早坂吝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
探偵AIの続編。
前作の内容を忘れてしまいましたが、登場人物たちから前作の内容を思い出しながら読む展開となりました。
スマホで持ち運べる人口知能AIが九州で起きた壱岐の事件の解決に乗り出すが、前作で登場したキーマンの司法が事件に関わることになる。犯人役のIAも関わって、大きな事件に発展していく。
前作はAIのフレーム問題などの説明もあり、どちらかと言うとAIが探偵として成長していくストーリーの様な展開でした。今作はIAの目的を達成するためにAIを使って謎を解かせるというストーリーでしょうか。
AIの感情やAIに対するひとの感情。杓子定規に思えるAIだけど、AIもIAも人間的な感情を持って面白い。これは昔あった「ケータイ捜査官」というTVのAIを積んだケータイ同士の関係に似ているなと思いました。いつかAIとIAの間にも友情が芽生えるのかなと思いながら、続編に期待したいです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『探偵AIのリアル・ディープラーニング』の続編が刊行されるとは。今回は、タイトルに『犯人IA』とあり、前作で相以に敗れた以相が、相以に復讐するのか? 前作の内容をかなり忘れているが。
輔と「探偵」AIのコンビは、捜査協力を要請されて壱岐へ飛ぶ。密室状況で漁協長が殺されたという。一方、対馬には死体を乗せたゴムボートが漂着していた。死体の身元は…。さらに、首相公邸内で殺人事件が…。
あらすじだけで何だこりゃと言いたくなるが、読みながら少しずつ前作を思い出す。そう、右龍司法(かずのり)という公安刑事がいたな。しかし、この右龍家というのが、あまりにも理解不能なのだった…。倒錯した司法の心理と、弱みを突く存在。何より、何だこのふざけたネーミングは。
舞台が東京から韓国、対馬、壱岐と広範囲に及ぶ、スケールの大きさ。それなのに、こぢんまりした印象を受けてしまうのは、本作が薄いからだけではあるまい。2つのAIの大勝負を描いているはずなのに。
首相公邸のあの設定だけはいただけないが、韓国・対馬・壱岐を股にかけたアリバイトリックは、さすが曲者の早坂吝。荒唐無稽ではあるが、不可能とも言い切れない微妙さ。そのシーンを想像して苦笑するしかない。このトリックだけで、十分に元は取れた。
それでも、本作は、右龍家のゴタゴタや愛憎劇に、全部持っていかれている気がするんだよなあ。それはそれで面白いけれども。何より、一世一代の大勝負を仕掛けたはずの以相が、気の毒に思えてくる。探偵AI、敗北!?と帯にはあるが、誰が勝者で誰が敗者なんだか。
で、最後のそのオチは…。本作の勝者は、以相でも相以でもなく、この人物なのかもね。架空の話とはいえ、日本という国家が心配になってくる。
真面目にSFネタとして興味深い設定もあったものの、全体の印象はやや消化不良かなあ。さらなる続編を匂わせているが、第3作を読めるかどうかは、本作の売り上げ次第か。 -
Posted by ブクログ
援交探偵上木らいちシリーズの最新作 。
相変わらずくだらないという褒め言葉を捧げたい。 メーラーデーモンを名乗る者からメールが届いた後、連続殺人事件が発生。名探偵らいち、藍川刑事と過去作入り乱れたお祭り感のあるお得?な作品。
シリーズで読んでいる人には堪らないエピソード(読んでいないとわからない)もあり、それも活かされていたと思う。○ころの彼やっぱり好きだわ笑 事件の本質よりも、登場人物や読者自身が試される、いやらしい真相(もちろんエロの意味でね)に至るまでのロジカルな部分は非常に楽しませてくれる。
誰裁や双蛇密室のような暗い話の方がどちらかといえば好みなのだが、シリーズとしては非常に前向きな、今後に期待できる作品であったことは間違いない。
それにしても、ニュース番組の場面はただただ作者がふざけている。笑わせてくれた。
読者への挑戦はシリーズファンなら嗅ぎ付けられるギリギリのラインか…私は全くわからなかった笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなり呆れた『双蛇密室』に続く、上木らいちシリーズの新刊が届けられた。何だかんだで気になるこのシリーズ。今回も呆れさせてくれるのか。
ミステリ界屈指の曲者である早坂吝さんだが、ドローンやAIなど、最新の技術トレンドを取り入れる柔軟性は、特筆すべきだろう。そんな早坂さんであるから、このようなネタの料理はお手の物。どのようなネタかは伏せておく。
前作の事件でショックを受けた藍川は、警視庁を長期休職し、自分探しの旅に出る。たどり着いたその館は…こんなところであの作品と繋がっていたとは。それはともかく、藍川不在の中、連続殺人事件が世間を騒がせていた。
ターゲットに予告メールを送りつけた後に、殺害するという犯人のやり口。ところが、そのターゲットの条件というのが…。該当者は限られるため、情報の出所はすぐ判明する。おいおい、そんな不祥事、今どき情報セキュリティ研修の事例にも載っていないだろう。しかし、そこは曲者の早坂吝、これで終わりのわけがない。
ライバルであるはずの3大キャリアトップの、奇妙な関係。実際のドコモ、ソフトバンク、auのトップは、たぶん仲が悪いだろう。社名こそ実際とは変えているものの、この人のモデルはやっぱりあの人なのかと苦笑してしまう。
うーん、この勘違いはちょっと苦しいか。動機の面は短絡的だが、大手キャリアの本音も、当たらずといえども遠からずなのだろうか。それはともかく、今回もエロ全開の推理と真相に、ああこれが上木らいちだね、と思ってしまった。
今でも根強い需要がある、「あれ」。不便が多いかと思えば、その不便さがメリットだという声もある。自分も含めて大多数の、便利さを享受している人たちは、そもそも幸福なのか。よくないとは自覚しつつ、もう引き返せない。
おかしいな、何だか考えさせられてしまった。そういうシリーズではないのに。