原島文世のレビュー一覧
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マーラはちっぽけな王国の三番目の王女。十五の年から修道院でひっそりと暮らしていたが、あるとき、大国の王子に嫁いだ姉の苦境を知り、なんとか救いたい一心で手立てを探すうち、死者を操る墓守女のもとにたどりつく…
はい、来ました
わいの大大大大大好きーな、おとぎ話的ファンタジー!
誠実なだけが取り柄のマーラの仲間になってくれるのは、その墓守女と墓守女が使う魔物を宿した雌鶏
マーラが作った骨犬(ボーンドッグ)は忠実な友でもある
ゴブリン市で囚人となっていたフェンリスは屈強な元騎士で、マーラの大おばでもあるアグネスは妖精の血をひく教母(ゴッドマザー)
最後はアグネスによって発見家(ファインダー)と名付 -
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ネタバレ「選ばれる」という要素と同じくらい強烈に、日本のオタクの心が反応する要素「目覚める」。下巻のテーマの一つはそれだ。
この話のジャンルは「ロマンタジー」と呼ばれる新しいものだ。でも、恋愛を除くとあまりにも王道で、これが人気出ないはずないよな、と唸ってしまう。
竜に選ばれて絆を結んだ竜騎手たちが次に迎えるのは、竜の力が注ぎ込まれることによって発現する「験(しるし)」。それは一人一人の個性によって違い、しかも発現する時期もバラバラ。しかも、もしも発現させることができなければ、大きすぎるエネルギーに殺されてしまうのだ。
ヴァイオレットの験が発現する時期がゼイデンとの恋の進行具合とぴったり合っている -
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ここに書かれているのは、弱い者が持っている強さについてだ。
「第四騎竜団の戦姫」というタイトルにそぐわず、主人公のヴァイオレット・ソレンゲイルは小柄で脆弱な肉体しか持ち得ない少女である。しかも書記官になることを夢見て、竜の騎手になる訓練などまったくしていない。なのに、彼女の母(自分も騎手であり軍の司令官でもある)リリス・ソレンゲイルは娘の意向をまったく無視して竜の騎手になる軍事大学の騎手科に入学させたのだ。
騎手科は強い者しか生き残れない。それは、彼らの騎乗する竜が強い者しか認めないからである。竜は弱いと判断するや否や炎の息で焼いてしまう。竜が認めた者は竜との間に絆を結び、「験(しるし)」 -
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ネタバレコーヒーに魅入られた元傭兵が稼業から足を洗い、カフェを開き、新たな場所を得る話。
ボロ屋を立て直し、協力してもらえる仲間を見つけ、だんだんと店が繁盛していき、メニューが増えていく辺りが面白い。
日本のライトノベルや漫画などでも見る題材なのだが、著者がアメリカの方と知って興味を持った。
主人公は強いが突出していない感じで、いわゆるチート系ではない。
セリフ回しや、キャラの悩み方、話の流れにアメリカ風味を感じる。
ファンタジー系の内容で登場する種族も多めなのだが、性別や外見に関する描写があまりない印象で、ヴィヴが女性だと途中までわからなかった。気にならない程度だったが、ジェンダー的な某をほのか -
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ネタバレロマンスパートだけは読むのがしんどかった。ロマンス薄めてファンタジーの純度を上げてくれたら文句無し。世界の謎がなかなか明かされないけれど、それでも十二分に面白い。下巻からは物語のスケールが大きくなるだろうから楽しみ。
秘密を打ち明けた時の、分隊の仲間たちの反応が最高に良かった。イモジェンは初登場時の印象が悪かっただけに、うなぎ登りに印象が良くなった。デインは前作で暴落した株が少しは持ち直したか。教授連も一枚岩ではなく、それぞれの信念や思惑があって、マーカムにはガッカリだけどカオリやデヴェラの行動には胸熱。ジャックは復讐する千載一遇のチャンスに逆に助けるなんて、本当に改心しちゃったの?キャラがブ -