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「すべて自分が悪い」というふうに自分の存在を否定することで、世界の合理性を獲得する。この感覚を、自責感といいます。臨床心理学では、自責の問題はほとんど扱われてきませんでした。この本では当事者の言葉を辞書として、自責感だけでなく、母と娘、共依存、育児といったものにまつわる問題を考えていきます。講座の語り口を活かした、やさしい一冊です。
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Posted by ブクログ
自分の中の錆びて詰まっていた管が通った感覚だった。自責感、罪悪感、愛着、自立、対等など子供と親の関係だけでなく、上司&部下の関係などにも当てはまりそうで、時折読み返したいと思った。 自己肯定感の低さに苛まれていたが、自分にしかフォーカスせず、できない自分を責めることに帰結するしかない。自分を責めてし...続きを読むまう時、必要なのは他者(自分を助けてくれる人だけでなく、自分に似た経験をした人)である、というあとがきに、これまでの同様の書とは違う読後感を覚えた。
スコーン、ズバズバ! とインストールされることが多い本だった。 著者の独自の観点が強い気はするが、カウンセリングは医療でないこと、その意味も含めて語っており流石の第一人者という印象。 今の時代、何かと個人が自分を評価する際の指標になる自己肯定感とか、関係して親子(特に母子)関係のこととかも触れる...続きを読むわけだが、アプローチと結論づけが気持ちいいくらい気味がいい。 これくらいの立ち位置で社会を見ていたら無敵だろうな、と感じる。
お母さんが不幸であることほど子供が苦しいことはない。 本当にそうだと思う。 ある時期まで、お母さんの幸せが私の幸せと思って生きていた。苦しいけどお母さんが喜ぶなら、お母さんの助けになるなら、と。 私なんかよりお母さんの方が苦しいから、と思って生きていた。 最終的に限界を越えてしまい、今は自分と向き合...続きを読むうようになった。 今子供がいるから、子供には同じ思いさせないように私が連鎖を止めたいと思った。
なぜ自分を責めてしまうのか、「私のせいだ」「私なんて生まれてこなければ」と感じてしまうのか、を親子(特に母と娘)の共依存的な関係性にスポットを当てて紐解いている。 著者がセミナーで話した内容をベースとしているため、心理学やカウンセリングに知見がなくてもさらさら読みやすかった。 最近話題のAC(アダ...続きを読むルトチルドレン)とは、著者の定義では「現在の生きづらさが親との関係に起因すると認めたひと」としている。 そしてACの母親、毒親と言われる母親はDVの加害者と似ているところがある。「自分はこれだけ苦労している」「あなたのためを思って」と相手を非難するところだそう。これにはなるほど!と思わず唸った。 ここからは個人的な話になる。 今思えば、子どもの頃私と母も共依存的だった。 母はとてもしっかり者で、世間をなにも知らない私の指針となる人だった。というこの自己評価も、考えてみると母に小さい頃からよく「あんたは頼りないなぁ」と言われたことによる刷り込みから生まれた気がする。とにかくなにをするにも、母に相談して決めていた。 そして母は父の愚痴を子どもにこぼす人だった。父の不甲斐なさのせいでいかに自分が大変な思いをしているか、ということを私は小学生のときからよく聞かされていた。 私が20歳のとき、母は病気で亡くなった。とても悲しくて直後は心身に不調を来したし、今でももっと長生きしてほしかったと感じる。それでも、亡くなったとき肩の荷が下りた感覚があった。あぁようやく解放されたと。 ずっと、なぜそんなことを感じたのだろうと考えていた。しかし本書を読んで初めて、私たちは共依存的だったからかもしれないと気づいた。 私は母の言葉の影響もあって自己評価が低く、いつも母に頼っていた一方で、父への愚痴を聞くという役割をいつのまにか背負わされていた。それを父に相談できるわけもなく、今思えばとても閉鎖的な環境だった。 きっと私はどこかで母に支配されているような感覚を持っていて、母の死によってそれが解かれたことで自由になったと感じたのかもしれない。 子どもはみな親に多少なりとも支配されている。経済的にも、親に依存しなければ生きていけないし、それは当たり前のことだ。 けれど私は母に支配されていること、そして自分が母をケアする役割になっていることに無自覚だった。その怖さは感じる。母が生きていたら、大人になった今も共依存的な関係だっただろう。 今は私が母の立場になった。娘には夫の愚痴を垂れ流さないように、そして自己犠牲の気持ちで母親業をやって、娘が頼んでもいないことを「あなたのために」と押し付けないように気を付けたい。 これまでの経験を振り返っても、子どもや社会的弱者に向けて「あなたのために」と行動することは確かに気持ちがいい。自分が役に立っている実感があると、胸を張って生きていていいんだと自分を認められるから。 だけど自分の感情や欲望をおざなりにしてまで、「あなたのために」を続けていると自己犠牲になってくる。そして「あなたのためにやっているんだから」と押し付けのような形になって、それに応えること、従うことを相手に求めてしまう。 子育てはその塩梅がむずかしい… 自己犠牲にならないためには子どもに全ての時間を捧げる必要はなくて、親は親のやりたいことをやる、子どもに求められたときにしっかり対応できるようにしておく、ということが肝要かもしれない。 あとは著者も言うように、子どもに見えないところで夫や友人と愚痴を言い合ったりできると精神的に安定しやすいと思う。
