あらすじ
「ひぐま」こと樋口まりあは23歳。学業優秀だったにもかかわらず、人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗し、冴えない日々を過ごしていた。
そんなある日、祖母の紹介で、商社の面接を受けることに。そこは、米、粉、砂糖などを扱う、「コメヘン」という小さな食品商社だった。食品商社なら、大学で学んだ応用化学の知識を生かせるのではないかと意気込むまりあだったが、採用はよもやの社長秘書。
入社したまりあは、通常の秘書業務に加え、ときに取引相手に、ときに社長の友人に、料理をふるまうことになる――。
数々の児童文学賞を受賞した著者が贈る、心にも「おいしい」お仕事小説。
【目次】
商社コメヘン
引き継ぎのお好み焼き
苦しまぎれのTKG
愛しのオムライス
つめたいおにぎり
ふるさとの鬼まんじゅう
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
誰かが私の隠れた資質を顔見ただけで見抜いて、
隠れた資質を活かせる環境を与えてくれて、
ほんのちょっぴり試練など軽めに振りかけて、
成長した実感と共に明るい毎日を送れる様になるといいのに。と半世紀以上生きてるくせに思う。
チャンスは自分で取りに行けよ。
現実を見ると気分がくさくさするから、
こういう明るいお話はすごく好き。
続編も読もうと思う。
Posted by ブクログ
食事は食べるだけじゃなくて、思い出も詰まっていることがわかりました!
樋口さんは愛嬌がいいわけではないので、何回も面接に落ちていた。
そんなある日、親戚の勧めで社長の秘書になることに。
秘書なのになぜか料理など作ることになり手間取っていたが、色んな人に支え合いながら乗り越えていく。
とても心暖まる本なので読んでみてください!
Posted by ブクログ
鬼まんじゅうが食べたいわ。
インパクトはあまりないけど、登場人物がみんななんとなく素敵でほんわりする小説。
ひぐまちゃんがいい味だしてる。
食がメインだけどその食も素朴で、でも美味しそうで食べたくなる。
続刊はないのかしら。
Posted by ブクログ
就職活動に失敗した樋口まりあは祖母の紹介で食品商社コメヘンに就職。この時代の会社とは思えないアットホームな会社で、新人歓迎会に会社みんなでお好み焼き。社長のお客様にお昼を出したりもする。料理がキーのお話なのに食事場面も味についてもあっさりな説明しかない。
Posted by ブクログ
人見知りが原因で就活を失敗したまま大学を卒業した、樋口まりあ(通称「ひぐま」)は、祖母の紹介で面接を受けた会社に採用されるが、人見知りなのになんと配属は秘書課!
小さな会社だから、社長の夢や気配りが、直接従業員に届く。
そんな温かい会社の中で、自分でも思いがけない一面を発見して成長していくまりあの物語。
登場する、取引先のお客さんたちと社長のエピソードや、会話が深い。
思い出をとても大切にする作品。
「人間は記憶でできている」
本当にそうですね。
食べたものは「肉体」という容れ物を作り、体験したことや考えたことは「魂」として中に入る。
人の出来上がりです。
『商社コメヘン』
社長が米田だから、会社の名前は「コメヘン」
『引き継ぎのお好み焼き』
前任者の吉沢ゆかりがとても良いキャラで!
一ヶ月の引継ぎ期間が過ぎると、もう退場?と寂しくなってしまった。
『苦しまぎれのTKG』
しかし、ゆかりはそう簡単には退場しませんでした。
なんというかもう、「黒幕」?
和菓子屋の岡本さんは、羽二重餅の材料を変えようか迷っているが…
『愛しのオムライス』
北川さんは、米田社長の大手商社時代の同期。
出世頭の米田の退職にとても驚いたと言う。
オムライスが好きだけど、奥さんにリクエストできない理由とは…
『つめたいおにぎり』
後ろ向きな気持ちじゃない、人を笑顔にすると決めた、と言われてもやはり、つめたいおにぎりは悲しい。
人は生きていれば悔いの一つや二つはあるのかもしれない。
『ふるさとの鬼まんじゅう』
鬼まんじゅうは作る人の数だけある!
イケメンシェフの作る鬼まんじゅうとは?!
