若木未生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
32年……長かったなぁ。
まずは完結させてくれたことに感謝です。
スタート当時には主人公たちより年下だった私も既にアラフィフ(^^;;
物語の世界では3年しか経ってなくて、高校生や大学生たちの物語を読むのがかなりシンドイ投票思いつつも、気になって読み続けていました。
正直、ここまで壮大な物語になるとは思っていなかったですし、ラストの収まりは少々消化不良気味。
でも。完結の文字を見られたことが一番大きいかな?
あとがきに「いつかまた」とあったように、続編や番外編も書けそうなのは、登場人物それぞれが個性的で愛すべき人物だから。
また会える機会があるのであれば、手に取ってしまうと思います。 -
Posted by ブクログ
小学4年生から読んでるんですこのシリーズ。
わたしが読み始めたときには既にそこそこの冊数出てて、従姉妹からまとめて譲り受けたんですけど、まさかこんなに大人になるまで読み続けるとは。
始まって30年、未だに完結してなくてうける、と思いつつ、10歳から読んでるともはや自分を構成するにあたり影響を受けすぎた文章だから読むのも止められないじゃないですか。
時折思い出しては出てる分を買って読んでいるんですよね。
というわけで最新巻です。
あと1話(1冊の意味ではないです。お話ひとつぶん、の意)で終わるらしいですよ。
お話は「緋色の糸の研究」と「千夜一夜の魔術師」の2つ。
「緋色の糸の研究」は前巻の終 -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
猩猩緋色の逢魔が時「まあだだよ」「murderだよ」。現実と異界のあわいで、ぐるぐると回り回る終わらないかくれんぼ。反復、円環、永劫回帰。ステルス。境界。さまざまなメタファーや哲学と心理学用語、ミスディレクションに目をくらまされていた。なるほど、殺人事件ならぬ『殺・主観的人格・事件』か。死者も生者も、文字通り境界の人も、掴みどころのなさが気になっていた秋太郎も、再読すると……ああ、これは確かに怖いや。ワトソンは「要(い)る」のか「存在(い)る」のか。次の謎を楽しみに待とう。おもしろかった。
旧のオーラバシリーズとイズミシリーズが大好きだった若木未生さん。新版も追っかけたり積んだりしているけれ -
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高校時代にドはまりしていた若木未生。
最後にこの方の作品を読んでからかれこれ二十年以上経ってますが、大人になって読んでみて思ったこと。
クソッ、やっぱ好きだ…!
ってなこと。
もうなんかDNAに刻み込まれてるっていうかね。
文章も世界観もキャラクターも。
この永遠の中二病っぽい、不安定なバランスがたまらん。
感受性豊かな頃にハマったせいもあって、根っこのとこに入っちゃってんだよねえ。
たとえばもし作者名隠して読んだとしても本能的にぎゅんぎゅん来たと思われます。
これはたぶん本屋大賞も直木賞もとらないやつ。
誰かにおススメ本聞かれたときに、これをあげることもまずないです。
でも個人的にめっちゃ -
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挿絵についての感想。
漫画家としての知名度なら高河ゆん氏の方が上なのだろうが、オーラバのイラストとしては杜真琴さんの方が好みだった。
というか高河さんは「人好きのする顔」と表現されている諒のことを「三白眼か一重で目つきが悪いと思う」、「貴公子然」とした風貌の十九郎を「意外ときつめの顔立ちというか優しそうな顔立ちはしていないんじゃないか」というようなことを発言していて(おそらく雑誌コバルトでの作者との対談)、脳内設定>本来の設定の人なのかな?と疑問に感じた記憶がある。
女子の制服がブレザーの高陵高校内での描写にもかかわらず、冴子がセーラー服を着ている挿絵もある。
その高河さんの雰囲気に一部若木さ -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすく一気に読める小説だと思います。
読んでみて、もしかしたら、評価が割れる作品かもと思いました。
ニーチェ、柳田国男、ハンプティダンプティ、マザーグースなど
様々な要素が散りばめられていて
更に日本語と英語がミックスされ、ルビの振り方も独特で
この厨二病っぷりが面白いと思えるか、つまらないと思うかで
まず感想が分かれるのではないでしょうか。
オーラバシリーズでも本家の後半やインテグラルなどで
近い雰囲気はありましたが、本作では民俗学、心理学、哲学などの
学問的知識の部分が思い切り展開されていきます。
私としてはやや読みにくさは感じたものの
基本的に先生の言葉選びがツボに入るので楽しく -
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Posted by ブクログ
ネタバレ実に6年ぶりの続編です。待ってたよおおおお!あんなとこで終わってるんだもん( ;´Д`)。そして1巻から初版で持ってる身としては、判型が…本棚に並ばない…。
拓己くんのファンなので、彼が在るべき場所へ帰還できて、とりあえずウレシい。でもこの子はまーた帰る場所を増やしちゃったよ。省吾と離れている間に、大人びて逞しくもなったけど、本質は変わらんなあ。
物語はついに風間の死を迎えて、クライマックスへ向かう…のかな?終わるのはもったいないが、これ以上待たされるくらいなら、しっかり書き上げてくれい。列島縦断、次は東北ってことで、楽しみにしてますよ若木さん!として、合間には気楽に読める短編もプリーズ。