自分自身がクヨクヨする性格のため、購入しました。筆者の明快な主張に心が洗われた気持ちになりました。 親が子どもに「(交通機関などで)そんなことをするとまわりの迷惑でしょ」と言っているのを聞くと筆者は呆然とするようです。「静かにしなさい」だけではいけないのかと思っているようです。その理由は、筆者の信念...続きを読むでもありますが「人は人に迷惑をかけずに生きることはできないと思っている」からということでした。(153P)確かにそうです。人は人に迷惑を掛ける存在です。そうだからこそ、人に迷惑を掛けられた時もお互い様という精神で乗り切れる(成り立っている)のではないかと思っています。 グループカウンセリングで上岡陽江さんという薬物アルコール依存症・摂食障害の回復者の方がいて、その方の言葉に「この世でもっとも悲惨でもっとも残酷な話が、仲間の希望になる」という言葉があり、筆者はその言葉に尽きると思ったようです。(208P)ミーティングで自分の経験を話すと、聞いてる人の希望になる。これがグループの最大の意味じゃないかと思う。「話したことが否定されないこと、コメントされないこと、評価されないこと、比較されないこと。これが、本当に大きい」と筆者は言います。 この本は自分をクヨクヨと責めてしまう方が読めば気持ちがスッキリすると思いますので、お薦めします。最後になりますが、この本の筆者と素晴らしい本を出版してくれた筑摩書房さんに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
何が私たちを苦しめるのか── ・罪悪感や自責感でつらい ・親子関係に悩んでいる そんな人に、生きるヒントをくれる一冊。 公開セミナーを書籍化した本で、信田さんが目の前で語っているような感覚。とても読みやすかった。 「共依存の支配関係」「すべて自分が悪いというふうに自分の存在を否定することで世界の合...続きを読む理性を獲得する」、など新たな知見を得た。 この本を読んだからといって悩みがすぐに解決するわけではないと思うが、一歩踏み出す手掛かりを得ることができると思う。
とんでもなく読みやすくて面白かった。自己肯定感に対して新視点を得た感じ。家族って難しいな。親になったのでもっと学びたい。この方の他の本も読みたい。
なぜ人は自責思考に陥るのか。その根幹は、自分が悪いと思い込むことで世界を理解しようとする心にある、と著者はいう。 たとえば、虐待される子どもやDVに遭う嫁や旦那が相手を庇うのはなぜか。それは文脈のない攻撃に耐えられないからだ。どうにか理屈をつけなければ、自分を保てない。これは、親と子の関係にも言え...続きを読むるという。 親子というのは、一筋縄ではいかない。昨今では毒親や親ガチャという言葉があるが(この言葉自体ですべてを括るのは私は他者依存すぎるから好きではない)、子は親を許すべきであり、自立して親孝行するのが立派だと言われる一方で、親は子を守るべきであるという世間の"常識"に私たちは、生まれた時から雁字搦めにされている。 つまり、生まれた時から私たちは、自責思考を持つように社会に育てられてきたのだ。 今の時代は、他責思考を勧める投稿がSNSで散見されて、それはそれでどうかと思うが、関係性に囚われて固定された視野から世界を眺めるのではなく、他者との距離はそこそこに世界と自分とのバランスをとっていけたらいいんじゃないだろうか。 ま、それが一番難しいんだけどね。愛というものは尊いけど、それ故に関係性を複雑にするもの。
自己肯定感という言葉自体を忌み嫌う作者。確かに自己肯定感という言葉に縛られて自分を自分で上げようとするドツボに嵌まって苦しむ人はいると思う。これは目から鱗だった。
親になったので、どうしたら自分の子が健やかにのびのびと育っていけるかなーと思い、参考にしたくて買いました。ケアすることの危うさなんて考えたことがなかったので驚いた。ケアと支配は表裏一体。子どもに対して支配的な言動を無意識のうちにとっていないか気をつけなければと思った。特に「あなたのために」「あなたの...続きを読むためを思って」は要注意、今のところ言ったことはないけどこれからも言わないように気をつけよう。 子は責任ゼロで我が家に生まれてきてくれたのだ、わたしは幸せでいる(または幸せなふりをする)ことで、親としての義務を全うしたいと思った! もっと理解を深めたいので他の本も読んでみたい。
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