あらすじ
「はやぶさの目」とよばれる、気鋭の恐竜学者・小林快次氏が恐竜学者としての道のりを、恐竜少年とよばれた少年時代から、「はやぶさの目」とよばれ、数々の大発見をなしとげるようになった現在まで、あますところなく語りつくしました。・恐竜少年あらわる/悩み続けた留学1年目/研究者としての第一歩/恐竜発見の醍醐味/これからの恐竜研究恐竜学者にあこがれる子ども達の必読書です!
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Posted by ブクログ
子ども科学電話相談でおなじみ、ダイナソー小林こと小林快次先生の著書。
先生の子供時代から恐竜学者になった今現在までの事、発掘作業のいろいろ(もちろんむかわ竜も登場!)が描かれている。
恐竜キッズ達にとってはマジ神な存在である先生。こちらは子どもたちに向けた本なので、面白くぐんぐん読める。
「ファルコンズ・アイ」なんてクーッかっこいい。
未だ発見されていない新種がいるのも、考えただけでもウキウキ。
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NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」から10年。あの時は新進気鋭の研究者だったが、いまやその領域のトップをひた走る。本書は、その小林快次氏の児童向け単行本。
子どもの頃、化石の発掘に熱中したものの、必ずしも恐竜に興味があったわけではないという。その後、数々の出会いが進むべき道を方向づけてゆく。おもしろいと思ったものに熱中し続けたら、恐竜研究の第一人者になっていた。「好きこそ物の上手なれ」、最高の生き方ではないか。
おとな向けに書かれた『恐竜まみれ』のようなアドヴェンチャラスなサービスはない。子ども向けだから、そこは慎重。勉強と研究の違い、マニアと研究者の違いにも言及している。
恐竜研究の成果は私たちの現在と未来についてなにを示唆するか。最終章ではそれについても触れている。
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(1) 「化石ハンター 恐竜少年じゃなかった僕はなぜ恐竜学者になったのか? (YA心の友だちシリーズ)」PHP研究所 (2019年6月5日発売)
(2) 「ぼくは恐竜探険家!」講談社 (2018年8月1日発売)
共に,恐竜学者になりたいこどもたちに向けた本。
(1)は(2)の後,約1年後の本。
YA(Young Adalt,ティーンズ)を対象に,(2)から精選して,よりわかりやすく,親しみやすい語り口の本となっています。
(2)には「恐竜学者になるためにやっておくべきこと」(p167)とありますが,(1)では「恐竜への興味がほかのものへの興味にも結びついていきます」(p101)として,別の職業へ進んだ事例も載せています。
子どもたち・若者へのメッセージとして素晴らしい本と思いました。
90歳ボランティアや70歳で大学院チャレンジした方の話など,まだまだ負けてられんぞ,という気分になったり。
電子版あり。
P.S. 読むのにかかった時間は(1)が27分,(2)が21分。(2)はじっくり読めばもっとかかるし,その価値はありそうです。NHKカルチャーラジオ・科学と人間「恐竜学入門」2024年7-10月全13回全話聞いてたから読み飛ばし気味になっただけで。総ルビも親切。
Posted by ブクログ
まずインスタの読書記録から発見し、平成という時代に恐竜研究者として仕事できてる人がいた事に驚いて読みたくなり手に取った『ぼくは恐竜探検家!』。
こうして読んだ中で以下8点で楽しめました。
❶化石
⑴過去に「この場所には価値ある化石が見つからなかった」と判断された場所で思わぬ収穫があるというのはよくある話とのこと!『スー 史上最大のティラノサウルス発掘』(ピーター・ラーソン)でも書いてあった事を思い返し、どこにお宝眠ってるかわからないもんなんだな、といい意味でため息。
⑵レア化石の存在
新種はもちろん、噛み痕が残ったヤツはレア。
⑶北海道むかわ町が恐竜の町
化石スポットは福井県しか知らなかったのでビックリ。
⑷化石発掘のやり方
別の本で「化石が見つかっても、息を吹きかけただけで露出させるのはとうてい無理。ダイナマイトとか使うことがある」と言ってて、
かたや本書で「化石は一見頑丈に見えるけど実はメチャクチャもろいから慎重に取り出す必要あり」と言っている。
地面のかたさの問題なのか、その時のやり方なのかちゃんと読む必要がありそうだ。
❷目標を立てる事
「目標が曖昧だと無駄な行動になる。定まれば向かう方向が決まる」という事を読んだ時「ドキッッ」ってなった。
❸英語学習
まさかこの本で出てくると思ってなかったからビックリした。
英語を話せるようになるために必要なのは「単語」、「読み」、「会話」をマスターする事との事。
❹シンプルに伝える事
あーだーこーだといろんな物事を追加するとわかりづらくなるだちゅー事ね…。「むだに口数が増えれば、伝わりにくくなるのはあたりまえ。」ドキッッ。
❺勘
著者の行動に対して他の研究者は「なぜわざわざそんな事をするんだ?」と不思議にしたそうですが、「これはもう勘というしかない」の考えで動いて後に「ファルコンズ・アイ(ハヤブサの目)」と呼ばれる恐竜学者に。「すごい」の一言しか出ない。
❻クマ回避対策
登山をするために学んだ事がこの本にも書いてあってなんか嬉しかった。
ちなみに遭遇してしまった際の方法としては「背中を向けるな」「目を合わせるな」「少しずつ後ずさりして距離を取れ」。
「ゴォワ〜!!!」と大声威嚇はファブル佐藤ならではの技なのね……。
そして、キャンプ時対策では「食料を置く場所、調理する場所、寝床となるテント」をそれぞれ100m間隔で三角形のかたちに設置。食料を置く場所を風下にして距離をとっておけば、クマがそこへ近寄ってきても、その間に逃げられる」との事!トライアングル!
