。
Posted by ブクログ
ときどき読みたくなる平安寿子さんの小説。あいかわらず女性がリアルで、会話が生々しい。ともだちのいない私にとっては、女性同士の会話を平さんの小説で学習している。
カフェオープンする30代女性の奮闘記。結局廃業してしまうので、盛り上がりがいまいちだったが、自分では経験できない開業(の苦労)について深く知ることができた。
Posted by ブクログ
結婚を考えていた彼氏に振られたアラサー営業ウーマンが結婚資金を注ぎ込んで心機一転、カフェ経営に挑む話。OLから個人事業主になり、自分の理想を実現しようと奮闘するが一筋縄にはいかず…。”お洒落なカフェを営む女性”のように夢物語ではなく、現実の厳しさを描いた作品で好感が持てました。最終的に主人公は自分の役割に気づくわけですがこんな良いご縁ってあるのかなと疑問に思い、評価は低めにしました。
Posted by ブクログ
失恋して、勢いでカフェを開くことになった32歳の女主人公。
小説なので、どこまで事実に近いのかはわからない。
が、私の中になんとなくあったカフェ経営という甘い夢をズバッと切り捨ててくれた。
当たり前だが、どんな世界でも基本は大事。
Posted by ブクログ
内装会社に勤める女性が、思い付きでカフェを開くことにしてうまくいかなくて・・・という話。レトルト食品を出すだけのお店が人気が出るはずもないのですが、開業してうまくいかず借金を残して廃業しても、次にお店を開店させるために一度おしまいにするという前向きな考えはいいなと思った。
廃業し飲食店のアルバイト店員になった後で、そのつてでオーナーではなくお金の心配も借金もしなくてよいのに自由に采配のできるカフェのような事につけるのは、できすぎでご都合主義だと思う。
最後でしらけた。
Posted by ブクログ
コーヒーが好き、という理由だけで手にとった1冊。
人生はままならない、という感じ。
出来すぎ感が溢れているストーリーもどこか落ち着かないけれど、
上手くいかない現実をひしひしと感じさせられるストーリーも、ちょっと辛い。
Posted by ブクログ
世間の個人経営な喫茶店を経営するのって想像以上に大変な事なんだなぁと教えられた。言い方を変えるなれば作者が思う個人経営な喫茶店の経営に関するうんちく本じゃないかと言えなくもない作風だよね。ただ主人公が脱サラして喫茶店を始めたが、ひとつもパッとせずに店をたたむという成功話しじゃ無いところがこの作品を最後まで読む気になった所かな。単純に脱サラして成功しましたーっ。って話だったら途中で止めてただろうな。そんなこんなでまぁ面白かったですよw
Posted by ブクログ
もっと、ふわふわしている小説かと思ったらそうでもなかった。途中、小説の形を借りた、カフェ経営の為の本かなとも思ったけど、そうでもないようで、小説としては可もなく不可もないような気がします。
Posted by ブクログ
サクセストーリーなのかと思いきや現実感に満ち溢れた作品だった。現実そううまくはいかないもんよね、やっぱり。アルコールを提供したお客さんに絡まれて友だち呼んで撃退してたけどそりゃないぜと思った。カフェ作りに対して真剣に向き合ってない自分が引き起こした問題なのに。この人がなんやかんや文句付けながら主人公が成長していって最後に認められるんじゃないかという展開を期待していただけにただのかませ犬に過ぎなかったのが非常に残念。2012/240
Posted by ブクログ
自分で新たなる道で改めて開眼してゆく姿がよかった。私も失敗してもいいから何かを始めたい気持ちがふつふつとわいてきた。失敗から学ぶことは本当にたくさんある。
Posted by ブクログ
予想とは大きく舵を切った結末だった。
でも、仕事というのはこれが本当でもあるのだと思う。
一緒にいる人も、一緒に喜びながら、内面では舌を出すというのは
よくあることで、それがわかった時、本人がそれをどう飲み込んでいくかで
いろんなことが変わったり、成長できたりするのだろうと思う。
最後にはきらりと光が。
Posted by ブクログ
本作品は帯にもあったが、
カフェを始めたい人には参考になるが、小説的には普通であった。
本著者の作品では、「素晴らしい一日」「くうねるところすむところ」を読んだが、仕事や恋愛で挫折し、くよくよしていた女性が元気に前向きに生きていくようになるというスタイルは
いつもと同じ。
業界をちょっと知ってみたいという意味で、ついつい買ってしまう作家さんである。