あらすじ
《ハイスクール・オーラバスター》シリーズの重要人物が別名で登場し、活躍する外伝。既刊の『月光人魚』(徳間デュアル文庫)に、書籍未収録の新作中篇を3本プラスした、完全版!
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Posted by ブクログ
買って即日、一晩で一気に読みました。
私的にインテグラルは「神さまの休日編」だと思って読んでます。
人と神との両面を持つこの方の、別の時間。本編ハイスクールの方の忍さまは仕事がハードすぎ。友人との時間は人として大事っす。
「月光人魚」と「秘密」は再録なので感想、簡略。
ひさびさのインテグラル導入として流し読み。
「月光人魚」はハイスクールの方から、ぶっとんで大人な内容でwびっくりしたのを思い出す。
「秘密」のほのぼのした感じはとても好き。
三島のコーヒー風味のミルクは、なんとなく気持ちがわかる(笑)。
「雨陰り」
雨って、大事な時間と空間を作れるんですね。
ずっと降ってればいいのに、と思った。
「かたられなかった~」
芥川、いい味出してます。堅物二人の間にぽっとこういう人物、若木さんこういうところが旨いな、と思う。
ちょっとぞくっとするオトナの恋愛模様?と、オーラバ臭さが好みです。
「ファウスト解体」
難しい表現も多々。
もう一回読み返したい。
ウダツのあがらなかった鳴木さんが、この話ではどっごい成長。いつもいつも大変な目に合われるのは変わりませんが、最後には「あ、よかったね」と思えた。
表紙、妹君よね?ナイスバディすぎw。
登場したときは、なんだが「ああ、彼女だ」と爽快な気分に。違う話の中で、魂は同じことを実感。
Posted by ブクログ
いたのか!みたいな登場が妙に似合うよね忍様って。
このシリーズの忍様はとても楽しそうで
見ていて嬉しくなる。
「雨隠り」が短いけれどとても好き。
忍様と鳴木は
雨がやむまでこんな調子で
雨垂れみたいにぽつぽつ喋っているんだろうな。
Posted by ブクログ
前半が、再録としらなかったので、ちょっとガッカリ。
でも、やっぱり昔の文体は興奮した!
インテグラルは2段で書いてあるので、文字のつまり感もよかった。
内容としては、
再録内容は、ナルキの不思議体験。
後半部分は、ナルキの作家としての内容満載で、
ナルキ≠ワカギと言っていたが、
絶対=だろうなと思った。
冴子さんがでてきて(´∀`*)ウフフ
Posted by ブクログ
難解…ちょっともう1回読まないとわかんない『ファウスト解体』そもそも私に「ファウスト」の概念というか基礎知識がないから、まずそこに理解のひっかかりが…
相変わらず魂にグサグサくる。読んでたら落ち込む落ち込む(笑)
でも落ち込んでどうしたらいいんだよって泣きそうになるんだけど、そこでアカリちゃんがどういう救いというか希望の見解を見せてくれるのかが気になって、読んでしまうんだな。
鳴木さんもこんな気持ちなのかも(笑)
忍様(アカリちゃん?)が身内自慢してますけど、そう、冴子ちゃん本当にいい子!!
わかりやすところでは『秘密』がお気に入り。
スコーンと完全に納得できたわけでないので、☆4つ。
Posted by ブクログ
三島アカリの名で大学生活を謳歌する斎伽忍の様子を、友人(?)の大学生作家、鳴木喬士の視点で描いたオーラバ番外編。
というか、鳴木くんの話がメインで忍様はおまけみたいな感じですが……。
鳴木くんはオーラバ用語で言う「術者ではないけど一般の人よりは感覚が強いタイプ」なんでしょうね。
かつ、作家という特殊な感覚世界に生きているせいで、色々と拾っちゃいやすいんだと思います。
『天使はうまく踊れない』の頃の、中和能力に目覚める前の亮介にちょっと似てるかも。
最終話にちょこっと冴子さんが登場します☆てか、表紙の”赤いスーツの女”は冴子さん?
でも、鳴木くんが本編に登場することは多分ないだろうなー。
絡ませるとこがないもん。
Posted by ブクログ
「ハイスクール・オーラバスター」シリーズの外伝にあたる短編集で、「インテグラル」は近似値の意。本編と共通する登場人物は、斎伽忍、冴子。
本作の主人公は、大学生にして小説家の鳴木喬士(なるきたかし)。
<感想>
ライトノベルはあまり読まないけれど、著者のヒリヒリとした心理描写が好きで、このシリーズは愛読していた。本作では、「人蝕譚――ひとがくれのはなし――」で、主人公が親友に対する驕りと鈍感さを思い知るくだり(p.35)に胸が痛くなった。
妖の者VS空の者という構図をとりSFアクションの要素が強いシリーズ本編に対して、本作は、彼岸の世界に引き寄せられる体質の主人公が巻きこまれる怪異譚といったところ。夢か現かおぼつかない、観念的な話が多い。
シリーズ本編で最も謎が多い、斎伽忍(本作では三島灯)の正体が明かされるかと期待したがそうはならなかった。口数は多いものの、悲しいほど出番が少ない。
ニヒルで危なっかしい主人公は嫌いではないが、三島灯の活躍をもっと見たかったのが正直なところ。芥川猪輔をいれたトリオの話も面白そう。
好みの問題だとは思うが、イラストがやや古めかしく感じた(たとえば『七瀬ふたたび』の表紙になら似合いそうだ)。シリーズを通してイラストに一貫性がないのは本当に残念。個人的には杜真琴さんのイラストが最も好きだった。
Posted by ブクログ
6編収録されているが、内3つがデュアル文庫で刊行されたものの再収録。
残りも書き下ろしではなく、雑誌連載分の収録となる。
事情が事情だから仕方ないとは思うが、デュアル文庫持っている古参ファンとしてはちょっと微妙な気持ち。
芥川が好きだったので他の話も読めて嬉しいが
胡藤も好きなのに出てこないし、芥川とのキャラ付けが曖昧に感じた。
世界観としては好きな方。
やりたい放題、気持ち悪く書く、という筆者の試みが
そのまま出ているし、嵌まっていると思う。
冴子さんが思ったほど活躍しないように思えた。
というか、いまいちファウスト解体は個人的には理解し辛かった。
ただ、鳴木さんは嫌いではない。
実際に目の前にいたら仲良くなれるかは微妙なところだが
本を書くということについての態度や思想は共感出来る。
あとがきで、ナルキ=成木≠若木と書いてあったが
どちらかと言うと若木先生は、白鷺より鳴木なのではないかと思った。