小林快次のレビュー一覧
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大学院を修了してから丸一年が経過したが、どうしても自然科学から完全に離れることはできない。化石採取は私が人生でやってみたいことの一つ。小林先生の本を読んでいると、研究者の楽しさがありありと伝わってくる。もちろんしんどい時間の方が多いのかもしれないが、サンプリングや頭の中でシナリオが組み上がっていくときのわくわくは、たった3年ほどしかなかった私の研究人生の中でも少なからずあり、私の生き甲斐となっていた。好きだけではやっていけない職業だと思うが、好きじゃないとやっていけない職業だと思う。大学時代、彼の講義を一度だけ受けたことがあったが、もっと講義を取ればよかったと後悔している。彼の書籍や論文をもっと読んでみたいと思った。
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小3の息子が大の恐竜好きで、将来は恐竜博士になりたいと言っています。
そんな息子が大尊敬している、恐竜界のレジェンド、小林快次博士の自伝。息子が喜ぶと思い、予約購入したけど、ふりがながなく、残念ながら小学3年生にはひとりで読めませんでした。
そこで、まずは私が読んでみました。
びっくりするくらい、面白かったです。
普段、エッセイとか、ほとんど読まないけど、一気読みしました。
その中で、とても印象に残った一文。
自信とは、持とうと思って持てるものではない。やるべきことを徹底的にやった先に、自然と「湧いてくる」ものなのだ。
その言葉どおり、小林博士の情熱、努力はとても素晴らしいものでした。
人間性もとても素晴らしいです。私も、小林博士の大ファンになりました。
これから、毎日少しずつ、息子に読み聞かせていこうと思います。 -
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理論物理学、微生物学、幹細胞発生学、宇宙物理化学、生命流体力学、地質学・岩石学、火山学、古脊椎動物学、代数幾何学、ニュートリノ天文学など、様々な分野の19名の理系研究者が「偏愛論文」について語るアンソロジー。
自分は文系で、理系の学問についてはあまり縁がない中、いろんな研究分野のユニークな論文のエッセンスが知れてとても興味深かった。また、研究というものの面白さを改めて感じた。
中でも、川上和人「そういえば、最近ケンケンしてないな」、仲野徹「衝撃と痛恨の秘話 幹細胞の可塑性とは何だったのか」、西本昌司「スカスカ・グサグサの岩石」、小林快次「羽を生やした恐竜」、小林武彦「私の愛する論文たち 老化は突然やってくる!?」が面白く、印象に残った。
ぜひ文系の学問についても、同じような企画をしてほしいなと思った。 -
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勉強が足らず理解出来ないところもあったけれども、とても面白く、また魅力的な着眼点に満ちたアンソロジーだと思う。
博士たちが愛してやまない論文を紹介している。
実にシンプルである。
しかし、博士たちが愛しているだけあって、その多様さは目を見張るものがある。
博士たちは論文を愛している。博士いわく……
その論文は美しい。
その論文は執筆した科学者の野心と信念が詰まっている。
その論文はこの分野においてすばらしく重要だった。
その論文は卓越した面白い他にない着眼点でもって作成された。
その論文は結果的には誤謬であったが、この論文があったからこそ反証的に研究が進み発展した。
その論文はいまは亡き仲間が遺したもので今も活きている。
その論文は自分の根幹を成すものだ。
その論文は科学者である自分を産み出し、おそらくは未来にも自分のような科学者を産み出す。
その論文は自分を含めた多くの科学者たちを結びつけている。
その論文は大きな転換期に発表され、特異点として今後も残る。
博士たちが愛する論文は、門外漢である私には容易に理解出来るものではない。しかし、素晴らしい厚みと重みを持って人類の叡智を支えているのだと思った。 -
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今までありそうで(あったかもしれないが)見つけられていなかったテーマ。いろんな分野の先頭を走る研究者が各々愛する論文を語るという、極めて興味深く面白かった本。各々の研究テーマが違うのはもちろん、各々の研究者の感性や語り口がそれぞれ全く違っていたのも面白かった。一般向けに少し噛み砕いてくれている人もいれば、専門用語もりもりで愛が溢れている人もいた。どちらも素晴らしいと思う。いわゆるオタク文化にも通ずるところがあると感じた。専門家から見た「私見を含んだ」サイエンス的エッセイは非常に面白かった。
大学時代を振り返ると、論文を読むのは嫌いではなかったし、面白かったがやはりどこかタスクの一つになっていて心の底から楽しんで読めていなかったと思った。川上先生の章の基礎研究のあり方は非常に共感できた。面白いを追求し、誰かの心を踊らせるようなものを世に出せている時点で価値はあると思う。森林分野以外にも、他分野のインパクトのある論文を読んでみたい。ぜひ続編を出してほしい。さらに言えば年に一回でもいいから定期刊行してほしい。 -
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NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」から10年。あの時は新進気鋭の研究者だったが、いまやその領域のトップをひた走る。本書は、その小林快次氏の児童向け単行本。
子どもの頃、化石の発掘に熱中したものの、必ずしも恐竜に興味があったわけではないという。その後、数々の出会いが進むべき道を方向づけてゆく。おもしろいと思ったものに熱中し続けたら、恐竜研究の第一人者になっていた。「好きこそ物の上手なれ」、最高の生き方ではないか。
