あらすじ
結婚するつもりの恋人にふられ、会社では大失敗。人生のピンチに陥った32歳の未紀が突然ひらめいてしまったのは、自分のカフェを開くこと。難題を片づけてなんとかオープンしてみても、経営ってやっぱり難しい……。憧れの夢を叶えるまでは、失敗したって大丈夫、いつかはきっと──。実用情報も満載の読んで役に立つ物語。
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Posted by ブクログ
脱サラ・サクセスストーリーかと思ったら、失敗ストーリーだった。
失敗からの、再出発。
「失敗したからって、それが何?経験値が増えて、語りぐさもできて、人生が豊かになる。それのどこが悪いの」
今まさに人生の岐路に立っている自分に、元気と勇気をくれました。
Posted by ブクログ
人が失敗して悲しむ姿を読みたくない、という気持ちから(暗い話は読みたくないのだ、現実は見たくない)、遅々として読み進めた。
が、さすがは信頼のおける平安寿子。
最後には、失敗しつつもそれが良かった、これから楽しみ、という姿を出してくれて、そんな失敗もしてないくせに、勇気をもらって、挑戦したいと思わせてくれる。
挑戦したい。何かしなきゃ、面白いことなんて起きない。
ただの日々を送ってるだけじゃ、これって感動は起きない。
だから、失敗したって、それがいいじゃない、それこそ良いじゃないか、と思わせてくれるラスト。
たったの2ページ。最後の二ページだけで、人生を楽しもう、やぶれかぶれでもいい、それも人生を面白くする、彩るものだから、だから、何もしないで人生をただ流さずに、何かして、失敗しても彩ろう、と思わせてくれる力がある。
流石っす。
楽しんで、仕事しよう!生きよう!恋しよう!
思ったように、言葉にしよう!と思う。
20200506
Posted by ブクログ
平安寿子さんて、現代社会を良く良く見ていると思う。新しいことに敏感だから、テーマが古くない。
今作は、カフェを始める30代女性のお話。
それまで普通の会社員なのだから、
カフェ経験なんて、もちろんなし。
平さんが描くのだから、夢見がちな独身女性の希望的な物語で終わるはずはない。
キツイ現実が待ち受けている。
夢も大事。現実も大事。
成功も挫折も、自分の生きてる現在から
生まれていくって、当たり前なことが、
この本を読むと、実感できます。
平さんのお話は、辛口であるけれど、
不安を残さないすっきりした終わりがあるから、
いつも爽快な気持ちで読み終えることができる。
やっぱり好きな作家さんです。
Posted by ブクログ
結婚を考えていた彼氏に振られたアラサー営業ウーマンが結婚資金を注ぎ込んで心機一転、カフェ経営に挑む話。OLから個人事業主になり、自分の理想を実現しようと奮闘するが一筋縄にはいかず…。”お洒落なカフェを営む女性”のように夢物語ではなく、現実の厳しさを描いた作品で好感が持てました。最終的に主人公は自分の役割に気づくわけですがこんな良いご縁ってあるのかなと疑問に思い、評価は低めにしました。