祖母への恩返しの食事もプレゼントできた。
Posted by ブクログ
成績優秀だが、緊張する性格で、就職に失敗したまりあは、祖母の知人の会社にお世話になることに。
そこは、食品を扱う会社。配属先は社長秘書。
贅沢は言ってられないと秘書の仕事に奮闘しますが、お客様にお食事を出さなければいけない時があり、緊張してしまうまりあには荷が重い仕事。
それでも、会社のメンバーに助けられながら、成長していきます。
大きな事件も起こらず、主人公が成長していく物語。
疲れているときに読むと、ほっこり優しい気持ちになる本。
Posted by ブクログ
厳しい職場の同僚や仕事での大きなミス…そんな出来事など何もなく、人間関係に恵まれた主人公だった。
最後まで安心しながら読むことができた一冊。
Posted by ブクログ
主人公よりも周りの面々が印象に残る(悪くない)
変わった料理ではなく馴染み深い料理が出てくるので『私の思い出のあの時のあの料理』の匂いや見た目、味、一緒に食べた人、作ってくれた人も浮かんでくる。
かるいものから ちょっと鼻の奥がツンとするような感じのお話もある。
1話のボリュームもちょうどよく お昼休みに読むにはピッタリの本だった。
Posted by ブクログ
全体的にほのぼのしていて、ストーリーはちょっと物足りないけど気軽に読める点がとても良かった。食べ物に関連したお話ばかりなので、興味も持ちやすい。最後はこれで終わり?と思ったら、続編があるのですね。
Posted by ブクログ
食品商社での秘書として採用された主人公が、会社のキッチンで料理を作りお客様に振る舞うという話。
美味しいものや気遣いで人を幸せにしたいという気持ちは共感したけれど、前任の秘書の吉沢さんの優秀ぶりや主人公の頑張りが、読んでいただけなのに少ししんどく感じた。
Posted by ブクログ
人見知りが原因で就職に失敗した樋口まりあ。祖母の紹介で食品商社で秘書をすることになる。
アットホームで小さな会社ならではという感じ♪
実際の秘書業務ははるかに大変だと思いますが、こういう社長と社員の垣根が低い会社は働きやすそう。
業務内容も聞かずに入社決めるとか突っ込みどころはありましたが、軽快にサクッと楽しい気持ちで読めちゃいました。
“変わらない味” “思い出の味”の温かさを感じました。
どれも優しい読み心地の1冊♪
Posted by ブクログ
樋口まりあだからニックネームはひぐま。。これ大丈夫なだけでも明るいいい子なんじゃないかな。就活に疲れきって自己評価が低くなってるけど、社長や吉沢さんはちゃんと彼女の努力できる才能を見抜いていたんですね。続編も楽しみです。
Posted by ブクログ
読んでいておもしろいだけではなく、読み終わって幸せな気持ちになれる。
でも石井睦美マイブーム状態の今、ずっと読んできた中では、
う~ん、どうなんだろう、いいのかな、これでという感じ。
読んでいて、ヒリヒリする気持ちや葛藤もないうえ
出てくる人がみんな優しく、いい人ばかり。
みんないろいろなものを抱えているんだよね・・・見えないだけで、
ということをを、ものすごくオブラートにくるんで、
わかりやすく伝えてくれたのかな・・・と思うことにして、
シリーズ2巻目に挑戦するつもり。
Posted by ブクログ
主人公の樋口まりあ、略して「ひぐま」の社会人としての成長物語、というのが恐らく主題ではあるが、食で繋がる人の温かみという伏線も楽しむことができる作品。印象としては、寧ろそちらの方が強く感じる。
変化多様な世の中において、常にいいものを追求する姿勢というのは大切なことであり、それができないと会社としての存続が危ぶまれる。しかし、だからこそ変わらないものの価値も再認識しなければならない。そのことに気付かされる。特に食べ物においては、美味しいというのは大切な要素だが、その味を楽しむことで却って昔の思い出が蘇えり、懐かしい思いに浸れるというのはもっと大切な要素だと思う。リラックスする意味でも、ストレス多い日常と戦う意味でも。
Posted by ブクログ
「ひぐま」こと樋口まりあは、就活をことごとく失敗した
23歳。ある日、祖母の紹介で食品商社の面接を受ける。
大学で学んだ応用化学を生かせると意気込むまりあ
だったが、採用はよもやの社長秘書で…。
Posted by ブクログ
大学で化学を専攻し秀才で通してきたまりあは、話ベタが災いして就活は30社から不採用。就職が決まらないまま半年が過ぎた。そんなまりあに祖母が知り合いの食料品商社を紹介してくれる。退職が決まっている社長秘書の後を継ぐことになった。小さいながら堅実な会社で有能な先輩秘書に教えられながら、お客様や社員へお昼やおやつを作る事になる。
いくら面接が苦手だったとはいえ、こんなに優秀で飲み込みの速い新人が30社から不採用なんて、おかしいだろう。世の会社の人事担当をあなどってはいないか?
秘書が会社のキッチンで料理するという設定も私は好きではない。いくらフレンドリーで良い会社だとしても。
そう思いながらも読むので、楽しめなかった。