若木未生のレビュー一覧
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源頼朝と義経の話なんですが、大体が義経よりの話が多い中これは頼朝側からの視点。家来13人衆といわれた中の梶原景時が語り部となって物語は進んでいきます。
創作では義経がとにかく強くてかっこよくてでも兄に裏切られる悲劇のヒーローみたいなものがほとんどですが、これは兄に認められたい愚直な人物として描かれています。そして頼朝が洞察力にも優れた為政者と。
そのあたりはとても興味深く読めましたが、それ以外はいまいち。史実を下敷きに「こういうことがあった」というくらいの印象。そもそも本作のように頼朝が洞察力とか人心掌握に長けていたのだとしても、結局義経の暴走を止められていないのは同じことなわけだし。
結局、 -
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鎌倉源平大河ロマン!
13人衆一の洞察力に優れた武士梶原景時が見つめた、
峻烈の人頼朝×戦の申し子義経
乱世の光と影、そして生と死。なぜ兄は弟を拒絶したのか? 武者たちの世が拓かれた時―
天は晴れ、潮の匂いが濃かった。しかし濃密な潮風をもってしても拭い消せぬ異臭が、浜に置かれた黒漆の櫃からは溢れ漂っていた。義経の首級は美酒に浸され、櫃に封じこめられているのだった。(ぶざまではないか。みじめではないか)景時の胸にこみあげるものは、不思議な怒りであった。(あれほどの天賦の才を……)景時は、くやしかった。なぜ、九郎義経は、死ななければならなかったのか。(本文より)
これまで義経を讒言した悪役とされて -
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ネタバレ“冷泉院皐”なる悪の想念の塊みたいな子に術者一同翻弄されてしまいます。
4冊分も引っ張った割には、終わり方というか終わらせ方というか、決着のつけ方があっさりし過ぎてて、ちょっと唖然とした。
見所はやはり、日に日に術力の終わりが近づきつつある十九郎くんと、それとは逆に日々強さを増していく希沙良の関係性でしょうか。
あとは、冴子さんと愛を確かめ合う諒くんね。
しかし、物語が大分佳境に入ってからの話であるにも関わらず、刊行が10年以上前という事実に軽くびっくり。
2013年現在、シリーズ第1作『天使はうまく踊れない』から軽く25年程経過してますが……。
なんとか、死ぬ前に終わらせてくれよ、作者殿 -
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三島アカリの名で大学生活を謳歌する斎伽忍の様子を、友人(?)の大学生作家、鳴木喬士の視点で描いたオーラバ番外編。
というか、鳴木くんの話がメインで忍様はおまけみたいな感じですが……。
鳴木くんはオーラバ用語で言う「術者ではないけど一般の人よりは感覚が強いタイプ」なんでしょうね。
かつ、作家という特殊な感覚世界に生きているせいで、色々と拾っちゃいやすいんだと思います。
『天使はうまく踊れない』の頃の、中和能力に目覚める前の亮介にちょっと似てるかも。
最終話にちょこっと冴子さんが登場します☆てか、表紙の”赤いスーツの女”は冴子さん?
でも、鳴木くんが本編に登場することは多分ないだろうなー。
絡 -
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「ハイスクール・オーラバスター」シリーズの外伝にあたる短編集で、「インテグラル」は近似値の意。本編と共通する登場人物は、斎伽忍、冴子。
本作の主人公は、大学生にして小説家の鳴木喬士(なるきたかし)。
<感想>
ライトノベルはあまり読まないけれど、著者のヒリヒリとした心理描写が好きで、このシリーズは愛読していた。本作では、「人蝕譚――ひとがくれのはなし――」で、主人公が親友に対する驕りと鈍感さを思い知るくだり(p.35)に胸が痛くなった。
妖の者VS空の者という構図をとりSFアクションの要素が強いシリーズ本編に対して、本作は、彼岸の世界に引き寄せられる体質の主人公が巻きこまれる怪異譚といった -
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前巻の復習もしたし満を持して読んだらひどく落ち込んだ。
展開そのものもショックだけれど、210ページあたりで起こったことが未だに受け止められない。どうしたらいいのかわからない…ってここに書いても仕方ないですが本当にどういうことなのか…。
この際だから書いてしまうと里見十九郎はわたしの二次元における初恋の人でした。良識派だと思って好きになったのに巻数が進むごとに破滅型になっていって、それでも引きずられるままずっと好きでしたけど、今回のようなことになってはもはやどう見ればいいのかわからない。
このシリーズを読むとどうにも平静を保てないというか、心乱されるのであまりありがたくないのですが、も -
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出版当時以来の再読。新刊が出たので復習に。
一読して、こ、こんなところで終わっていたのだっけ…と呆然としました。むごすぎる。たぶんこの苦しさを覚えたまま新刊を待つことに堪えきれずに忘れたんだろうな…当分出ないだろうことなんてわかりきっていたし…。思い返してみればこのシリーズを読んでいて苦しい思いをしなかったことがありませんが、思春期に読んだものというのは自分の血肉になっていて、容易には切り捨てられないですね。
オーラバではずっと里見十九郎が好きなので、この人がメインの話が回ってくるといつもうれしいけどつらかったのだということもまざまざと思い出しました。『星を堕とすもの』とかね…。縁側でい -
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ネタバレ6編収録されているが、内3つがデュアル文庫で刊行されたものの再収録。
残りも書き下ろしではなく、雑誌連載分の収録となる。
事情が事情だから仕方ないとは思うが、デュアル文庫持っている古参ファンとしてはちょっと微妙な気持ち。
芥川が好きだったので他の話も読めて嬉しいが
胡藤も好きなのに出てこないし、芥川とのキャラ付けが曖昧に感じた。
世界観としては好きな方。
やりたい放題、気持ち悪く書く、という筆者の試みが
そのまま出ているし、嵌まっていると思う。
冴子さんが思ったほど活躍しないように思えた。
というか、いまいちファウスト解体は個人的には理解し辛かった。
ただ、鳴木さんは嫌いではない。
実際に