若木未生のレビュー一覧
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ネタバレ西城の存在はやはり安心する。
亮介に対しても自罰的だと言い、普通の友達であってほしかったと言いつつも
十九郎に自分が好かれていて友達だと思われているという
自信がるところが彼の凄いところなのだ。
ハネが言う「知らなくていいって先にそっちで決めないで」
は正しい反応だなと思う。
確かに彼女は十九郎には釣り合わない真っ直ぐさがある。
ハネから歌の続きがあると聞いたとき、順番が違う
と言える諒の強さには安心する。
こうなる前の希沙良にもあった強さではないかと思う。
十九郎の死体を見つけることになるのではと恐れる気持ちはわかる気がした。
でも逃げるばかりでは何も解決しないのも事実なのだ。 -
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32年……長かったなぁ。
まずは完結させてくれたことに感謝です。
スタート当時には主人公たちより年下だった私も既にアラフィフ(^^;;
物語の世界では3年しか経ってなくて、高校生や大学生たちの物語を読むのがかなりシンドイ投票思いつつも、気になって読み続けていました。
正直、ここまで壮大な物語になるとは思っていなかったですし、ラストの収まりは少々消化不良気味。
でも。完結の文字を見られたことが一番大きいかな?
あとがきに「いつかまた」とあったように、続編や番外編も書けそうなのは、登場人物それぞれが個性的で愛すべき人物だから。
また会える機会があるのであれば、手に取ってしまうと思います。 -
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ネタバレ病院通いしていた頃、病院の蔵書にあった本。
普段はなかなか読まない分、病院では読書が進む自分…(苦笑)
今の本屋さんではなかなか見つけにくい掘り出し物(かつてのベストセラーとか)が多かったりするんですよね、病院の蔵書って。
作者の若木未生さんもお気に入りだというこの作品。
スピーディでハイテンションで面白くて、一気読み。
人間になりたい機械人間(マシノイド)のザザが健気で可愛い。
ザザを街で拾い、一緒に暮らすことになってしまった元ギタリストの京平さんも面白カッコいいw
ゼロは任務遂行最優先の冷たい奴だったけど、最後のセリフは良かった。
京平の義弟(実弟じゃないのが微妙で絶妙)で家事が得意な真砂(まさき)も、
京平に憧れてる歌手志望の女の子も、
ザザとゼロの生みの親である天才お嬢様の優亜も、
登場人物が皆魅力的。
夜と都会と音楽(特にロック)と人間への愛を感じる。
あと、男子達のわちゃわちゃも(笑)
若木さんのテンション高いあとがきも楽しい。
昔のコバルト文庫は面白いです。 -
イズミ幻戦記【完全版】[1]
- カート
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試し読み
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猩猩緋色の逢魔が時「まあだだよ」「murderだよ」。現実と異界のあわいで、ぐるぐると回り回る終わらないかくれんぼ。反復、円環、永劫回帰。ステルス。境界。さまざまなメタファーや哲学と心理学用語、ミスディレクションに目をくらまされていた。なるほど、殺人事件ならぬ『殺・主観的人格・事件』か。死者も生者も、文字通り境界の人も、掴みどころのなさが気になっていた秋太郎も、再読すると……ああ、これは確かに怖いや。ワトソンは「要(い)る」のか「存在(い)る」のか。次の謎を楽しみに待とう。おもしろかった。
旧のオーラバシリーズとイズミシリーズが大好きだった若木未生さん。新版も追っかけたり積んだりしているけれど、読んだのは……うわぁ何年振りだろ。久しぶりに読んだ若木作品、面倒くさかったり、ややこしかったり、残念だったりなキャラたちは健在(笑)ちょっと気の強いきれいな女の子もね♡電子書籍(ネットのゲラ版をいただきました)で読んだせいもあるけど、構造がややこしいのと、現実の事件なのかオカルトものなのか判別つかずで、こんがらかりつつ、まずは全体を把握するために通読。すぐさま再読。 -
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高校時代にドはまりしていた若木未生。
最後にこの方の作品を読んでからかれこれ二十年以上経ってますが、大人になって読んでみて思ったこと。
クソッ、やっぱ好きだ…!
