早坂吝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『○○○○○○○○殺人事件』の真相と題名当てに、「なんじゃそりゃ」といい意味で大変脱力して楽しませてもらったので、この作品にも期待しながら読んでみた。
まず結末はやっぱり「なんじゃそりゃ」である。そもそものタイトルが殺人犯対殺人鬼であり、主人公はどっちなのだろうと気にしてはいたものの…
なぜ時折傍点を打ってまで、みんなを助けなければということを強調していたのか。今思えば、「五味を自殺に追い込んだ者たちへの復讐の正当性の強調」と思わせるミスリードであって、実際には文字通り絶対に殺してはいけない理屈が殺人者にはあったのである。
早坂作品はまだこの作品含めて2作しか読めていないけれど、他の作品にはどんな仕掛けが施されているのか、ますます読んでみたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとにかくふざけている作品だと感じた。
意味がわからないし、意味が分かっていても尚、意味がわからない。ロジックはしっかりしているが、それも意味がわからない。
タイトルを当てるところに焦点を当てていたり、読者への挑戦状がある点から、ミステリ好きにしか刺さらない作品なのではないかと思われそうだが、まったくそんなことはなく、誰であっても楽しめる作品になっていると思う(たぶん、、、)。
ただ、おすすめしたら主人公たちと同じように変人を見る目で見られるかもしれない。
バカに全振りした作品が意外にも少ないので、本作は結構楽しめた。
解説が上手だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトル当てが、それだけで気になって読みたいと思わせる良いフックとなっている。そのおかげで、本体の叙述トリックに気付けない。そのトリックも、誰もが騙されて、明かされたら誰もが納得出来る(?)という良いトリックの見本のような。序盤にミニタイトル当てがあるのも、システムのチュートリアルになってていいと思った。
ただ、メインのタイトル当てはフック以外にはあんまり絡んでなく(やりようがないかもしれないけど)、そもそもそのことわざで合ってる?って感じた。
ヒントから推理して真相を導くというより、探偵が真相が分かったのは〇〇だったから、という方向の推理をしなければいけないのは知っておきたかった。何も食べてないのにどうして睡眠薬を…とか(ミステリ好きならそれも普通なのかも) -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作から約2年ぶりとなる、『探偵AIのリアル・ディープラーニング』シリーズ第5弾。今回は比較的早い刊行だが、そこでふと思う。
シリーズ第1作が刊行されたのは2018年。8年前である。今では、現実社会でもAIという言葉を聞かない日はないが、AIが急速に進化したのはここ数年のこと。そういう点では、早坂吝という作家に先見の明があったと言えるだろう。
とはいえ、このシリーズにAIという括りは必要か? という疑問を毎回抱いてしまうのも、このシリーズの特徴なんだよなあ。さて、今回はどうだったか。とりあえず、過去のシリーズ作品を振り返っても、異質であるのは間違いない。
毎回煮え切らない「以相(いあ)」が、今回はどう動くか。実体を持たない「相以(あい)」は、合尾輔というパートナーがいて、初めて移動できる。ならばパートナーから引き離してしまえ。置き去りにされた「相以(あい)」、絶体絶命?
そもそもの発端となった、写真の謎。現実レベルでも、生成AIが作った画像と実写を見分けるのは困難になっており、この点に関しては、現実レベルが本作中のレベルに追いついたと言える。一応、合理的に説明される。
離れ離れの2人(?)がそれぞれに打開を図ろうとするなど、過去にないひねった展開ではあるのだけれど…そっちの方に行くかよ! 基本的に一冊完結の本シリーズだが、過去作品が絡んでくるとだけ書いておく。とっくに忘れたっての。
自分は曲者・早坂吝のファンではあるけれど、このシリーズのファンなのかというと、何とも言い難い。期待している方向性とはずれが生じたかなあ…というのが、読み終えた正直な感想である。早坂さんにはもっと曲者であってほしい。
結局今回も、相以VS以相は消化不良に終わった。いつまで続くのだろう。 -
Posted by ブクログ
やはり目を惹くこのタイトル。
しかもページをめくれば読者への挑戦状として、タイトルを当ててみろという。
読者への挑戦状は、多くの場合、犯人当てに必要な情報がすべて出揃ってからなされるものである。
それを初っ端、トリックは難しいからタイトルだけでも当ててみろというのである。
私のような、ミステリもエンタメの一環として楽しんでいるタイプの人間には、こんな真実は当てられようもないのである。
ということで、おもしろければよいというメフィスト賞の目的通りに、面白い小説なのであった。
ちなみに冒頭のタイトル当ては、読み進めながらあれこれ考えていたが、最後に明かされた本当の題名を見て、確かにこれしかないわなと思わされた。