信田さよ子のレビュー一覧

  • 家族と国家は共謀する サバイバルからレジスタンスへ

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    自分が受けた暴力を自分より弱い者に行うことを「抑圧委譲」という。その対極にあるのが「レジスタンス」で、被害者は自分の被害を自覚し、抵抗することで回復し始める。しかしそのプロセスは長く険しい。DVも戦争も、家族と国家という規模の異なる場で行われているが、同じ構造をもつという。永年、臨床心理士として家族の問題に携わってきた著者の、情報密度の濃さに圧倒される。

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    2021年03月24日
  • 明日、学校へ行きたくない 言葉にならない思いを抱える君へ

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    ホッとする。大人がこの本の著者たちのように考えるのが当たり前の社会になってほしい。特定の考えを押し付けない、学びの方法や場所を限定しない、制限しないことで、悩んでいる子どもが一人でも楽になればいい。対談形式で読みやすく、コラムも脳科学、支援者、当事者の観点から書かれていて、視点が広がる。

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    2021年02月26日
  • 逃げたい娘 諦めない母

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    「毒親」「毒母」という言葉がよく聞かれるこの頃なので、親子関係とくに母子関係に悩んでいる人は多いのだろうとはわかっていた。

    「何かが上手くいったあとには必ず落とし穴が待っているような気がする」と物語の主人公が言うように、私も手放しで褒められることに居心地の悪さを感じてしまう。
    これは子どもの頃に褒められた経験が少ない、もしくは叱られたり貶されたりした経験の方が多いことが要因かもしれない。
    褒められて居心地悪そうな私に「じゃあ、どういう状況になれば素直に自信を持てるのか?」と聞かれた時に答えた言葉を主人公が作中でも言っている。
    「上には上がいる。日本一にでもならない限り」安心して満足は出来ない

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    2021年02月25日
  • 逃げたい娘 諦めない母

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    目から鱗。
    程度の差はあると思うけど、母娘関係に少しでも悩んだことがある人に是非ともおすすめです。

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    2020年07月28日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    上野千鶴子、信田さよ子、北原みのりの3人が語り合う。
    3人の座談会?がとても面白くて一気読みでした。
    三人三様の視点から色々なものが見えた気がします。

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    2019年11月25日
  • 家族収容所

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    愛する人と結婚して幸せな家庭を築くために日々を過ごす妻は多いが、結婚後もそう思い続ける夫は必ずしも多くなさそうだ。家庭に入り、経済的にも社会的にも不利な立場に置かれがちな妻の苦しみを、著者が熱く代弁する。たくさんの発見がある一冊。

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    2019年03月11日
  • 母・娘・祖母が共存するために

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    母・娘・祖母が共存するために。信田さよこ先生の著書。以前、信田さよこ先生の「母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き」を読んだことがあって、思うところも多かった。母・娘・祖母という関係は時として不健全で異常な共依存関係になりがち。それが不幸をもたらすこともある。不健全で異常な共依存関係ではなく、健全で爽やかに共存するためのヒントが示されている良書だと思います。

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    2018年01月28日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    上野千鶴子先生、信田さよ子先生、北原みのり先生が、女性たちが起こした殺人事件を語っている。上野千鶴子先生、信田さよ子先生、北原みのり先生は3人とも話がお上手で思白い。わかるわかるとうなずことばかり。

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    2017年11月23日
  • アディクション臨床入門 家族支援は終わらない

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    信田さよ子って精神科医のこと嫌いなのかなとなんとなく思ってたけど、理由がちょっとわかったかも。臨床心理士と精神科医ってもうちょっとおんなじようなものだと思ってたけど、立場がこんなに違うんだな。

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    2017年02月11日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    いやぁ~面白い!久々に一気読み。
    やっぱ上野千鶴子好きだぁ~。
    そして北原さんにちょっと嫉妬。
    いいなぁ~。直にこんな突っ込んだ話が出来て。
    でも、その為には性に突っ込んだ生き方をしなきゃなんないのね。
    私みたいに性がダメな人は上野さんが好きだけど出会えないのだ。

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    2016年09月21日
  • 母からの解放 娘たちの声は届くか

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    ネタバレ

    P141
    母親は追い込まれ徹底的に批判され自分が変わらなければ娘は死んでしまう、もしくは自分が殺される、家庭が崩壊するという恐怖を味わうことなくしては変わらない。娘が社会的に適応しそこそこ普通に生きていれば、母親は自分が原因かもと考えない。

    死にゆく母親に今までのことを洗いざらい話して、謝ってくださいと言い、母親が本当にごめんなさいと言ったのを聞いた後、母親を見送った、これでちゃんと弔うことができる。そんなエピソードを読み、自分自身のことを思った。
    話しても謝ってもらえなかった、それどころか覚えていなかった。

