【感想・ネタバレ】血のレビュー

あらすじ

死んだほうがいい人って、こんなにいるんだよ。
15年を経て漆黒の闇から這い出る赤い悪魔……。
高校1年生の少女の行く先々で起こる不審死と殺人事件!!
新堂冬樹の真骨頂! 長編ハード・サスペンス
15歳の女子高生・本庄沙耶の父は自己中心で小狡く、母はまるで父の奴隷だ。その両親が突然家に侵入してきた男に刃物で惨殺された。さらに、一人になった沙耶が身を寄せた親戚――10年前に幼い弟を不注意で溺死させた祖父母、沙耶をレイプしようとした従兄、それを見て見ぬふりする叔父も次々と死亡する。ネット上では沙耶を励ますスレッドも立つが次第に「疫病神」「死神」と揶揄する声も囁かれる。不可解な死の連鎖の中心に身を置く沙耶。果たして彼女は〈悲劇の天使〉か〈美しき死神〉か? それとも……。わたしは、この体に流れる血を赦さない。

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Posted by ブクログ

「光」しかみたことのない瞳は、「闇」の暗さを知らない。
「光」しかみたことのない瞳は、「闇」の寂しさを知らない。
「光」しかみたことのない瞳は、「闇」の悍ましさを知らない。(P.158)
幸せも正義も、幻のようなものだ。
本当は存在しないものを、自分の都合のいいように視ているだけに過ぎない。(P.167)
愛ほど、曖昧な感情はない。
愛がなにかの刺激を受けると対極の感情…憎悪に姿を変える。
逆に、憎悪が愛に姿を変えることはほとんどない。
愛ほど、無責任な感情はない。
生涯の誓いが一つの出来事で破られてしまう…それが愛という感情だ。
愛は人の感情を欺き、心の眼を曇らせる。(P.389)
金は物欲は満たしてはくれるが、心を満たしてはくれない。(P.462)

沙耶の異常さが常軌を逸しすぎていて、本を読みながら現実逃避。こんなこと、現実では絶対(?)に起きないから、新堂冬樹の世界観にハマってしまう…
だんだん、グロ描写も何とも思わなくなってしまってきていることに自分でも怖さを感じる:(´◦ω◦`):
沙耶の頭の良さと、美しい風貌にだけ憧れるところがある。っていうか、15歳で頭良すぎでしょ?!

0
2022年05月08日

Posted by ブクログ

新堂冬樹『血』中公文庫。

高校1年生の本庄沙耶の行く先々で起きる不審死と殺人事件を描いたハードサスペンス。汚れた血の連鎖はどこまでも続く。

読後にはイヤな感覚しか残らない。

ある日、本庄沙耶の自宅に侵入した賊により自己中心的で小狡い父親と父親の奴隷のような母親が惨殺される。独りになった沙耶は父方の祖父母に引き取られるが、沙耶は祖父母を秘密裏に殺害。さらに叔父に引き取られた沙耶だったが……

本体価格880円
★★★

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2020年02月25日

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