務台夏子のレビュー一覧
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劇画的なまでのけれん味たっぷりな誇張により、常に超越的な存在として彫刻のように描写されてきたこの世で最も美しく冷たい女刑事キャシー・マロリーのシリーズ最新作。と言っても10ヶ月前に邦訳された作品。さらに言えば原作は2011年にUSA出版済み。
創元推理文庫の翻訳作品が原作出版から10年単位の遅れというのは今に始まったことではないのだが、そういった長い長い時差を経てもなお良作と呼べる物語(もう完結してしまったがR.D.ウィングフィールドのフロスト・シリーズや、新ミステリの女王ミネット・ウォルターズの作品群等含め)をしっかりと日本人読者に届けてくれる地道な無骨さは、海外小説の老舗出版社としての -
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男女4人による殺人狂躁曲 - ピーター・スワンソン「そしてミランダを殺す」 ★★★★☆
「ソシオパス(反社会性パーソナリティ障害)」という言葉は初めて聞きました。よく聞くような「サイコパス」は先天的なもので、「ソシオパス」は後天的なものになります。
あまりソシオパスになった原因をはっきり記載していないので、「サイコパスじゃね?」って気がしますが、本文上ソシオパスとなっているので、それにならいます。
最終的なオチはアメリカっぽくて皮肉が効いていていいのですが、その手前の墓地のシーンはいらないだろ。そこまで完璧にしてきたのにあまりに雑すぎ。もったいない。
中盤のネタは、日本では実現できない表現の -
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ネタバレ「キャシー・マロリー」シリーズ。
悪徳警官の賄賂とか証拠隠滅とか、極端な例として殺人とかは、
刑事ミステリーにはある意味欠かせないパーツだが、
腹黒上官、それもトップに上り詰めようとしている元警官が直接手を汚したというのは、
なんだかしっくりこなかった。
いくら金と権力を併せ持つ存在の後押しがあるという設定としても。
現在の殺人事件、マロリーの処遇、過去の殺人事件、
遺伝的特徴を持つ目撃者である少女とマロリー、
といろいろな話が盛り込まれていたが、この順で興味が引かれたので、
正直現在の殺人事件のことは途中でどうでもよくなっていた。
とはいえ、シリーズの中では面白かった。
きっちりしっか -
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キャロル・オコンネルの作品で読んだことがあるのは『クリスマスに少女は還る』と『愛おしい骨』だけなので、このマロリーシリーズは読んだことがない。最初に感想を言うと、主人公であるマロリーの過去を知っていれば、もっと面白いんだろうな、と思った。マロリーはこの巻の前には、どうやら何か月か失踪していたようだ。クールビューティ&タフネスの女刑事という、いかにもアメリカらしい鉄板キャラ。結構この設定は好き。相棒のライカーはそんな彼女とは好対照で、ややお調子者のような感じ。そこそこ切れ者なのだが、なにぶんマロリーの能力が突出しているので、ライカーは損している。ただ彼がいないとマロリーの行動は謎が多すぎるので、
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マロリーのシリーズ、9作目。
(もう10作目も刊行されています)
マロリーの重要な面が明らかになるので、初期作品を読んでいる方は必読ですよ。
ニューヨーク市警のキャシー・マロリーは、天才ハッカーにして、見た目は完璧でクールな美女。
幼い頃はストリート・チルドレンだったため、ごく普通の感情が理解できず、善悪の判断も危ういのでは、と周りに心配されていました。
そんなマロリーが突然、失踪。
マロリーの部屋には見知らぬ女性が残され‥
マロリーは改造したフォルクスワーゲンで、ルート66を爆走。
じつは、古い手紙をたどりながら、という旅でした。
シカゴからロサンジェルスへ向かうルート66は、マザーロー -
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だんだん分厚くなるマロリーシリーズ…登場人物の名前がこんがらがって何度も一覧をひっくり返した。
ネズミの大群に襲われた老女に怖気をふるったあと、袋に入れて吊された被害者の惨状に犯人への怒りを…感じようにも無理がある。どいつもこいつも最低な奴だった。
初耳のウィリアムズ症候群なる病気、その特異な症状と、ココの不憫さ!
マロリーに西海岸で何があったのか読者は全く知らされないままに、怒濤のように「断食芸人」を追い、権力闘争の罠をくぐり抜け、過去の出来事をたどり、追及し、復讐し…というマロリーについていく。疲れたーでもまたまた楽しめましたね。そして靴ひもを懸命に結んだココ、ホタルのやさしい灯りに眠った -
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マロリーのシリーズ、8作目。
とある屋敷内で起きた事件と、58年前にそこで起きた怪事件を捜査するマロリー。
キャシー・マロリーはニューヨーク市警に所属するが、天才ハッカーでかなり自由な立場というか、普通の人の手には負えないユニークなキャラ。
完璧な美貌だが本人は自覚していないという。
兄のような存在の相棒ライカーと、署には内緒でやっている仕事のパートナーのチャールズに心配されつつ、突き進んでいきます。
由緒あるウィンター邸に、保釈中の犯罪者が侵入?
邸内には、70歳の老婦人と小柄な姪しかいなかった。
58年前、9人もの犠牲が出た大事件は未解決のまま。
老婦人は以来行方不明だったネッダで、事 -