    P151
    疑問符をつける5個のタイミング
    最初は小学校高学年から始まる思春期

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    2018年07月26日
  • 傷つく人、傷つける人

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    ネタバレ

    気づきがたくさんあって面白かった。付箋を貼って何度も読み返した。
    ・よい人間関係を築くコツは、自分を否定しない友人、仲間をどれくらいたくさん作るかがわかれ道。
    ・いじめについて、卑屈になったら相手の思うツボなので、余計取り込まれる。どんなに怖くても、頑張って堂々としているキャラを演じる。
    ・自己評価が低いと言う訴えは、誰がこんな私を褒めて肯定してほしい、受け止めてほしい、と切望しているということ。
    ・傷つけた人が全部悪いと考えること。

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    2016年05月21日
  • ふりまわされない

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    この本に出てくる7つの物語全て、自分に思い当たる部分がありました。
    落ち込んだり、悩んだりした時に、また読みたいなと思います。

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    2016年01月08日
  • 結婚帝国

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    結婚というのは「ロマンスの果ての天国」ではなく、
    単なる「生活基盤構築のための制度」なのだなと。結婚に対する私の実感を、うまく言葉にしてくれた本。結婚生活の中にときめきはほぼないけれど、一人の生活では得られなかった安定感・安心感・家庭としての経済力が確かにある。これでよいのだなと。

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    2015年01月22日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    著者が「対談を終えて」のコメントにも書いたように、萩尾望都さんのプライヴェートなお話が聞けてよかった。就活の学生さん、本当の「貴重なお話」っていうのは、こういう話のことなんですよーーだそうですw
    まあ皆さん酷い母親をお持ちで。私も機能不全家庭で育ちましたが、大して珍しい事ではなかったんだなと。また母親と距離を置きたいと思う事に罪悪感を感じなくてもよかったんだと今更ながら納得しました。水無田さんのように理路整然と考えていれば、もっと早くに楽になれたのかなと思いました。
    母性は存在しない、精神分析的には男性は身体を持っていない、にはビックリ。

    p152
    信田 だからあんなメタボな身体でも平気でさ

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    2014年06月10日
  • 傷つく人、傷つける人

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    他の作品より、冷静になった気がします。先生の本の中では一番好きかも。この内容を多くの人が理解する世の中だといいなぁ。きっと、傷つく人は減るはず。

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    2014年04月19日
  • 母と娘はなぜこじれるのか

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    ネタバレ

    水無田先生以外の方の本は読んでいたのでより深く理解できた。「母がしんどい」「さよなら、お母さん」「母は娘の人生を支配する」など事前に読んでおかれるといいかもです。
    今まで対談形式の本は面白いと思ったことがなかったけど、これは最後まで飽きることなく読めた。
    特に水無田先生ところがググッと来る。明治30年以降の急速な変化の中で、良妻賢母とロリコン言説と少女趣味と、家父長制の強化と幼児虐待と言うのは、同時期に発生している云々

    あぁ、それ以前に帰りたい(笑)

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    2014年04月09日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    思わず、女性専用車輌に乗ってしまった時と同様の戦慄は、終始拭えなかった。当たり前か。

    NPO法人ウィメンズアクションネットワークと出版社主催の鼎談書籍化。

    自分ではない何かになろうとして、婚活サイトを利用し死刑に至った木嶋佳苗から、97年に殺人事件の被害者となった東電勤務の女性、その他にも元オウム信者同士で逃亡生活を続けた斎藤明美、2006年に報道されたセレブ妻殺人事件の三橋歌織などを題材に、毒婦を生む背景に切り込む一冊。

    上野先生が終始、韓流ではない事をアピールし続けるのに笑った。

    あとがきで触れられる壇蜜の「はい。日本の矛盾が生んだ空っぽのただの32歳、それが壇蜜です。」には、それ

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    2014年01月07日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    ネタバレ

    かなりおもしろい。というか気持ちいい。女たちの目線で世の中を見ること。言葉を獲得していくといことが真実の見え方にどれだけ影響するかを思い知った気がする一冊。思考停止していたのかもしれない。マスメディアが流す一元的価値観に自縄自縛に陥っていた自分の後頭部を思いっきり金槌で殴られた気がする。メディアが男社会であるという意識もなかった。男の股間のケアを要求する社会に逆手にとって現れた「毒婦」たち。毒婦は自分であるという目線。「言葉を持って女目線で現実をちゃんと暴きだすことが必要。(上野)」上野千鶴子の歯切れの良さ、好き嫌いハッキリわかれそうな人だけに、好きだと思った。

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    2013年11月24日
  • 毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ

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    この三人にかかれば怖いものナシかも
    殺人事件にかかわる女たち
    東電OL事件や木嶋佳苗以外は貧困が背景にあり、また虐待された生育歴もあちこちに伺える

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    2013年11月16日