信田さよ子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アジールとしてのカウンセリング
愛情はぐくみ思いやり温かさと共に語られて来た家族の関係を一切消去し、代わりに、
支配、力、被害加害、戦略、駆け引き、作戦といった言葉を登場させる、いわば、心理学から政治学へのパラダイム転換。家族はこのように政治的に解釈されることで変革の可能性、起動点が見えてくる。
137.138ページ。
世界観が、ガラリと変わるところ。
具体的には、私を主語に、私を語る、他人行儀な話し方を家族にすることで、境界をつくる!
もし大きな問題を抱えて停滞萎縮している方がいたら、まるで福音のようなことばであり実践できる道ではないだろうか。
信田さよこ先生節で、その世代であればこその、
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Posted by ブクログ
すごくわかりやすくて興味深く読んだ。
苦しんでいる人たちが自身の状況に気づくきっかけになればいいと思う。
今のこの関係、苦しいな、と思ったらぜひ。
山田詠美の『風味絶佳』、映画『嫌われ松子の一生』、映画『ジョゼと虎と魚たち』、社会現象になった韓ドラ『冬のソナタ』などの、エンターテイメントを例にとっている章もある。
『風味絶佳』は恐ろしいと思った。幽霊やお化けなんかより身近で、”いつのまにかそうなっている”のが、怖い。
『ジョゼと虎と魚たち』は好きな映画で、二十代で観た当時は「恒夫ひでー」と、思ってたのだが、“共依存”というキーワードでこの映画を観ると、なるほど、そうかと思える結末。
思えば「恒 -
購入済み
母の死をきっかけに読みました
苦手意識があり長らく距離を置いてきた母親の死をきっかけに読みました。
虐待を受けたわけではなく、それなりに母からの愛情を感じるし、大人になるまでお金に困ることなく育ててくれてたのだから母に冷たくしては親不孝だ…でも私の気持ちとしては、一緒の空間には居たくない。これまでこういったレビューは書いたことがありませんでしたが、思わずレビュー投稿したくなるほど、同じような葛藤を抱える方に是非読んでもらいたい良書です。 -
Posted by ブクログ
あの事件を起こしたのが、自分と同じ年の人だったと知ったとき、すごくショックで、気持ちがまとまらないまま書店でこの本を手にとってフラフラとレジへ。
著者がカウンセリングを通じて向き合った膨大な事例から、家庭における暴力の存在とそれを取り巻く国家の意図を鋭く問い、被害者支援と加害者更生に必要な新しい考え方を示した一冊。
虐待の事例は読み進めるのがつらくて、ときどき本をおいて深呼吸する必要があったけれど、著者の考え抜かれた言葉選びと文章を、できる限り読みこぼしたくなくて、一文一文をかみしめながら読む。
国家によって生じた戦争神経症も、家族の中の暴力も、長い間ないものとされてきた点で相似形を描いて -