石井睦美のレビュー一覧
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「ひぐまのキッチン」シリーズ第3弾。
“ひぐま”とは、樋口まりあの愛称。
まりあが「コメヘン」に入社して二年目になった。
前回は、コメヘンの40周年記念の『食フェス』で締めくくられた。
まりあは企画会議のリーダーを任され、大任をやり遂げて“大団円”で終了!な雰囲気だったが、そこで終わりでは無かった。
今作は、「慣れてきた頃が一番危ない」と言われる時期だろうか?
まりあの料理の腕が格段に上がってきたということは周囲の認めるところ。
でも、本人は相変わらず自信が持てない。
それが故なのか、お客様にごはんをお出しするなら「なるべく簡単な料理で済ませたい」と考えるところが、なんだか手を抜きたがって -
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「ひぐまのキッチン」シリーズ第二弾。
“ひぐま”とは、樋口まりあの愛称。
いきなり、お馴染みのゆかりへのSOSで始まるが、だんだん、まりあが自分で考えて仕事を進めるエピソードも増えてくる。
社内の人間関係でも、お昼のランチ仲間の恋バナに付き合うゆとりも生まれ、しかしまだまだ男女の機微にはうといまりあである。
そんな中、粉物を扱う会社なら避けては通れない事件が・・・!
今の教育現場が抱える、あだ名、食物アレルギーなどの事情も描かれる。
主人公の樋口まりあが“ひぐま”と呼ばれることへの、何らかの説明も含むのかもしれない。
まりあが勤務する「コメヘン」の社長・米田の人柄の良さを始めとするスペッ -
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人見知りが原因で就活を失敗したまま大学を卒業した、樋口まりあ(通称「ひぐま」)は、祖母の紹介で面接を受けた会社に採用されるが、人見知りなのになんと配属は秘書課!
小さな会社だから、社長の夢や気配りが、直接従業員に届く。
そんな温かい会社の中で、自分でも思いがけない一面を発見して成長していくまりあの物語。
登場する、取引先のお客さんたちと社長のエピソードや、会話が深い。
思い出をとても大切にする作品。
「人間は記憶でできている」
本当にそうですね。
食べたものは「肉体」という容れ物を作り、体験したことや考えたことは「魂」として中に入る。
人の出来上がりです。
『商社コメヘン』
社長が米田 -
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入社9ヶ月目の、ひぐまこと樋口まりあ。
前作よりも人とのつながりが見えてきて、だんだん楽しめるようになってきました。
料理の腕も上がっているようだけれど、その過程が見えてこないのが残念。失敗したところも描いていれば、説得力があったのに。ひぐまちゃんは不思議な力を持っている、という言葉を社長さんに言わせたのはとても残念。ひぐまの努力がますます見えてこない。
それでも前回よりもずっと楽しめたのは、私も「コメヘン」の会社に馴染んできたからかな。社員の個性が出てきて、来客のエピソードも良かったから。
最後の「から揚げの秘密」は、これまでの総決算みたいに展開して、とても楽しめました。
・・・と思ってい -
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ネタバレ思っていたのと全然違うストーリー展開の本。何か勝手にいい話系の本だと思って読み始めたのでちょっとびっくり。
日本の方が書かれたの?と表紙を見返してしまいました。
内容はファンタジー、展開はシュール。
まず表紙の女の子が寝袋風の物にくるまれてどうも雪原のど真ん中で寝てるらしい、という状況が大変気になります。
でもタイトルが「星のひとみ」だし、雪原でキャンプして満天の星空を眺めてきれいだったというような話を想像してしまいました。女の子の目の色が独特…と思っていたらまさしく「星のひとみ」の話だった!
絵が素敵ですね。ちょっと怖い話なのだけれども何だか何度も読み返したくなる不思議な魅力のあるお話で