石井睦美のレビュー一覧
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フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」を題材にしたお話。
パイの中にフェーヴと呼ばれる陶器の置き物が入っていて、切り分けたピースのなかにフェーヴが入っているのを選んだ人は、紙でできた金の冠をかぶって王さまか王女さまになり、一年間の幸福が約束されるという1月の伝統菓子。
物語は、陶器でできたお人形のミリーが、パティシエのブランさんに「さあ、いっておいで。きみはだれをしあわせにするんだろうねえ」と言われて、どきどきしながら自分の行く先を見守るお話。
パイのなかから誰かの声を聞きながら、いろいろと想像して、ミリーが望んだところは、ベルのところ。
自分じゃ、幸せにできるかどうかはわからないけど、ただ寂しくないようにと願う気持ちでいっぱいだった。
だからベルが選んだピースが外れだったとしても、ミリーの祈りは通じたのかもしれない。
留守宅の年上の男の子がとても優しかったのも良かったね♪
ベルが両手でミリーを受け取って微笑んでいる絵は、とても優しい。
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表紙を開くと畑の麦の穂の金色が目に飛び込んでくる。
優しかったおばあちゃんが亡くなり、ひとりになったおじいちゃんのことが気になったサラ。
金曜日の夜には電話で話をするけれど、どうしても心配になったサラは、おじいちゃんのところへ行く。
おじいちゃんが畑のめんどうを見るのをいっしょに手伝いたかったけど、家でゆっくりしておいでと言われ…。
庭のすみれに気づいたサラは、おばあちゃんがテーブルに飾っていたことを思い出し、夢中になってつんでいく。
そのうちにテオドラというすみれの精が現れて、おばあちゃんが作っていたすみれのさとうづけを教えてくれる。
帰ってきたおじいちゃんは、驚きと喜びとで、いろんなことを思い出す。
とても心が温かくなるお話。
すみれの花で砂糖づけができるとは知らなかった。
自然のなかで咲くすみれの可憐な姿と匂いは、オーストリア・ウイーンのハプスブルク家の皇妃エリザベートの心を癒したとあとがきに書いてあった。
すみれのさとうづけのレシピも掲載されている。
すみれに卵白をはけで丁寧にぬり、さとうをまぶして2〜3日、乾燥させる。
すみれの表面がキラキラになれば完成!
☆すみれのキラキラ、綺麗な感じが想像できる
※オーストリアでは、主に香りの強い「ニオイスミレ」の花でつくられる。
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「世界のお菓子シリーズ」の二冊目。
クリームの地に紫の配色が素敵な絵本で、題名からは甘い香りが漂うようです。
去年の夏におばあちゃんが亡くなり、
サラは一人でくらすおじいちゃんのことがしんぱいでたまりません。
おじいちゃんの家にお泊まりにきたサラは、庭いちめんにさくすみれの花にむちゅうになって…。
サラの表情やしぐさの可愛らしいこと!
すみれの精に教わりながらつくったさとうづけはキラキラしてまるで宝石のよう。
さとうづけを一粒おとすと、グラスの中でシュワシュワと音をたて青いろにかわるソーダ水がとてもきれいです。
おじいちゃんはおばあちゃんと過ごした日々を次々と思い出して…。
ひょっとして、すみれの精はアンナおばあちゃん?これからおじいちゃんと一緒にさとうづけをつくる度、思い出の数が増えていくのでしょう!
