新堂冬樹のレビュー一覧
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◆全体の印象
日に日に記憶が無くなってしまう病気と戦う主人公が、好きな人のことを思い出す瞬間が何度もあり、その度に切ない気持ちになりました。
二人の過去に何があったのか、知れば知るほど感動します。
『ラスト12ページにあなたは号泣せずにいられるだろうか。』という帯タイトルに共感です。
最後の最後で泣かされますね。
◆印象に残った場面トップ3
①「人が人を好きになるっていうのは、死にたい、って思う時と似ているんじゃないかな。」
まず、死と恋愛を関連付けて表現している部分が印象的でした。
死ぬときは、何もかもが嫌になるみたいです。恋愛はその逆で、何もかも好きになる。マイナスな部分でも。素敵な表現ですね。
②「また、勇気を与えてくれた…?」
過去に何かあったじゃん!と気になるきっかけとなった一文でした。笑
③「夏陽、あなたは、あなたを待っている純也さんしか愛することができないの?」
相手が自分のことを忘れていると思い、会うことを躊躇してしまう夏陽。そんな彼女に、友人が言った言葉がとても印象的でした。 -
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ネタバレピカレスク小説という分類に属する小説がある。有名なところでは、黒川博行などの作家がいると思っているが、本作も、そして本作を書いた新藤冬樹という作家もまたこの系列に連なるであろう。個人的な意見としては、ピカレスク小説はハードボイルド小説の形式をとるものが多いと思っていた。本作『溝鼠』もまた、そうした形式で書かれている小説だと思い手に取った。
本作に登場する人物は、悉く悪人である。「本当はいい奴だった」なんてこともない。とにかく極悪の限りを尽くす者ばかりで構成された物語と言っていい。当然暴力シーンは多いし、いや、ほとんどの場面が暴力シーン中心に進むというのが正しいだろう。そして、悪人であると同時に、ほとんどの登場人物が倒錯的でもある。だから描写もエログロナンセンス的だ。血生臭さとエロが同時進行的に描かれる。この部分だけを取り出せば、ある意味で、究極のピカレスク小説となり得たのかもしれない。
問題は「悪人」をどう捉えるかで、本作の評価が変わってくるように思う。「悪人」とは、おのが悪だくみを悪と思わずに、自分が働いた悪事を省みることなく、徹底的に相手を蹂躙できる者のことを指すと思っていた。しかし、違った。登場人物は悪虐の限りをつくし、互いに相手を蹂躙しつつ、一方で内省を繰り返す。自分が悪人になった原因を常に自分の親、生い立ち、過去に受けた些細な恨みに求める。どうせなら絶対的な悪人を読みたかったが、いずれの登場人物も過去の屈託によって悪人になった、という自分語りをしながら悪事を働くので、どうにも悪人がもたらす爽快感がなかった。そもそも、自分が殺すか殺されるかといった場面で、目の前に刃物や銃を突きつけられているような状況で、すなわち絶体絶命といった状況で、果たしておのが過去や生い立ちを振り返ったりするものだろうか。さらに言えば、そうして醜い自意識をさらしながら、それでも生き残るために悪事をためらいなく継続できるものだろうか。『溝鼠』を読みながら、常にそうした違和感と葛藤していた気がする。
悪は悪、内省は内省として、それが同居する物語は否定しない。ただ自分と同じく「悪人」である相手に自身の拳を叩き込もうとするとき、あるいは拳銃を突きつけるとき、いちいち自分の生い立ちの醜さを嘆き、「俺はドブネズミだっ」と心中で叫びながら、常に表情はポーカーフェイスでいられることへの如何ともし難い違和感。心の中で相手に呪詛の言葉を吐きながら、その気持ちを飲み込んで、平静を装うことの繰り返し。自分が悪人になった因をなす過去や親や自分の性格を呪いながら、血塗れになった相手を見て歓喜する者たち。どれもこれも「悪人」の所業には違いないが、もはや悪人というより「狂人」に近い。
もっと徹底的な悪を読みたいと思っていた。黒川博行の『疫病神』を読み、ピカレスク小説に胸が躍ったあの時の気持ちをもう一度味わいたかった。だが、残念ながらこの物語はそのときのカタルシスを再びもたらしてくれることはなかったように思う。悪事を働く者たちの所業は、どれも迫真に満ちていて、文字通り「悪事」、つまり悪いことに違いない。その描写は先にも述べた通り、ある種の爽快感を伴うものだ。だが、本作にはそれを上回る違和感が満ちていた。返す返すも残念である。 -
ネタバレ 購入済み
やられちゃってます
若い逞しい男の子ッ って感じでやられてますね。
これがリアルのことだと本当に気持ちが悪い。と、想像してしまう。
これからタイトル通りの 一線越えの代償 が開始されていくのだなあ。
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新堂冬樹『カリスマvs.溝鼠 悪の頂上対決』徳間文庫。
あのカリスマと溝鼠の2人の超悪が対決するという、登場人物全員が表も裏も真っ黒な黒新堂作品。
2代目カリスマと溝鼠という無理矢理過ぎる設定に、オープニングの勢いはどこへ行ったのかストーリーは尻すぼみに詰まらなくなって行く。
カルト宗教団体の神の郷に母親を奪われ、悲観した父親も自殺を遂げ、天涯孤独となった美少女の半那は溝鼠の異名を持つ復讐代行屋に拾われ、2代目溝鼠として復讐代行を務める。半那の最終目的はカルト宗教団体に両親の復讐を果たすことだった。
一方、カルト宗教団体・神の郷の唯一の残党で、新興宗教団体・明光教を立ち上げ、2代目カリスマを目指す明鏡は団体を強大なものにしようと芸能人や政治家、スポーツ選手を次々と洗脳していた。
本体価格810円
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購入済み
たくましい
貧しい生活の中で自分を切り売りするような生活をして、学校では虐められて、それでものしあがろうとするガッツはすごい。そんな子がどうやって枕営業に落ちていくのか気になる。
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続編だったんだけど、、
うーーーーんもう少し?どうにか欲しかったなぁー
池井戸潤までとは言わないけど、ラスト一発逆転メタメタパンチくらいやっつけて欲しかったー!ー!!!
なかなかそんなスッキリ爽快には終わらせてくれなくて、試合自体もどっちが勝ったんだか負けたんだか。
泥仕合で終了。
読後感に不満です。笑笑
ここまでやりあったならどーにかケリつけて欲しかった。まさかまだ、続ける気!?と。思うようなそんな一冊でした。
この人の本、信じられないくらい粘着質の人間が登場するんだけど、このシリーズはそこまでの人はいないかなぁ。ストーカー描かせたら日本一の新堂冬樹だとわたし思ってます。 -
Posted by ブクログ
闇の貴族 感想
・ページをめくるとどんどんと異世界に伸ばされてく感覚になる。いや、今はやりのファンタジー系では無くて、金貸しとかヤクザとか、闇社会の異世界系。
でも、もっと思ったのが、そんな人死なないの?闇社会って印象。
敢えて、主人公の加賀が人を潰さないように立ち回ってるのなら、濃厚な世界の闇って設定がブレるかな。個人的には人の命は使い潰しって感覚だし、なんも根拠もクソもないけれどな笑
だからこそ、登場人物が最後まで残るのはストーリー的には面白かったけど、濃厚な闇の現実ってよりは異世界感が強くなる感想。
だから物語としては凄く読みやすかった。