おとな向けに書かれた『恐竜まみれ』のようなアドヴェンチャラスなサービスはない。子ども向けだから、そこは慎重。勉強と研究の違い、マニアと研究者の違いにも言及している。
恐竜研究の成果は私たちの現在と未来についてなにを示唆するか。最終章ではそれについても触れている。 -
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「まみれ」というキャッチーなタイトルに座布団2枚。
ゴビ砂漠、アラスカ、カナダと北海道。時期と天候に左右される現地調査と発掘、即時の判断が必要とされる。場合によっては、諦めも肝心。
胸躍ったのは、獣脚類のオルニトミモサウルスでの胃石の発見とその後の研究の展開。ネイチャー論文になったが、著者は修士課程の院生だった。もうひとつは、デイノケイルスの完全骨格の復元、その一部始終。ああでもない、こうでもないと考えあぐねた末、最後のピースがぴたりとはまる、その瞬間がたまらない。
アドヴェンチャラスな場面が次々に展開するが、著者の弁によると、発掘作業は地味そのものだという。でも、黙々と発掘をしながら、頭のなかではパズル解きに勤しんでいるのかもしれない。
描写は臨場感あふれる。没入すると、アマチュアとして10日間のゴビ発掘ツアーに参加したような気になる。 -
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(1) 「化石ハンター 恐竜少年じゃなかった僕はなぜ恐竜学者になったのか? (YA心の友だちシリーズ)」PHP研究所 (2019年6月5日発売)
(2) 「ぼくは恐竜探険家!」講談社 (2018年8月1日発売)
共に,恐竜学者になりたいこどもたちに向けた本。
(1)は(2)の後,約1年後の本。
YA(Young Adalt,ティーンズ)を対象に,(2)から精選して,よりわかりやすく,親しみやすい語り口の本となっています。
(2)には「恐竜学者になるためにやっておくべきこと」(p167)とありますが,(1)では「恐竜への興味がほかのものへの興味にも結びついていきます」(p101)として,別の職業へ進んだ事例も載せています。
子どもたち・若者へのメッセージとして素晴らしい本と思いました。
90歳ボランティアや70歳で大学院チャレンジした方の話など,まだまだ負けてられんぞ,という気分になったり。
電子版あり。
P.S. 読むのにかかった時間は(1)が27分,(2)が21分。(2)はじっくり読めばもっとかかるし,その価値はありそうです。NHKカルチャーラジオ・科学と人間「恐竜学入門」2024年7-10月全13回全話聞いてたから読み飛ばし気味になっただけで。総ルビも親切。 -
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(1) 「化石ハンター 恐竜少年じゃなかった僕はなぜ恐竜学者になったのか? (YA心の友だちシリーズ)」PHP研究所 (2019年6月5日発売)
(2) 「ぼくは恐竜探険家!」講談社 (2018年8月1日発売)
共に,恐竜学者になりたいこどもたちに向けた本。
(1)は(2)の後,約1年後の本。
YA(Young Adalt,ティーンズ)を対象に,(2)から精選して,よりわかりやすく,親しみやすい語り口の本となっています。
(2)には「恐竜学者になるためにやっておくべきこと」(p167)とありますが,(1)では「恐竜への興味がほかのものへの興味にも結びついていきます」(p101)として,別の職業へ進んだ事例も載せています。
子どもたち・若者へのメッセージとして素晴らしい本と思いました。
90歳ボランティアや70歳で大学院チャレンジした方の話など,まだまだ負けてられんぞ,という気分になったり。
電子版あり。
P.S. 読むのにかかった時間は(1)が27分,(2)が21分。(2)はじっくり読めばもっとかかるし,その価値はありそうです。NHKカルチャーラジオ・科学と人間「恐竜学入門」2024年7-10月全13回全話聞いてたから読み飛ばし気味になっただけで。総ルビも親切。 -
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恐竜研究者の小林先生による恐竜研究と発掘現場のエピソードを知る1冊。
NHK子ども電話相談などでも説明がわかりやすい方だなーと思っていましたが、文体も読みやすかったです。
恐竜研究と言えば発掘!フィールドワーク!のイメージがあるのですが、実際に化石を見つけるまでの過酷さが伝わってきます。冒頭からグリズリーに遭遇するとは…
調査期間は限られているので、見つけた化石の発掘が次の年になるというのも驚きです。
あと、度々盗掘で貴重な化石が損なわれてしまうのは一介の恐竜好きとしても辛い。
むかわ竜発見のエピソードはNHKの特集でしっていましたが、読んでいてわくわくしました。過酷な研究でもこうした発見があるから楽しいのでしょうね。全国の恐竜好きっ子に受け継がれていくのが楽しみです。 -
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恐竜学者:小林快次先生が、どのようにして学者になったのか、児童向けのいわゆる自己啓発本である。本のほとんどが恐竜に関することではなく、哲学書だ。恐竜を求めて読むと肩透かしを喰らうかもしれない。
一歩踏み出して「やってみる」。面白そうと思い続けば楽しくなってくると説いている。まるで論語の、「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず。」
やはり、楽しんでいる人には到底敵わない。
プロでありながら、まだ道半ばという謙虚さ。知らないことを知らないと知ることのいわゆる「無知の知」の念を持つことが一流とも言っている。どの立場になっても学んでいこうとする姿勢に大いに共感した。
何をやってきたかでなく、今何が出来るか。
私もひとつの哲学として、心に刻んでおこうと思う。