ってなこと。
もうなんかDNAに刻み込まれてるっていうかね。
文章も世界観もキャラクターも。
この永遠の中二病っぽい、不安定なバランスがたまらん。
感受性豊かな頃にハマったせいもあって、根っこのとこに入っちゃってんだよねえ。
たとえばもし作者名隠して読んだとしても本能的にぎゅんぎゅん来たと思われます。
これはたぶん本屋大賞も直木賞もとらないやつ。
誰かにおススメ本聞かれたときに、これをあげることもまずないです。
でも個人的にめっちゃ好き。
ホームズ役のコウもまあもちろんしっかり変人なんだけど、ワトスン役の秋太郎もたいがいの変人。
最初はだから秋太郎がワトスンかどうかわからなかったくらいだし、生きてる人間っぽくないから「シックス・センス」みたいなオチがつくのかと思ったりした。
視点もコウの視点と秋太郎の視点とでくるくる変わる。
それが結構特殊な作りではあるの。
ホームズからの視点があきらかに語られすぎてて(あえてだろうけど)、天才と説明役みたいな立ち位置ではない。
どっちもおかしい。むしろ秋太郎のほうがおかしい。
でもキャラクターみんなやっぱりいい。
美形なのに極度に卑屈でコミュ障とか定番なんだけど台詞がうまいのでしっかりオリジナリティ。
謎解きはそりゃミステリーじゃないんですよ。東野圭吾的な謎解きじゃないです。
ゆーたら超常現象なわけで。強引っちゃ強引な力技です。
でもそれをあたかも理論的に筋道立ってるかのように説明するのがたぶん作者の腕の見せ所なわけです。
はっきり言ってそのあたりはもう心理学とか民俗学とかを持ち出しつついかに探偵っぽく超常現象を解説するか、その「探偵っぽさ」を楽しむ感じでいいのかと。
文章と文章のはざまで煙に巻かれる感じ。うまく言えんけど。
あとまあぶっちゃけ言えばこの人の書く病的なくらいの共依存っぽい関係性が好きなんだよね。
そのへんが好きかどうかで読者が篩にかけられるようなところはありそう。
イズミ幻戦記とかどうなってんだろうなあ、面白かったのになあ。 -
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挿絵についての感想。
漫画家としての知名度なら高河ゆん氏の方が上なのだろうが、オーラバのイラストとしては杜真琴さんの方が好みだった。
というか高河さんは「人好きのする顔」と表現されている諒のことを「三白眼か一重で目つきが悪いと思う」、「貴公子然」とした風貌の十九郎を「意外ときつめの顔立ちというか優しそうな顔立ちはしていないんじゃないか」というようなことを発言していて(おそらく雑誌コバルトでの作者との対談)、脳内設定>本来の設定の人なのかな?と疑問に感じた記憶がある。
女子の制服がブレザーの高陵高校内での描写にもかかわらず、冴子がセーラー服を着ている挿絵もある。
その高河さんの雰囲気に一部若木さんも引っ張られているように感じる部分があって、高河時代の作品はあまり読み返すことがなかったのだが、久々に読んだら普通に面白かった。
でもやはりイラストは杜さんが好き。 -
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ネタバレ読みやすく一気に読める小説だと思います。
読んでみて、もしかしたら、評価が割れる作品かもと思いました。
ニーチェ、柳田国男、ハンプティダンプティ、マザーグースなど
様々な要素が散りばめられていて
更に日本語と英語がミックスされ、ルビの振り方も独特で
この厨二病っぷりが面白いと思えるか、つまらないと思うかで
まず感想が分かれるのではないでしょうか。
オーラバシリーズでも本家の後半やインテグラルなどで
近い雰囲気はありましたが、本作では民俗学、心理学、哲学などの
学問的知識の部分が思い切り展開されていきます。
私としてはやや読みにくさは感じたものの
基本的に先生の言葉選びがツボに入るので楽しく読みました。
主要登場人物は全員余さずとても”変な人”たちですし、
帰国子女で日常会話に英語を混ぜてきたり
認知がゆがんでいて後ろ向きなことばかり言ったり
束縛も物言いもきつかったりなんて、普通に考えたら
鼻持ちならないヤツなはずなのに
魅力的なキャラクターに仕上がっているところが流石若木先生だなと思います。
舞台はほぼサークル棟のみなのに、動きもあり
会話が軽妙なのが好きです。
しかしながら、
渾身の心理学ミステリという触れ込みのようなのですが
ミステリの部分に期待してしまうとがっかりしてしまうかもしれません。
自分としては謎解きの過程があっさりし過ぎており、
トリックも今ひとつ納得いきませんでした。
緻密なトリック、迫力の謎解き、というよりも
日常に潜むオカルトっぽいホラーに近い謎解きです。
不穏な感じと軽快なやり取りの落差、かくれんぼ、階段に死体
という辺りではかなり続きが気になってワクワクしたのですが
結局謎は謎のまま、言葉遊びで終わってしまったような感があり
mysteryよりはriddleやpuzzleだったのかなという感じです。
ミステリよりも主要キャラクタの紹介と物語の雰囲気作りに重きが置かれているような気がします。
シリーズの名刺のような形だとしたら小手調べとしては
こんな感じでいいのかもとも思います。
ワトソンは要るが居るのか?
野性の陰陽師ちゃんのキャラが気になっているので
次巻が待ち遠しいです。