柳田国男のレビュー一覧

  • 新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺

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    ネタバレ

    無駄なことを挟まず淡々と語られる。伝承があるような地域に縁がなく、このような話にはとても惹かれた。大体は意味もなく人の力ではどうすることもできないようなことばかりで、だからこそ人々は恐れたし言い伝えられてきたんだろうと思う。

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    2019年01月09日
  • 口語訳 遠野物語

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    岩手県、遠野地方に伝わる昔話を集めた話。

    どこか懐かしさを感じる昔話あった山男、妖怪、日本狼や不思議な話が語られる。彼らどこに行ってしまったのだろうか?

    【柳田国男】
    「日本人とは何か」その答えを求め、日本列島各地や当時の日本領の外地を調査旅行した、日本民俗学の開拓者。

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    2018年01月18日
  • 婚姻の話

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    婿入り婚があって、それから嫁入り。
    自由恋愛があって、明治以降、武士にならって見合いが主流になり、再び自由恋愛となる。見合いは長い歴史の中で、ほんの少しの間。

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    2017年08月18日
  • 神隠し・隠れ里 柳田国男傑作選

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    テーマは興味深いのだが、ちょっと読みにくかった。天狗に未来を見せてもらう話は、こう来るとは思わなかった。過去を見る方を選んでいたらどうなってたんだろう。

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    2016年10月04日
  • 神隠し・隠れ里 柳田国男傑作選

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    いちおう「神隠し・隠れ里」なるテーマのもとに編まれたアンソロジーなのだが、編者の大塚英志さんという方がちょっと変わった人なのか、あんまりテーマと関係ない文章もけっこう含められている。それでも、未読の柳田の文章を読めると言うだけでありがたいのだが。
    異界を暗示する「神隠し」のようなテーマに関しては、柳田自身、これは民俗学の題材と言うより「心理学」のそれではないかと疑念を呈している箇所もあり、さほど深く追究する気になれなかったようだ。興味はあったのだろうけれども。
    巻末には同時代の田山花袋や水野葉舟の小説、柳田『遠野物語』の話材提供者である佐々木喜善の作品、および折口信夫の詩が収められている。どれ

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    2015年05月06日
  • 口語訳 遠野物語

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    『遠野物語』で検索したら沢山出てきたのですが、原典は私に理解できなさそうな気がするので、わかりやすい口語訳のものを選びました(あとがきには、原典の文体だからこそ『遠野物語』は素晴らしい、というようなことも書いてあったけど・・・)。
    注釈が多く、それを確認しながら読み進めるのは最初面倒でしたが、一つ一つのお話は短いのでなんとかなりました。

    『遠野物語』って昔話だけど、そんなに大昔のお話というわけではないんですよねぇ。
    山男や天狗、河童や座敷わらしなどの存在が身近だった生活・・・。想像すると、不思議な気分になります。

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    2015年04月06日
  • 海上の道

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    「妹の力」のように沢山の採取したフォークロアの披露で脱線気味ということはなく、読み易い。
    それでも、え、あの話まだ続いていたんですか、ってまるで落語の崇徳院のような感想を持った処もあったけれど。
    地道に証拠を積み上げ、結論を急いで出すことがない。最後に仮説を提示するする姿勢は、プロの論考というべきもの。

    ミミラク、ミ―ラクというあの世に繋がる海の彼方のイメージがあったのではとしている。美々良久の島、肥前の三井楽の崎、紀州の補陀落渡海、鹿島踊りのみろく船についての論考。刺激的な話だけれど、証拠が少ないのでは。

    死後の魂が向かう「根の国」は地下の世界ではない、黄泉の国のイメージは中国から伝えら

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    2015年02月04日
  • 桃太郎の誕生

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    柳田國男。
    気にはなっていたのに、なかなか読むチャンスがなかった。
    なんだかすてきな装丁の文庫で出ていたのでうっかり購入。

    昔話を題材に、文化の伝播について論じられている。
    例えばシンデレラなどのような「継子譚」や人間とそれ以外のものが婚姻する「異類求婚譚」など、世界中の民話(神話)と日本に伝わる昔話にはいくつもの共通点がある。そういった話が日本にはたくさん残っており、その話の採集に柳田國男は力を入れていたという。
    このあたりの民俗学的な話は、現在の研究とどれだけ違いがあるか分からない。しかし柳田國男のこの作品を含めた研究が、当時の日本で「昔話」「童話」の研究に一石を投じたのだろうとは思う。

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    2015年01月23日
  • 新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺

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    遠野地方を旅行するにあたり、遠野の歴史を知りたいと思ったのが、読み始めたきっかけです。

    実際、姥捨て山の話を読んだ後に、姥捨て山のデンデラ野を訪れると、風景が鮮明になりましたし、河童のはなしも、カッパ淵を訪れると、本当にあった話に思えます。馬と女が、恋をして悲劇的な結果に終わった話には、自由にならない時代の哀しみを見てとれました。
    この時代の自然への恐れや、信仰も読み取れます。
    凄い、本です。

