早坂吝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ解決編の途中までは、うわぁ……ってテンションで読んでた。
誘電エラストマーで出来た家と言われましても……って。
でもそこからが本番だった。
犯人は実は家のAIで、家自体が犯人でした!
家に閉じ込められてしまったけど、水平線効果を利用して助かりました!
いやー、最高。
特殊素材で作られた家という一発トンデモネタで押し切るのではなく、その後の脱出劇にこそ綺麗な伏線と論理が敷かれていて、よく考えられているなぁと。
五代さんの正体は実は復讐をたくらむ女で~ってのは無理やりな展開だなと思ったけど、その頃にはそんなのどうでもよくなるくらいに脳が興奮しているので問題なしです(笑 -
Posted by ブクログ
マジでヤバい。エグい。
唯一無二前代未聞空前絶後奇想天外。
なんでこんなの思いつくの??
らいちが言うように、まさに"人類初"。
はっきり言ってストーリーなどはないに等しく、トリックありき。だが、その推理に必要な描写だけをしており、一切無駄がないため、前半、中盤もスラスラと読める。(まぁもちろんコミカルなキャラクター、文章の影響もあるんだが。)
解説より
「論理と下ネタはこんなにも美しくマッチングするものなのか、と僕はこの作品に教えられた。(中略)
この世界で老若男女ーー大半の人が興味を持ち、共通した知識を持ち合わせているジャンル、それこそが下ネタなのだろう。だから、 -
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楽しみにしていたのだが、期待以上だった。
まず、ミステリーとしては叙述トリックを利用した二つの話の繋げ方はもちろんだが、やはりアリバイトリックに驚かされた。
これぞエロミスの真骨頂。エロとミステリーの絡め方があまりにも巧すぎる。
そして、
「本格のルールが現実社会のルールをも侵食」
という言葉がとても印象に残っている。
ミステリーの中にしか出てこないようなトリックによって、まるで本格ミステリーの「フェアかアンフェアか」を問うてるかのような現実社会のルールの穴が浮き彫りになる。
エロとミステリーの絡め方、ミステリーと社会派の絡め方、どちらも非常に鮮やか。
少々ラノベ的な雰囲気はあるが、一人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ援交探偵、上木らいちを主人公にした連作短編集。前作『◯◯◯◯◯◯◯◯殺人事件』で衝撃的なデビューを果たした援交らいちだが、今作はよりその特異なキャラクター性を煮詰めた短編集となっている。本来、探偵は謎めいたものであり、その人物の秘するものが色々とあけっぴろげになる性的な物事からは距離を置かれることが多いが、らいちはそんな常識をあざ笑うように簡単に股を開きチンポをしゃぶり抵抗なく誰とでも寝る、究極的なまでに世俗的なキャラクターである。白眉なのは峰不二子のように色仕掛けを武器にしているわけでなく、純粋にカネと享楽のために寝ているという部分だろう。この軽薄さが逆に謎めいた印象を彼女に与えており、また
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やはり目を惹くこのタイトル。
しかもページをめくれば読者への挑戦状として、タイトルを当ててみろという。
読者への挑戦状は、多くの場合、犯人当てに必要な情報がすべて出揃ってからなされるものである。
それを初っ端、トリックは難しいからタイトルだけでも当ててみろというのである。
私のような、ミステリもエンタメの一環として楽しんでいるタイプの人間には、こんな真実は当てられようもないのである。
ということで、おもしろければよいというメフィスト賞の目的通りに、面白い小説なのであった。
ちなみに冒頭のタイトル当ては、読み進めながらあれこれ考えていたが、最後に明かされた本当の題名を見て、確かにこれしかないわ -
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【前代未聞のタイトル伏せ字作品】
8個の◯の中に入る「ことわざ」が分かればこの事件のトリックが分かるという、世にも奇妙な「タイトル当て」ミステリー。
ここまでならとてもワクワクするが、早坂吝(はやさか やぶさか)という人を食ったような作者のペンネームからも分かる通り、本作は一筋縄ではいかない。
ラストで明かされるエラリークイーンも助走つけて殴るレベルのどんでん返しと、そこから導き出される「誰でも知っている」ことわざの正体に、本をぶん投げたくなること間違いないだろう。
趣向としてはとても面白いが、この「真相」がゆえに勧められる人が極めて限られるという致命的な欠点を持つ作品。読後感は…たぶん悪い