すみれのさとうづけのつくりかたが後ろに載せてあり、オーストリアでは「ニオイスミレ」の花でつくられるそうです。
絵本を閉じると、小さなサラが買い物カゴを持ったおばあちゃんに手を引かれ、おじいちゃんの家に帰る姿を見つけてじんわりさせられました。
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ネタバレ退屈していたアリスは、チョッキを着た白ウサギを追いかけて穴の中へ。たどり着いた世界では、体が大きくなったり小さくなったり、不思議な生き物達がいたり、トランプの女王様とクローケーの競技をしたりするなど、それはそれはおかしな事ばかりが起こっていた。
以前アメリカのファンタジー作品の『オズの魔法使い』を読んだ事がありましたが、今回はイギリスのファンタジー作品が読めて嬉しいです。退屈していた時に、突然謎の白ウサギさんが現れて、穴に飛びこんだらどんどん落ちていって…。この発想がすごいと思いました。でも、これが世界名作劇場作品として放送されなかったのが残念です。こんなに世界的に有名な作品なのに、もったいないと思いました。一応、世界名作劇場作品とは別の形でアニメ化はされているのですが、再放送情報がないのも残念です。
アリスが来た世界は、頭と体がおかしくなりそうな世界だなと思いました。謎の飲み物を飲んだり、謎のケーキを食べたりした事で、体が小さくなったり、大きくなったり…。キノコをかじったら首が突然伸びてしまうし、お茶会は意味不明だし…。ついにはハートの女王様のタルトを盗んだのは誰かというへんてこ裁判まであって…。私がアリスと同じように、突然おかしな世界に来たらどんな行動をしていたのだろう…なんて考えてしまいました。
チェシャネコの話を読んで、スヌーピーがチェシャネコのマネをするというとんでもないエピソードがあったのを思い出してしまいました。『不思議の国のアリス』の読み聞かせをしたのが原因で、スヌーピーがチェシャネコのようにニヤニヤした口元だけを残すというとんでもない技を披露して…。スヌーピーは変わっていますが、私はスヌーピーの変わった所が好きです。チャーリー・ブラウンは、「どうして他の人みたいに普通の犬を飼えないんだろう」と嘆いていますが…。
話をすっかりそらしてしまいましたが、『不思議の国のアリス』は素晴らしい作品です。アリスという名前を聞いて、「かわいらしい名前だな」と思った事もあります。昔はアリスというグループがいましたが、最近ではアリスと名乗る女優さんもいるし…。
それから、ディズニー映画のアリスの存在は知っていましたが、一度も見た事はありません。いつかは見てみたいと思いました。
それに、アリスの続編の『鏡の国のアリス』の事は触れられていませんでしたが、いつかはアリスの続編も読んでみたいと思いました。 -
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「愛しいひとにさよならを言う」というタイトルがすごくよくて手にとったのだけど、揺るぎないのに静かでやさしい物語で、読んだ後なんだか背筋をすっと伸ばして歩きたくなるような気分になった。
親子だったり恋人だったり夫婦だったり
人生におけるパートナーとなる関係はいろいろあるけど
それはずっと一緒じゃなくてもよくて、むしろその時々にいろんな人と支えあってもいいんだなとか思いながら読んでいたけど、それをチチが「一緒に生きてくれたひと」と表したのがとてもよかった。
主人公である「いつか」のお母さんは、母親としては頼りなくてあぶなっかしいのだけど、自分の大事なものをちゃんと大事にすることができる人に描かれていて、それが江國香織の神様のボートに出てくる母と重なって「あーなんかわたし、この人に似ている人を知っているなぁ」とか思ったりなんかもした。
いままで石井睦美さんの本にはなぜか触れてこなかったんだけど、これを機会に何冊か読んでみようとも思う。 -
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石井睦美さんの童話ですね。
石井睦美さん(1957年、神奈川県生まれ)
児童文学作家、絵本作家、翻訳家。
絵は、高橋和枝さん(1971年、神奈川県生まれ)
絵本作家、挿し絵画家、画家。東京芸術大学教育学部美術科卒業。
『おはなし12か月』シリーズの7月ですね。
七月です。
青い空に真っ白な雲が、
ぽこぽことうかんでいます。
はなもり公園に、はなもり小学校二年一組の
なかよし三人組、りえ、みな、ゆかが
あつまりました。
公園であそぶやくそくをしていたのです。
「あついね。」
「ねえ、もっとすずしいところに行かない?」
「すずしいところって?」
「いいからいいから、ついてきて。」
「あ、もしかして、はたおり神社?」
「そう、はたおり神社だよ。」
「あの小屋はなんなの?」
「ものおきみたいだよ。」
「たんけしよう。」
「うん、わくわくしてきた。」
小屋の中はがらんとしていて、まんなかに
たったひとつ、なんだかわからないものが
おいてあるだけだったのです。
「あ、うごく。」
三人ががたがたとゆすりだしたそのときです。
「らんぼうにあつかうでない。」
という声がきこえました。
「それは、はたおりの道具じゃ。」
なんと、あらわれたのは
としをとった、おり姫さまです。
三人組と、おり姫さまのお話です。
三人組の冒険が、織姫との出逢いとなり、織姫にかけられた魔法を、三人組が協力して解くというメルヘンです。
高橋和枝さんの可愛らしいのどかな絵が、物語を飾ります。
七夕の物語を、楽しいメルヘンに仕立てあげて、心温まるお話になっていますね(=^ェ^=)