早坂吝のレビュー一覧
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ネタバレ援交探偵、上木らいちを主人公にした連作短編集。前作『◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』で衝撃的なデビューを果たした援交らいちだが、今作はよりその特異なキャラクター性を煮詰めた短編集となっている。本来、探偵は謎めいたものであり、その人物の秘するものが色々とあけっぴろげになる性的な物事からは距離を置かれることが多いが、らいちはそんな常識をあざ笑うように簡単に股を開きチンポをしゃぶり抵抗なく誰とでも寝る、究極的なまでに世俗的なキャラクターである。白眉なのは峰不二子のように色仕掛けを武器にしているわけでなく、純粋にカネと享楽のために寝ているという部分だろう。この軽薄さが逆に謎めいた印象を彼女に与えており、また
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【前代未聞のタイトル伏せ字作品】
8個の◯の中に入る「ことわざ」が分かればこの事件のトリックが分かるという、世にも奇妙な「タイトル当て」ミステリー。
ここまでならとてもワクワクするが、早坂吝(はやさか やぶさか)という人を食ったような作者のペンネームからも分かる通り、本作は一筋縄ではいかない。
ラストで明かされるエラリークイーンも助走つけて殴るレベルのどんでん返しと、そこから導き出される「誰でも知っている」ことわざの正体に、本をぶん投げたくなること間違いないだろう。
趣向としてはとても面白いが、この「真相」がゆえに勧められる人が極めて限られるという致命的な欠点を持つ作品。読後感は…たぶん悪い -
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ネタバレ今作はつまみぐいでなく、シリーズを通して読むことをおすすめします。込み入った特殊設定ミステリが好きな方は読むべきでしょうね。
【以下未読の方は読まない方がいいかな】
私はとあるヒントから、話の大オチについては頭のほんのほんの片隅にあったんですよ。しかし、ダミーが抜群によく出来ていて(フォースすごい!)、完全にその可能性が脳内から消え去っていたんです。もうここまでやってくれたらスタンディングオベーション。『四元館』『しおかぜ市』に続き、今年も優れた「超本格」を生み出した早坂先生に今後も注目です。何気に1番の衝撃は作者が文学部出身ということ。いやしかし偏見は良くないな。 -
Posted by ブクログ
第50回メフィスト賞受賞の作品。この作品はよく賛否両論みたいなことを言われてるけど、俺はもう賛も賛。賛賛賛 賛賛賛 賛賛賛賛賛賛賛って感じやった。こんなタイプの小説は今まで読んだことがなかったし、そんなひっくり返し方されたらそら笑うて。
ほんまに賛の人はめっちゃ賛やし、否の人はめちゃくちゃ否になるやろうなって感じ。
ただ、麻耶雄嵩さんが「ロジカルな思考に裏打ちされた手筋の確かさと豊かな発想力」とか言うてるけど、これは言葉選びすぎ笑
良い意味でこんな綺麗な言葉で表現されるような本ではないと思う笑
俺はこの本がめちゃめちゃ好きやけど、まぁ~人には勧めん。
ただ未読の人には読んで欲しい!けど人 -
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ある意味伝説のデビュー作後1作目
1作目よりさらに賛否両論だろう2作目
怒るならまだしも壁にぶん投げる人すらいると思う
僕は(まあ、最後はどうかと思うが)涙とよだれと拍手で今後も買いますと誓った
ただ、短編集なんだけど1つだけ化け物級のがまざっているのです。本格ミステリです(おい、怒るなよ)天才です。これだけは真面目なミステリ読者も絶対に認めないといけないですよ、タイトル言ったらこれかと警戒して読まれるので言わないけど、騙されなかった人はマジ変態だと思います、友達になってください。一体どんな私生活おくってんすか
ぼ、ぼ、ぼくはだまされたからねっ(いやまじで) -
Posted by ブクログ
四六判と文庫で中身がけっこう違うらしく
後発の文庫版を読んでいます
タイトル当て小説であり
犯人当て小説であり
トリック当て小説
怒った人、絶対いる(特にトリック部分)
僕はやれやれやれいけいけいけ状態で爆笑です
ただ作者の作品2025年時で全部こんなんなのでこれデビュー作ですが、なんなら1、2番に普通な方です
気に入ったなら次へ(次もっとやばい笑)
駄目だったけど様子見るなら
「ドローン探偵と世界の終わりの館」
「しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人」
でしょうか
でもこれ読んで怒った人、作者の名前見てくださいよ
早坂吝(はやさかやぶさか)
完全に人喰った名前です、僕は好きで