石井睦美のレビュー一覧
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ネタバレかこちゃんはバレエを習っています。何度やってもうまくいかない。先生には「うさぎみたいにはねてはねて、かろやかに」と言われるけど、難しい。帰り道、桜林で、バレエを踊っている男の子に気が付きました。なんて上手いんだろう、うさぎみたい。拍手して男の子と話すと、今晩、さくらげきじょうで『うさぎのシンデレラ』というバレエがあるから見においでよ、と誘われた。男の子も出ると言います。
家に帰ってお母さんに聞いたら、夜に出かけるなんてダメだと言われたけど、晩ご飯後に外に出てみたら、かわいいランタンを持ってリスがお迎えに来てくれました。
大きなさくらの木の下にスポットライトが当たる舞台が作られて、バレエがはじ -
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主人公の樋口まりあ、略して「ひぐま」の社会人としての成長物語、というのが恐らく主題ではあるが、食で繋がる人の温かみという伏線も楽しむことができる作品。印象としては、寧ろそちらの方が強く感じる。
変化多様な世の中において、常にいいものを追求する姿勢というのは大切なことであり、それができないと会社としての存続が危ぶまれる。しかし、だからこそ変わらないものの価値も再認識しなければならない。そのことに気付かされる。特に食べ物においては、美味しいというのは大切な要素だが、その味を楽しむことで却って昔の思い出が蘇えり、懐かしい思いに浸れるというのはもっと大切な要素だと思う。リラックスする意味でも、スト -
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大学で化学を専攻し秀才で通してきたまりあは、話ベタが災いして就活は30社から不採用。就職が決まらないまま半年が過ぎた。そんなまりあに祖母が知り合いの食料品商社を紹介してくれる。退職が決まっている社長秘書の後を継ぐことになった。小さいながら堅実な会社で有能な先輩秘書に教えられながら、お客様や社員へお昼やおやつを作る事になる。
いくら面接が苦手だったとはいえ、こんなに優秀で飲み込みの速い新人が30社から不採用なんて、おかしいだろう。世の会社の人事担当をあなどってはいないか?
秘書が会社のキッチンで料理するという設定も私は好きではない。いくらフレンドリーで良い会社だとしても。
そう思いながらも読む -
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14歳の時に父親が亡くなり、母一人の肩に自分と妹がぶら下がり生きていく事になった。初めて会社に行った母が帰ってくると息も絶え絶えで家事はままならない状態。僕は出来合いのお惣菜にご飯とお味噌汁を作った。
それから数年、大学生になった僕の日課は、毎日毎日家族にご飯を食べさせること。朝昼晩とごはんを作り続けて来た。どんな事があったって僕はご飯を作り続ける。妹につまらない男と言われたって僕の味が家族を守ってきたんだから。
ある日家に帰ると見知らぬ少女が家に居た、彼女はとても可愛らしく、素晴らしく清楚で僕の好みそのままだった。彼女の笑顔にノックアウトされてしまった。けれど彼女は妹の友達だったんだ・・・。