❼サングラス
陽射し対策のみならず、ハエによる卵飛ばしにも効果ありとの事。彼らは目に飛ばしてくるそうで、「目のなかからウジがわくのはおぞましい地獄絵図」という文章を読んだ時は寒気がした。
❽生物大量絶滅
最も速く生物が絶滅しているのは、なんと現代で犯人は"人間"。その理由は「環境破壊」と「温暖化」によるもの。フクザツ…。
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児童向けに書かれた本ですが、
非常に勉強になりました!
Posted by ブクログ
大人が読んでも面白い。言葉や漢字は子どもの事を考えた作りだと思いますが、良い意味で著者が子ども扱いをしていない。将来、恐竜学者(だけでなく、何か)を目指す人に向けて、言葉を届けようとしている印象を受けました。
この本の中に書いてあったのですが、ある科学者は地球上に生命が生まれてから今まで五回、大量絶滅があったと言います。一番新しい大量絶滅は6600万年前です。しかし、今までで最も早く生物が絶滅しているのは現代だとか。著者は恐竜の絶滅を知り、そこから人間の知恵で人類の未来をよりよくできる、と言います。
恐竜から現代の地球まで、興味深い話が続きます。
恐竜に関心がない人も、読み始めてしまえば楽しく読んでもらえると思いますし、ちょっと恐竜のことが気になってくるのでは。
Posted by ブクログ
小林快次さんの少年時代から現在までの、化石や恐竜の発掘を振り返る。
子ども達に向けて、専門的な知識や、探検家・研究者からのメッセージも書かれている。
わくわくしながら発掘する著者の様子、恐竜大好きな気持ちが伝わってくる。
発掘しても新しい発見がなかった時、失敗ではなく、「なかった」ということを見つけたんだという考え方が素敵だと思った。
高学年から
読み終わるのに1時間
191ページ
Posted by ブクログ
新進気鋭の恐竜学者の自伝。ふとしたことから化石採集にはまった少年が、紆余曲折を経て、「恐竜探検家」となるまでが、等身大に描かれている。小中学生向けっぽいが、大人が読んでも楽しめるし、ためになる。恐竜という対象の魅力、また、(恐竜研究に限らない)研究職の面白さが伝わってきた。「人は段階的に成長する」という指摘にも得心した。
Posted by ブクログ
小林先生が恐竜博士になったきっかけがわかる本。
先生に勧められて、博物館の発掘ツアーに参加して、なんとなく断り切れなくて…
そんな流され流され続けて行った恐竜研究だったけど、このままなんとなくでいいのか?と思った。
そこで、英語を猛勉強してアメリカの大学に入り直す。
何回も何回もダメ出しされても、へこたれず論文を書き続ける。
普通は、
「恐竜好きなんだ。
ティラノサウルス、プテラノドン、トリケラトプス…」
と、ただ知識を持っているだけの恐竜マニアになってしまうもの。
だけど、自分は何をしたいか。そのためには、何を本気になって取り組まなければならないのか?
それをしっかり考え、実際に実行できたから、恐竜博士として大きな発見をする素敵な人生になったんだろう。
私も昔は好きなものがあったなぁ。と少し懐かしい淋しい気持ちが出てしまった。
大学生の小林君が思い立ったように、何かに一生懸命になることをしてみたいと思う。
そうそう、恐竜博士になってからのことは少ししか書いてなかったから、そのうち続編が出るのか!?
Posted by ブクログ
日本の恐竜研究者で、今もっとも熱いのが、この小林快次北大准教授である。ムカワ竜という日本で初の恐竜全身骨格を発表したときの、日本でもこんなに立派な恐竜がいたんだ!という衝撃は誰もが感じたことと思う。
本書は、恐竜の紹介本ではなく、恐竜研究者である小林快次氏の自己紹介である。おそらく、恐竜研究者にはどうやって成るのか?という問い合わせが多いのだろう。
それに答えるように、子供のころ、学生、アメリカ留学と大学院生、いまの研究生活、と余すことなく写真やイラストを交えながら描写している。
優秀な人間ではないが、ひとつのことに集中し諦めずに進む姿勢が氏の今を支えてきたと述べているが、恐竜研究者を目指す人にとっては、励みであると同時に厳しい道であることも読み取れることと思う。
小林氏というか先生には、今後も恐竜の研究成果を発信して、ぜひとも世の中のファンの期待に応え続けてほしいものである。