    純文学、難しいですが、やはり、国の歴史や風土、人の悲哀を感じるには、外せません。

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    2014年06月15日
  • 遠野物語・山の人生

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    岩手県遠野地方の民話、伝説、伝承、言い伝え、怪談話。昔こんなことがありました的な短い話がたくさん。古い文体で読みにくい。オチのはっきりしない話も多いが、昔話ってそういうもの。

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    2014年06月06日
  • 海上の道

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    文章が少し解りづらいのと、日本の旧国名が解らないので地図帳をひきながら読んでいるためなかなか進まないのがもどかしい。早く内容を理解できるようになりたい

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    2014年03月26日
  • 妹の力

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    この本は柳田が生前に編んで出版したアンソロジーで、一応、民俗において「女性」が登場する論説が収められている。
    最初の方の「巫女」論はおもしろい。女性を<自然>の権化とみなす世界観は、きっと妊娠・出産・月経といった現象が、密接に森林や夜の月などといった「世界」に結びついているように見えたことから発祥したのだろう。このような傾向は、もちろん、日本に限らず世界中のあちこちに見られた。
    女性=自然だからこそ、その中から生まれてくる新生児は<自然>から派出してくるのだ、という確信が、そこにはある。
    けれども、この本の後続の論文はシャーマニズムから離れ、単に女性が「ちらっと」出てくるだけのようなものもある

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    2014年03月20日
  • 山の人生

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    神隠しについて知りたくて読んだので、前半を特におもしろく読みました。山から戻ってきて数日は魂のぬけたようになること。戻ってきてもまた消えてしまう人の多いこと。などなど。
    山男や山姥はなんだか進撃の巨人を思い出す怖さ。(にっこり笑って近づいてくるのが怖い……)
    大人(おおひと)と人間の交流は愛嬌があっておもしろかったです。ごはんとお餅が好きで、それをあげると代わりに仕事を手伝ってくれる、とか。なかよしだな…

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    2014年03月15日
  • 火の昔

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    このつぎに谷崎潤一郎の陰影礼賛を読みたいのです……

    じっくりじっくり読みました。べんきょうになります。
    火の番は女の人の重大な役目だったこと、
    火の加減が女の人の器量をはかるものさしになっていたこと、
    汚れた火と清い火という区別があったこと、
    いろりとかまどという二つの火が家にあったこと、
    などなどが頭に残っているいくつかのことです。

    言葉がやさしく上品です。先祖のお話も読みたいなぁ

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    2014年03月02日
  • 毎日の言葉

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    何より感動したのは解説における柳田の言葉である。

    1.よく知った言葉を使うこと
    2.(主観的ではあるが)美しい音の言葉を使うこと
    3.言葉を選択して使う心構え、習慣

    これらは全て「思うことが言える、意志を強く述べることが出来る」ことを目的としている。
    少年は些末な表現を避け、数ある表現の中で何を用いるべきか?
    未来における「美しい国語」のためにも、常にその意識を持つことの重要性を確認させられた一冊。

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    2014年03月01日
  • 遠野物語・山の人生

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    ネタバレ

    「遠野物語」は、伝承を百数十個収録している。短いものも多く、歴史的、資料的価値はともかくとして、読み物としてはイマイチ。
    「山の人生」は、平地に棲む人間とは異なる山の人間(山男、山姥、大人etc)についての逸話を集めたもの。

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    2014年02月27日
  • 新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺

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    いろいろな「遠野物語」が出てますが、表紙がきれいだったのと「拾遺」が収録されているのでこれを購入  
    山の神様や家の神様、野辺の狐狸や狼、猿などなど  

    神さまや仏様が田植えをしてくれたり火事を消してくれる話が、なんだかほっこりとして好きです  
    「真面目に信心すればいざという時に助けてくれる」という教訓話として片付けたくない温かみを感じるのは、柳田国男の文才のせいかなあ  

    狐狸や猿のいたずらに対しては、けっこう容赦がない(笑)  
    狐汁にして美味しくいただきましたとさ、ちゃんちゃん  
    農作物を荒らすこともある獣に対しては、農民は憎しみも持っているだろう  

    本当に表紙がきれいだし手

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    2014年01月05日
  • 昔話と文学

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    ネタバレ

    表紙が可愛い割には、内容はなかなか難関だったような。
    民俗学の先駆けである柳田国男の時代でさえ、昔話の大半は既に消えつつあったらしいから、今に至るまで、数多くの昔話がなくなってしまったのだろうなと思った。

    あと、昔話がどんどん世俗化していくという個所が納得いった。

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    2015年01月02日
  • 日本の昔話

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    なんじゃそりゃというような話もあったり、今のポピュラーな昔話の原型のようなものもあった。昔の人々が子供に言って聞かせるスタイルは今にも通じている。

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    2014年01月01日
  • 日本の祭

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    日本における祭りとは何かということについて、日本各地の祭りの事例をあげ、分析した結果を記述した本。
    正直、文章も難しいし難解でくじけそうだった。

    が、このように深く考察できることこそが学者といえるのだなと思わせる本でした。

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    2013年07月25日